見出し画像

変なコンサル。どんなコンサル?

KCCです。

東京都内でヘルスケア領域の戦略コンサルティングファームをやってます。
本日は自分を含めて、業界のぶった斬りをさせて頂きます。

私が名乗っている「コンサルタント」と呼ばれる職業に特別な「資格」は不要です。猫も杓子も路上で寝てる方も名乗ればその日からコンサルタントになれます。

MBB(マッキンゼー・ボスコン・ベイン)のようなエリートコンサルタントもいれば、婚活コンサルタントといった怪しさ満開のコンサルタントもいます。要するに質のレンジが異常に広い職種であることを意味します。

依頼をするクライアント目線になるとこれは由々しき問題です。
プロジェクトの予算が限られている場合やスモールスタートしたい場合は大手コンサルファームに依頼をかけることは現実的ではありません。ここでフリーランスのコンサルタントや独立ベンチャー系のコンサルファームの出番になります。

しかし、ファームやコンサルタントをしっかりと選別しなければ
「そこそこの費用がかかったのに、何の成果物も提出されないままプロジェクトは未達に終わってしまった」
という事態になりかねません。というか、多いです😭。

業界の健全なる発展のため、本記事ではどうすれば「変なコンサルタント」に引っかからないかについてお話しします。
恐縮ですが、これは極めて低いフェーズでのお話です。億単位のプロジェクトしかやらないコンサルタントやクライアント側の方には無縁のお話ですのでご了承下さい。


クライアント規模により変動するエンカウント率

私自身、クライアントが大企業とか官公庁の時はいわゆる「変なコンサルタント」を見ることはありませんでした。
むしろ自分以上にしっかりとしたキャリアや提案書を書ける人たちばかり。紛れもなく競合と呼べる好敵手ばかりでした。

「ああ.....XXファームが来てしまった....このコンペは負けるな....」とか、当時は説明会の時点でスーパーエリートコンサルタント達に随分と萎縮した記憶があります。

ところが、クライアントが中小企業(ここでは年間売上3〜50億円くらいの規模を指します)のプロジェクトを遂行していると、所々で違和感が生じてきます。

「ん?この過去の製品コンセプトの基礎デザイン全然できてない。」

「このコンテンツ、細かいところ全然詰めれてないやん.....」

「何、この汚い企画書。」


この違和感の正体こそが、今回のテーマです。


そうです、「変なコンサルタント」の登場です

画像2

変なコンサルタントの具体的事例を記載したいところですが、NDAの観点からまずいので、端的に表現するとこんな感じ↓↓

製品戦略の意図を無視されたまま、検討違いの現場指示や評価制度が設計されている。
→変な人事コンサルタントが入ってる。

新サービスを早く告知したいのに、全然HP・LPが完成しない。というか、連絡がつかない。
→変なWEBコンサルタントが入ってる。

新しく依頼が来たので、別PJ遂行してるコンサルタントに挨拶に行く 。   
→変なコンサルタントが変なマウントとってくる。


めちゃくちゃ邪魔な存在である「変なコンサルタント」ですが、こちらがプロジェクトを進めていくとクライアントの審美眼・選別意識も醸成されて「変なコンサルタント」を次第に排除していってくれます。とはいえ、プロジェクトに対してバリューを創出するまでに普段より時間がかかってしまうのも事実です。

できれば余分な贅肉は最初から落としておきたい所。円滑な協業をしていくためにも、変なコンサルタントに委託しないで済むためのフィルターとその理由を書きます。とってもシンプルです。

コンサルタントに依頼する前に確認するのは「学歴」と「職歴」です🏫

月並みですが、全てはこれにつきます。


コンサルタントに対しての学歴フィルター

スクリーンショット 2021-08-17 14.41.10

コンサルタントは究極の学歴社会。これは厳然たる事実です。

基本的に自社では賄えない頭脳労働を外部に依頼するからこそ、コンサルファームは高額の報酬を請求できるという免罪符があります。そしてその日本随一の頭脳集団が「労基法って何?」というレベルの量で働いてくれます。その結果「高価格だが、それ以上に高価値である。」というビジネスモデルを生み出しています。

