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【地域とゲストハウス】瀬戸内ダイアログビレッジ~自利と利他と理想実現が混在する場所~

 こんにちは、瀬戸内ダイアログビレッジのおてつたび発信スタッフです。

 ここ最近地域猫がなついてくれているのですが、くしゃみと目のかゆみが止まらず猫アレルギーの疑いが浮上しています。猫と過ごす余生の夢、破れたり。

 …ということで、今回はこのゲストハウスと地域の関係、ストーリーメーカーであるあっちゃんこと中村功芳さんがダイアログビレッジに込めた想いをインタビューしてみました。

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〈瀬戸内ダイアログビレッジ〉
・広島駅からバスと電車で約1時間半、西瀬戸内海に浮かぶ倉橋島にある古民家ゲストハウス
・ダイアログ(対話)が生まれる空間づくり
・「地域まるごと宿」というキャッチフレーズのもと、地域に根差したダイアログビレッジの取り組みを全国に広げるべく日々発信中

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〈中村功芳〉
・日本に若者が集う拠点を110ヶ所広めたストーリーメーカー
・全国の市町村と連携して開業合宿を主催、55%が日本各地に起業し、成功率は日本一
・自らも空家を活用し、3年間で12万人以上が集まる拠点を作り、経済効果は5億円超

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「地域まるごと宿」

 ーまずは、「地域まるごと宿」というキャッチフレーズについて教えてください。

あっちゃん:このキャッチフレーズは、ひとつめに、ダイアログビレッジの存在が地域住民百人の楽しみとなるように。ふたつめに、ゲストの方に地域の雰囲気も地域の方との交流もまるごと楽しんでもらえるように、という思いを込めてつけました。ダイアログビレッジは、地域とゲストみんなで楽しむ宿なんです。

 ここ瀬戸内海の島、倉橋島の音戸には、有名な観光地があるわけでもアクセスがいいわけでもない。でも、とにかく人と、彼らが作り出す雰囲気がいい。「暮らすように旅をする」にはぴったりな土地です。よく寝る、よく遊ぶ、よく読むことがこころゆくまでできる。

 ー地域全体を巻き込んで楽しむ宿だから、「地域まるごと宿」なのですね。暮らすように旅をする、とは何ですか?

あっちゃん:流行っている観光地に行くために旅に出るのではなく、その地域で暮らすような、余白のある旅をすることです。

 行先を決めずに気の向くままに散歩をしてみる、ボーっとしてみる、お昼寝してみる。そんな余白を求めて旅をするんです。

 ー新しい旅の形ですね。最近問題になっているオーバーツーリズムの対策もできそう…

あっちゃん:そうですね。知らない人がいきなりやってきて地域の人を置き去りにして行う「観光」や「地域創成」とは全く違う。ここでは地域の方の楽しみになることが一番重要なんです。

 地域の人もゲストもどちらもわくわくする。言うなれば、ダイアログビレッジは新しい地方創成のモデルです。地域の人が楽しくなければ意味がない。地域の人が土で、ゲストが風。二つが合わさって対話(ダイアログ)をすることで風土が生まれると思っています。

 最近では嬉しいことに、外部からくる人は「だいたい中村さんのとこの人」と地域の方に認識されているみたいで、家に招いてもらったり道に迷った人を案内してくれますね。

利他と自利

 ー地域とそのような関係性を築くために、何かされたことはありますか?

あっちゃん:ダイアログハウスを作るにあたって、まずはよそ者である自分がこの土地に馴染むために努力しました。移住して、地域の人のみならず電信柱と犬にまで挨拶をしてまわって、町内会も老人会も婦人会も回って(笑)。今では班長もさせてもらっています。

 仏語に「自利利他」という言葉があります。最初は年を取っていくこのあたたかい地域の大切なものを大切にし続けたい、っていうただの僕の想いだけがあって、でもそれは同時に地域が喜ぶことを実践することでもある。これを続けるうちに地域全体が僕の想いに共感してくれるようになって、僕の「地域の大切なものを守る」という理想は実現し始めているんです。

 ー実際にここに来てみて、おばあちゃん達の優しさにびっくりしました。よそ者である私に「中村さんとこの子でしょ」って大変やさしくしてくださって、、。ダイアログビレッジは、自利利他両立した理想実現の場、なんですね。

理想を実現する大学と、よく生きること

 ーダイアログビレッジではあっちゃんの「一人の夢が百人の夢になる」という夢が実現しつつありますが、あっちゃんは確か「夢を叶える大学」、ダイアログユニバーシティの講師もされていましたよね。そことは何か関係があるのでしょうか?

あっちゃん:そうですね、4年前に10年前からの夢だった理想を実現する大学を作りました。実はダイアログビレッジとダイアログユニバーシティは相互的な関係にあるんです。

 ダイアログユニバーシティでは、まず最初に自分の理想を具体化するプログラム、次に理想を実現した先輩の現場に実際に行くフィールドワークプログラムを受けていただきます。そして最終的には、自分の理想の具体化をしてもらうことを目指しています。この理想を実現した現場のひとつが瀬戸内ダイアログビレッジなんです。

 また、ダイアログビレッジで余白の作り方を覚えたゲストは、楽しみの自給が出来るようになります。ゼミでは、「しあわせな人は楽しみを自給し(利他)、自分がしあわせであることが周りに波及する(自利)」ストーリーの共有を目的としているのですが、まさにこの利他の実践をダイアログビレッジでは促すんです。

 やりたいことがある人みんな夢を叶えられるような世の中にしたい。そのためにダイアログユニバーシティを開講して、ダイアログビレッジを営んでいます。自利と利他が重なれば、自分の理想はみんなの理想となる、一人の理想が百人の楽しみになる。これが僕の伝えたいことなんです。

 ーありがとうございました。非常に一貫した理念に基づいたお話で、今後この理念を継承する、ダイアログユニバーシティとダイアログビレッジが全国に広まっていくのがとても楽しみです。


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