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【煎茶道】2.はじめてのおけいこ

前置き

前回申した通り、母の伝手でお茶の先生に師事する事にしたアルトシエル。
だがそんな初心者を、3つの壁が阻んだ…
本記事ではその話をする前に、煎茶道のお稽古とはどんなものか?
をざっと文章でフローチャート化してみました。
本日はそんな、お話。

煎茶道の稽古スケジュール

0.お茶の教室・あるいは一般参加可能な茶会に参加してみる。
 参加してみたい!と感じた教室・茶会に参加し、先生と御縁を紡ごう。
 此処ではお茶の先生との相性チェックと、連絡先を交換すること。
 お稽古ではなく、教室への通学が最良かもしれないので。
 (持ち物・服装は、各教室のお知らせを確認して準備しよう)

※お稽古の受付口は、公には見えにくい所にある。
 本当に良いものとは新聞でもTVでもネットでもなく、
 口コミで、流行の水面下を滴って、次の主流となるのだ。
 だから此処で「もっと繋がりたいです!」と意思表示する。コレが大事。

1.稽古日と稽古場を設定する。
 お茶の先生は御多忙である。
 行き違い・すれ違いは、先生のお時間とお稽古準備を無駄にするし、
 先生の諸々の御予定を狂わせてしまう。
 お稽古する前から、予定と連絡方法はしっかり交換しておき、
 もし都合がつかなくなったら直ぐに連絡する事が肝要である。
 スマホだけでなく紙ベースにも記録しておくと、安心である。
  
2.稽古道具を用意して、稽古場へ向かう。
 お稽古への持ち物は下記の通りである。
 可能な限り、だがしかし★で示した物は早く準備しよう。
  ★懐紙
  ★菓子楊枝(黒文字)
  ★配布される茶扇子(流派専用なので無くさない様に!)
  ・茶巾2枚(先生の指示に従い、晒しから作る)
  ・盆巾1枚(晒しは呉服屋で買うのが確実)
  ・配布されるテキスト
  ・小さいメモ用紙
  ・テキストやメモに書き込むためのペン
  ・スケジュールを記録する物(スマホ可)
 懐紙入れ・小袱紗があれば、懐紙入れに★を入れて持って行く。

※服装について
 ①だらりとした袖、手・手首・首にするアクセサリー厳禁
  茶器に触れて、欠けたり割ったり傷つけたりする可能性があるからだ。
 ②立礼(りゅうれい)以外は絶対に正座する。
  ズボンよりもスカートがお勧めで、タイツに類する物も避けたい。
  長時間の正座には慣れも必要だが、服装もポイントとなる。

3.開始15分前に稽古場へ到着する。
  これは抹茶道にも通ずるルールである。
  ルール通り行くのがベストだが、迷子や忘れ物をする事もあるだろう。
  困ったら事が起きたら、連絡しよう。
  何事も、報連相とは成功への第一歩である。
  
4.稽古場に到着したら。
  まず待合部屋に通されるので、此処で稽古道具以外の物を置いていく。
  次に、お茶の先生から御香煎を頂く。

※御香煎とは、大体(ぶぶあられが入った)白湯である。
 会場に到着したら御香煎を頂く…とは、お茶会で実際にある事。
 自分で準備する事もある。作り方を聴いた時は覚えておこう。

5.御挨拶・お稽古の準備。
 お茶の先生と向き合い、茶扇子を出して御挨拶する。
 此処で稽古内容の確認・月謝等の支払いなど連絡事項がある。
 …茶道具の準備をするのはそれからである。
 焦らず、先生の指示に従おう。

※焦りとは作法を荒くし、敷物(じょく)外に諸々をこぼし、
 茶器を割る原因となる。
 茶器にはもう二度と作る事のできない、貴重な物も多い。
 日夜自分を観察し、効率良く動き、だがゆっくりを旨とすべし。

6.いざ、お稽古!
 茶道具の準備を終えたらお茶の先生を呼び、
 茶扇子を出して稽古開始の挨拶をする。
 (もちろん、分からない事があれば質問しよう)
 そして茶道具達に向き合い、先生の指示に従いながら稽古に励む。

※茶道具を用いて茶を淹れ、元の様に片付ける事を「お手前」と言う。
 一方、お客様にお茶やお菓子を配る人を「お童子」「お運び」と言う。
 この辺の事はいつかは学ぶので、お楽しみに!

7.お稽古終了。
 茶扇子を出して稽古終了の挨拶をし、茶道具を片付ける。
 茶器を割る可能性が最も高い行程なので、用心して洗うことは勿論…
 茶碗には口紅が付いている事もあるので、気をつける。
 茶渋を始末するかどうかは、お茶の先生に確認すること。

※茶渋は、茶の味に深みを持たせる為の仕掛けでもある。
 特に中国茶では珍重され、その為にチャフー(茶壺)の育成(養壺)をするし、
 育ったチャフーは高値で取引されている。
 つまり、茶渋を重視する先生もいらっしゃるので確認と報連相は怠るな。
 それにしても、報連相の上手く行ってない組織のギスギス具合は本当に
 ヤバイ。放っておくとメンタルがやられるので、
 教わる立場であるからには、我々は積極的に先生に相談しよう。

8.日常に帰る。
  お茶の先生と向き合い、茶扇子を出して御挨拶する。
  此処では次の稽古日と稽古場を設定し、また、本日学んだ事を
  テキスト・ノートにまとめる時間である。公式行事などの連絡も
  あるかもしれないので、スケジュール帳を忘れずに。

二條流煎茶道の良い所は、テキストが存在する事である。
 しかし、茶室に持ち込んではいけない。
 茶室は神のおわす、神聖なる場所だからだ。
 茶道には「神前で茶を淹れ、奉納する作法」が実在する。
 神という概念がイメージしにくいなら、
 偉い人が床の間の辺りにいらっしゃると思えば良い。
 これで上座・下座(かみざ・しもざ)についても分かり易くなるだろう。

まとめ

0.お茶の教室・あるいは一般参加可能な茶会に参加してみる。
1.稽古日と稽古場を設定する。
2.稽古道具を用意して、稽古場へ向かう。
3.開始15分前に稽古場へ到着する。
4.稽古場に到着したら。
5.御挨拶・お稽古の準備。
6.いざ、お稽古!
7.お稽古終了。
8.日常に帰る。

いかがでしょうか?
煎茶道を歩むとは、簡単に見えますか?難しそうに見えますか?
感想も頂けると嬉しいです。

次回

3.三つの壁 おたのしみに!


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