このためにコンサルファームとして認知されている会社に入るためには一定の学歴がなければ入社することは不可能です。士業とかのライセンスも学歴の一つですし、修士号(MBA)、博士号などを取得してるかも重要です。

気をつけなければいけないのが、変な資格をPRしてくるコンサルタントがいることです。資格も重要な判断材料なのですが、国家資格が必ずしも良いわけではないし、かといってビジネス資格が全部ダメなわけでもありません。

統計学の最高峰「アクチュアリー」と呼ばれる資格はトップクラスの難関資格でありながら、世間はその価値をあまり認知されてなかったりします。
その逆として、ゴミのような資格に価値があると思われてるケースもあります。例として「キャリアコンサルタント」です。キャリアコンサルタントは国家資格ですが、40万払えばほぼ誰でもとれるし、マネタイズにもつながらない無駄資格の代表です。ググればボロクソに書かれてる記事が沢山あります。
ハードルの低い資格をとって標榜している時点でやばいコンサルですので、気をつけて下さい。


コンサルタントに対しての職歴フィルター

画像4

もうひとつのフィルターは「職歴」です。私は学歴より断然こちらを優先して判断するタイプです。

有名コンサルファーム出身はもちろん、P&Gやコカコーラ出身の方ならマーケティングを任せれますし、Google、IBM、Salesforce出身ならDXもお願いできるでしょう。もちろん有能かどうかは初期段階ではわからないですが、プロジェクトを依頼できる土俵に上がれる資格(経験)があるかどうかが重要です

特にマーケティングコンサルタントと名乗る人は本当に曲者です。何故、いままでまともな会社でマーケティグ業務に属したこともない人間がコンサルタントとしてマーケティングを標榜できるのか。そんな鉄の心臓を今まで何個も目撃してしまいました。

もちろん一流の職歴出身者はフリーランスとはいえ、それなりの費用が発生します。費用的にそれが難しいときは、一流企業出身社には拘流のはやめましょう。その代わりにどのような規模のプロジェクトに、どのような立場(役職・役割)で関わったかを確認すべきです。

変なコンサル代表である、「SNSマーケティング」とかを謳っている会社の人が来たらぜひ尋ねて下さい。

「今までどんな会社でどんなプロジェクトを経験したのですか?😁」

きっと、その反応や回答の規模で依頼をすべきかどうかの踏ん切りがつきますよ。


コンサルタントの就職偏差値

就職偏差値の根拠に関しては賛否が分かれる所だと思いますが、私は転職する際に参考にした重要指標の一つです。

「コンサル 偏差値」でググるとたくさん出てきますが、ITと分けてくれているこの表が参考になります↓

スクリーンショット 2021-08-16 13.54.02

https://career-information.com/6827

フューチャーとかケンブリッジテクノロジーパートナーズは専門性があるから一概にこのランクとは思いませんが、就職偏差値55以下のコンサルタントは無視していいと思います。

まとめ

というわけで、あまりにも多い「変なコンサルタント」を篩にかけるフィルターとその理由を挙げさせていただきました。

コンサルタントに求めるものは「学歴と職歴」と書くとストレートすぎますが、「専門性と実績」と表現すればしっくりくると思います。

やはり、若かりし頃から競争社会を勝ち抜いてきた人間、更にそういった人間が集まる企業で揉まれた経験をもつことで、思考もスキルもプロジェクトに対する気概も違います。決して安くはないコンサルフィー、その金額はその価値のあるものに届けてほしいな、と常々思います。

色々と書きましたが、
「いや実は、相性のよかったコンサルタントがいるんだけど、専門性も実績もなかったんだよね...結果にはとても満足してるんだけど....」

と言うケースは、学歴にも職歴にも拘わる必要は全くありません☺️
あくまでこれらは1次フィルター、2次フィルターです。


信頼できるコンサルタントとの出会いが増えて、日本の技術や生産性がもっともっと向上すればいいな!

最後までお読みいただき、ありがとうございました☺️


KCC

画像5


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?