ナッツ類で予防をする
ナッツ類を食べた後の血糖値について
ナッツ類の糖質量は、他のあらゆる食品と比べてとても少なく、「ナッツ類=低糖質な食べ物」。つまり、ナッツ類は「血糖値が上がりづらい食品」と言えます。
お米やパンなど糖質量の多いものを食べると、食後の血糖値は急激に上がりますが、ナッツ類を食べた直後の血糖値はほとんど上がりません。
低糖質なナッツ類をうまく活用することは、糖尿病の予防や血糖コントロールの改善にもつながります。
それでは、具体的にナッツ類の成分や活用法について、みていきましょう。
ナッツ類に含まれる成分の特徴
1)ナッツ類には健康に良い脂質が多く含まれる
脂質は炭水化物、タンパク質と並ぶ3大栄養素。脂質を構成しているのが「脂肪酸」で、ナッツ類には不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸には2つの種類があります。
脂肪酸について
一価不飽和脂肪酸には、血中のLDLコレステロールを下げる効果があり、心血管疾患の発症リスクを減らすことができます。また多価不飽和脂肪酸には、動脈硬化や血栓を防いだり血圧を下げたりする効果があります。
つまりナッツ類を取り入れることは、健康に良い効果をもたらし、糖尿病の合併症予防につながるのです。
2)腎症があると摂取制限が入ることも
ナッツ類には、血圧を下げる働きのあるカリウムも多く含まれています。
カリウムは腎臓からしか排泄できないため、腎臓の働きが低下している状況では、血中のカリウム濃度が高くなり、嘔吐やしびれ、危険な不整脈などを引き起こすこともあります。
そのようなリスクを避けるために、腎症があるとカリウムの摂取量に制限がかかることも。
ナッツ類の量を減らしたり、水溶性ビタミンのカリウムを溶かし出すために、一度茹でこぼすか水でさらしたりしながら、調整する必要があります。
3)市販でよく見るナッツ類は食べても大丈夫?
糖尿病の方は市販のナッツは大丈夫か
スーパーやコンビニには、いろいろな種類や味のナッツ類がありますよね。市販で売られているナッツ類、お好みのものを食べて大丈夫です。
ポイントは素焼きのものを選ぶこと。
塩やバターで味がついているものや、油であげているものは、塩分やカロリーの過剰摂取につながる可能性がありますので、控えることをオススメします。
では、市販でよく見るナッツ類について、その特徴や健康効果をみてみましょう。
ピーナッツ
ビタミンEや葉酸、食物繊維が多く、効率よく栄養補給できるナッツです。また薄皮にはポリフェノールも含まれており、動脈硬化の予防にも効果的。薄皮は剥かずに、そのまま食べましょう。
アーモンド
噛みごたえのあるアーモンドには、食物繊維がたっぷり。少量で満腹感を得られやすく、特にダイエットに適しています。肌や髪を健やかに保つビタミンB2も多く含まれます。
カシューナッツ
ナッツ類の中では糖質がやや多く、柔らかい食感です。一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が、LDLコレステロールを下げ、動脈硬化や心疾患の予防に役立ちます。
くるみ
n-3系脂肪酸が多いナッツです。n-3系脂肪酸は青魚のD H AやE P Aと同じ仲間の脂肪酸でおおよその生活習慣病の予防に効果的です。くるみ4粒ほどで、1日のn-3系脂肪酸の目安量を補うことができます。
マカダミアナッツ
パルミトレイン酸が多く含まれるナッツです。パルミトレイン酸には、血中の中性脂肪を下げる働きがあり、糖尿病合併症予防や動脈硬化予防に役立ちます。
市販のナッツを紹介
カロリーに注意しながら、適切な量を
体に良い効果が期待できるナッツ類。
しかし気をつけたいのは、ナッツ類のカロリー。ナッツ類の脂質は良い脂質ですが、カロリーは高めです。
「いつもの食事にナッツ類をプラス」では、カロリーオーバーになってしまうことも。
ポイントは食べる量。
目安として例えば、「ナッツ類で摂るカロリーは80kcalまで」 と決めると 、1日の摂取カロリーが把握しやすく、栄養バランスも整いやすくなります。
ナッツ80kcalの目安
食事における1日の油の量も考えながら、ナッツ類を取り入れるようにすると、安心ですね。
空腹を感じる・何か食べたい…などの時は間食にナッツ類を活用
では、ナッツ類はいつ食べるのが良いのでしょう?
オススメは間食に取り入れること。オフィスで小腹がすいた時や残業の時、菓子パンではなくナッツ類を選びましょう。
「ナッツ類を食べて満腹感が得られる→帰宅後の食事の量を少し減らせる」と、夕食でのダイエット効果も見込めます。
このようにナッツ類で糖尿病の予防の1つに役に立ちます。
オススメは上記に書いてあるナッツ類です。
素焼きのもので、1回に約4粒、5粒を良く噛みながら食べましょう。大量に食べるより、4粒、5粒とちょっとでいいですからね!