小説・成熟までの呟き 34歳・2

題名:「34歳・2」
 2024年6月、美穂の親友の結衣が第2子である女児を出産した。12月に、美穂達はクリスマスパーティーに参加するために結衣の自宅へ向かった。楽しく準備をしている中、美穂は結衣の近況について質問した。「結衣は、子育てと仕事の両立ってしやすい?」その後、結衣との会話が始まった。「そうだなあ。うちは自営だから家と職場の距離はほとんどないので場所での不便さはないかなあ。」「私も。主に今は夫が農園の成育に携わっているけど、だからといって私も当然のように成育に関わっている。洋菓子店はどう?」「私は夫のように製菓の専門知識は元々ないから、販売が中心だけど無理はせずにやってるよ。でも、世の中には自宅と職場の間の距離が離れていて不便を強いられている人も多くいるよね。私は首都圏出身で、美穂も首都圏で暮らしていることがあるから知ってると思うけど、毎日満員電車で通いながら子育てするって大変そうだと思ったなあ。それで、生活の中に満員電車の通勤があるって、きつそうなイメージしかないこともあって私は大学に進学するのをやめたんだ。専門学校に入って動物に関する仕事をすれば、満員電車と無縁の仕事もしやすくなるのかなあっと思って・・。まあ、大雑把な考えだったけどね。よく「結衣の出身の女子校からだと大学進学しないなんてもったいない。」って言われたけど、私はそんな風に思っていない。大学に進学した先輩は、首都圏の大学に進学して結局首都圏の会社に就職する。そして毎日通勤でも職場でも窮屈な思いをしていそうな感じだったので・・。私は確かにずっと同じ仕事をしてきたわけではないけど、今は自分が幸せだからいいと思っている。」「結衣からそんな価値観の話を聞けるなんて思わなかった。ありがとう!」という内容になった。そして美穂達4人と結衣達4人でのクリスマスパーティーが始まった。中でも、結衣の夫が作ったクリスマスケーキはとても美味しかった。その後も、それぞれの家族は笑顔が溢れる日々を目指していくことになる。

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