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『大事なものは、たいてい面倒くさい』

面倒なこと、手間のかかることが大好きだ。

急行列車に乗るより、鈍行列車のほうが好き。

調味料はめんつゆを使うより、自分で醤油やみりんを配合するほうが好き。

車で移動するより、歩き回って景色をよく見るほうが好き。

冷凍のおかずセットを温めれば、それだけで夕ご飯になる、便利なサービスの宣伝をこのところよく見かける。

「時短になる」、「料理する時間を仕事や勉強に充てられる」という利点が挙げられているのを見た。

決してこの便利な食品サービスが悪いということを言いたいわけじゃなくて、あらためて私は[自分が何に価値を感じるのか]を強く自覚したということを言いたい。

自分なら、料理をする時間が惜しくなるほど忙しい生活は望まないし、

料理することを楽しむ時間や、食材を選びに買い物に行く時間があることを豊かに思う。

もちろん、どうしても仕事に集中したかったり、自分で料理できなかったりなど、人それぞれの環境と状況・考え方は違うから、いざというとき便利な食品サービスはとても助かると思う。(私だって時々、冷凍のシュウマイで夕ご飯を済ませる)

要はただ単に、私自身が個人的にそのようなサービスに魅力を感じなかっただけなのだ。

「自分はある程度面倒だったり、手間のかかることが好きなんだなぁ」

そう思った時に、宮崎駿さんの言葉を思い出した。

『大事なものは、たいてい面倒くさい』という言葉。

自分にとって大事なものは、日々の中にある小さくて大きな幸せ。

その幸せを見出すには、生活の中にある手間を惜しまないことが欠かせなくて。

面倒で手間のかかることが多ければ多いほど、生活そのものは豊かで楽しいものに感じられる。

これからもできるだけ、面倒を楽しめる余白を自分の人生にたくさん作っていきたい。


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