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映画『めがね』 頑張りすぎているあなたへ、たそがれの一時を

【 ざっくりあらすじ 】

年に一度、手作りあずき入りのかき氷を作りに
バッグひとつ持って島にやってくる サクラ(もたいまさこ)。
彼女を心待ちにしている島民たちと、
携帯電話がつながらない場所を求めて島に旅行にきた タエコ(小林聡美)の のんびり気ままな物語__


2007年公開の映画。

この作品との出会いは10年ほど前、
日本映画専門チャンネルかチャンネルNECOの企画で初見だったと思う。

子どもの頃からあれこれ考え込みやすく神経質な性格で、
それをどう対処すればいいのか分からず
とにかく映画の世界にのめり込んで気を紛らわせていなければ生きていけなかった時期。


そんな時にこの『めがね』に出会う。

こんなにゆったりとしたシンプルな作風の映画が新鮮で
加えて美しい海、美味しそうな料理、基本的に穏やかで和みを感じる登場人物たちが
とても心地よかった。

それからなにか癒やされたいな、と思う度に
この映画を定期的に観るほどお気に入りに。


最近もちょっと心身ともに不安定ぎみで
アマプラで配信されているのを知って久々に視聴。

やはり癒やされたし、
ああシンプルなことでいいんだなぁ
知らず知らずのうちに焦って自分を追い込みすぎてたなと
ゆったりとした気持ちを取り戻せた気がする。


【 キャスト 】

タエコ〈小林聡美〉
携帯電話がつながらない場所を求めてトリップしてきた女性。
最初はどこか気が立っている雰囲気で干渉されたくないオーラが出ていたけれど、
サクラ(もたいまさこ)や島民との交流を通して気持ちがほぐれていく様が垣間見えた。

この時の小林さんのヘアスタイル&ファッションすごく好き。

サクラ〈もたいまさこ〉
春になると、バッグ片手に島へやってくる女性。
喋らないのかな?と思いきやマイペースに喋ったり、笑わないのかな?と思いきやニッコリ笑う
独特の間が印象的だった。

小林さんも もたいさんもこの作品から知ったので
のちに『やっぱり猫が好き』をCSで観た時にはあまりにコミカルなお芝居&アドリブされてて、
俳優さんっておもしれーと思ったw

ユージ〈光石研〉
民宿ハマダのご主人。
一度タエコが他の宿泊施設へと行こうとする時
やんわりあそこは...と助言しかけながらも
去る者は追わず 来る者は拒まずな雰囲気がした。
毎年梅を漬けて朝食にふるまっている。

光石さんのファンになってしばらく経つけど
ホントにユージさんのような普通の役も、最低な役も、難しい過去を持つ役も、コミカルorシリアスな役も、
どんな役でもフィットして
観る者を楽しませてくれる所が好きだなぁって思う。

「梅はその日の難逃れ」って言葉、この映画で初めて知ったな〜。

ハルナ〈市川実日子〉
島の学校の高校教師。
さらっとダルそうに「死にたい」と愚痴をこぼしながらも、
何かとユージさんの民宿にきて一緒にごはんを食べたり、サクラさんのあずきかき氷を食べたお礼にユージさんとマンダリン演奏したりと
きっと息抜きが上手な女性なんだろうなと思った。

ヨモギ〈加瀬亮〉
タエコを追いかけて島にトリップしにきた青年。
民宿にきて早々、瓶ビール3本あけてて乱れてないのと、
みんなでロブスターを食べる時にモリモリ頬張ってビールを豪快に流し込み、
口についたビール泡を袖で拭う姿が無邪気でおいしそうで印象的だった。

多分いわゆる塩顔男子の元祖だったかな?
この頃の加瀬さんマジで無敵だと思う、素敵。

森下〈薬師丸ひろ子〉
民宿ハマダとは別に、島で宿泊施設をしている女性。
ハマダのスタイルに少々疑問を持ったタエコが
宿を変えようと訪れるも
ちょっと押し付けがましさを感じたのか逃げるようにハマダに戻る場面はクスッときたし、
私も同じように戻りたくなるだろうなぁと思うような人物だった。
悪い人ではなさそうだけど、
なんか...ちょっと...ね?みたいな絶妙さ。

コージ〈ケン〉
ユージさんの愛犬。
自由にのびのび歩き回っててかわいかった。



小林聡美さんが出演されてたPascoのCMも一緒に思い出す。

CMって全部が全部とは言わないけど、
何度も見せられる視聴者の気持ちを考えてるようにはとても思えない、
音楽や言葉を繰り返して無理に印象に残させようとしてるように感じるものが多くて
本当にうるさくて苦手で地味にストレスだから
対処としては消音にするかサブスクしか最近観てないけど、
このPascoシリーズは映像もBGMもストーリーも素晴らしくて大好きだったなぁ。

なんだかイングリッシュマフィンが食べたくなってきた〜。

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