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工業デザインと学際

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工業デザイン、取り分け、機械工学とその自動車産業のエリアは、日本の基幹産業だ。それは、複合的な産業であり、まず、Quality Controlや先端技術開発によるものも大きいだろ…
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2019年10月の記事一覧

シトロエン(Citroen)の挑戦と文化的偉業

シトロエン(Citroen)の挑戦と文化的偉業

カーデザイン史 #イメージと文化 #デザイン
シトロエン(Citroen)の挑戦と偉業

歯車作りから、始まったシトロエン社の創始者アンドレ・シトロエン(André-Gustave Citroën)は、1878年パリに生まれ、1913年、歯車工場を始めた。それは、現在までつづくエンブレムである。

そのシトロエン社では、ヘンリー・フォードに、過大な影響を受け、コンベア方式(ライン生産)の砲弾も

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金属民具のリサイクルと近代デザイン

金属民具のリサイクルと近代デザイン

金属民具のリサイクルと近代デザイン
1)鉄、それは一般的な金属
世界の金属の9割以上は、鉄が占める。
鉄は、最も一般的な金属である。
リサイクルという、現代のキーワードが発生する、はるか昔から、鉄は、鋳造技術(鍛冶屋)によって、再生の歴史を長く持っている。

2)和鉄
和鉄:リサイクル率が高い。
このため当時の道具の残数が少ない。

3)日本の洋鉄
日本の洋鉄:伝統の技→燕(つばめ

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自動車の発生による「産業構造の変化」

自動車の発生による「産業構造の変化」

自動車の発生とその周辺(英国でのパラダイムシフト)
日本の自動車は、なぜ、左側通行なのか、それは、明治政府の単なる英国のロジックの模倣ではない。
イギリスの文化に傾倒するには、1つの合理性がある。
1920~30年代当時の英国は、車社会の先進国であった。
英国には、1922年には96社の自動車会社が存在した。
それは、ただ、ガソリンという燃料で移動するだけではなく、徐々に貨物車の存在が大きくなった

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自動車の発生とその周辺

自動車の発生とその周辺

複合要素の集積(学際)が自動車工学を生んだ。
自動車発生の当時は、階段を歩く足のある自動車、また、キャラピラ形状(シトロエンのヒマラヤ越えのハーフトラック)等、多様な種類が存在した、そして、当時は、ガソリンと同じ位置づけに、電気自動車も存在した。
燃料精製の科学的な移行(化石燃料から、ガソリンの精製)の経緯にも、ガソリン車の発生とその後、主流の存在となる要因は大きい。
自動車の発展は、産業構造の変

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AIが変われないスキルとは

AIが変われないスキルとは

AIが変われないスキルとは? クリエイティブであるということ。
0から1を作り出す事。これはAIには出来ない。
AIは過去のデータを元に未来を予測することになるが、まったくの新しい視点をもって作り出すものは人にしかできないといわれる。デザイナーやエンジニア等のクリエイティブな仕事はこれからも必要とされていくといわれる。
それは、また、コミニュケーションスキルについてもそうだろう。
人と人との信頼感

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ヒトに近いモノ、その製品デザインは変えにくい。-身体工学(人体工学)UI/UX

ヒトに近いモノ、その製品デザインは変えにくい。-身体工学(人体工学)UI/UX

身体工学(人体工学)の理解
UI/UXデザインの原点を考える

ヒトに近いモノ、その製品デザインは変えにくい。
ホッチキス(Stapler)は、変化が少ない
しかし、コピー機の初期型は、何をするものか、わからない?

Fig.形態の知覚
内界→行為→外界→刺激→内界
内界のフィルター(個人差):これらが、身体工学である。

What ?

これは何をするものでしょう?(ケンタッキー??)わかり

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ヒトと形と、モノの形(身体工学/UXデザイン)

ヒトと形と、モノの形(身体工学/UXデザイン)

人間工学から、身体工学へ(UXデザイン)
- 製品デザインの発想 – (覚書-工業デザインの周辺)

1)ヒトとその形と、モノの形=身体工学
人間工学→現在の先端領域は「身体工学」

2)分析 ヒトを中心に4つの領域で分析する。
ヒト→ 健常者 →→ 人間工学
ヒト→ 障害者 → 死体分析 → 解剖学
ヒト→ 類人猿 →→ シミュレーション
ヒト→ ダミー → ロボット → 力学

3)生

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