【アトランタ旅】 お土産にポップチョコレートを
世界の猛者どもと激戦の末前歯を死守した私は、すぐ隣にある「ジョージア水族館(Georgia Aquarium)」へ向かうことにした。
ジョージア水族館は2005年当時世界最大だった沖縄の美ら海水族館を抜いて、世界最大の水族館として開館した。現在は中国、シンガポールの各水族館に抜かれ世界で3番目に大きい水族館だという。
内陸のアトランタにありながらアメリカ最大の水族館とは、信じられない。
館内は平日にも関わらず多くの観光客で賑わっており、特に何組もの小学生が社会科見学に訪れていた。
珊瑚礁エリアでは「ニモー!」「ドリー!!」「ニモー!!!」「ドリー!!!!」と、通り過ぎる小学生の歓声が続く。
1クラスが通り過ぎると、また次のクラスも同じ繰り返し。
何年経ってもニモとドリーは世界中の子供達の心の中で泳いでいるのだなぁと改めて思う。
今回の出張は会社の方2人も一緒だったので、お世話になったお礼をお土産コーナーで調達することにした。
一人は小学生のお子さんがいることから、息子さん用にジンベエザメのぬいぐるみをチョイス。ぬいぐるみが好きと聞いているので喜んでくれるはず。
もう一人の方はまだ若く独身者なので、水族館グッツをもらっても困るだろうと思い、ちょっとしたお菓子にすることにした。
とはいえ日本のようにちょうどいいお土産がない。
何も描かれていないどこでも買えるプレーンクッキーやチョコはあるものの、それもちょっと寂しい。
唯一水族館らしいペンギンのイラストが描かれた箱入りポップチョコがあったので、それにすることにした。
夕刻、ミッションが終わった彼らと合流し夕食へ。
アメリカの南部料理といえばフライドチキンということで人気の店へ向かう。
夕食の場で、ちょうどお土産の話になったところで先ほど調達したお土産を手渡すことにした。ぬいぐるみは好感触。そしてもう一人にはペンギンチョコボールを。
「僕にまで気を遣っていただいてすみません、ありがとうございます」
の後にボソリと
「だいたい、僕いつもこんな感じなんっすよねぇ・・・あは笑」
(ん??あれ?なんか変なものだった??)
可愛いペンギンのイラストが描かれた、いたって普通のポップチョコを送ったつもりだったが、嬉しいというリアクションとは少し異なるものだった。可愛すぎたか?
手渡してすぐお会計のタイミングと重なり、何となくその場が終わってしまい、モヤっとした感覚が残ったまま夕食は終了し駐車場へ向かった。
車に乗りふと嫌な予感が頭をよぎる。
箱にはペンギンとチョコボールのイラストが書かれていたはず。
そして「penguin pop」と書かれてた…はず。
。。。。
あぁ!!!!やっちまったぁぁぁ。
popではなく、poop(うん⚪︎)
多分、いや間違いなくペンギンの糞チョコ・・・
彼は気を遣うような堅い人ではない。
が!が!が!!意図的にウケ狙いで渡すのと気づかず渡すのとでは雲泥の差。
いや、わかっていたらもっと面白い感じで渡したのに。
何なら、ちょっとしたチャンスを逃した感のある自分が悔しい。
帰りの車内で見た空は真っ赤に染まり「風と共に去りぬ」のワンシーンのようだった。
その空にうっとりしつつも、ホテルに戻るまでの車内で自分の失態に込み上げる笑いを抑えるのに必死だった…