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my select50 vol.13「Synchilla Jacket-Patagonia」

my select50の第13回目はpatagoniaのシンチラです。
もはや、アウトドアブランドとして不動の地位を誇るPatagonia
また、環境保全活動にいち早く取り組み、経済活動との両立を目指しているブランドでもあります。

ご存じのロゴ。ステッカーも発売しています。
バイクに乗っていたころは車体にステッカーを貼っていました。

patagoniaの中でも特に有名なアイテムがシンチラ、すわなわちフリースです。今さら有名過ぎて紹介するなよ!と思うかと想定されますが、思い出もあるアイテムなのでお付き合いください。
※シンチラという呼び名については後ほど、ご説明します。

なぜ、思い出があるかというと、このシンチラのデビューが当時のファッション界で衝撃だったからです。少なくとも私の周りでは。
私は今でこそスーツスタイルやジャケットスタイルが得意ですが、若い時は、親父の薦めるジャケットを中心としたスタイルがとにかく嫌でした。
そして、90年代後半から台頭するストリートファッションと自分の学生時代が重なり、ストリートスタイルを売りにするファション小僧だったのが10代の自分

そして、そのストリートスタイルをやりつつ、バイヤーとしてファッションをやっていくきっかけというか、ファッションって最高だなと思わせてくれたのが、patagoniaのシンチラとNikeのAirMax90(95じゃくて90)です。
それくらい「凄い物を出すな海外は」と思わせてくれた名品です。

patagoniaのシンチラはかれこれ10着は買いましたが、現在は2着を所持
こちらはCLASSIC RETRO Xのベストです。人気ある定番です。

シンチラがなぜ衝撃だったのか。それは、今はフリースという素材名で世間一般に知られているシンチラ素材を開発したのがpatagoniaだからです。意外と知られていませんが1985年のことです。
化学繊維を使った両面パイル生地。保温性が高く、伸縮性もある。しかも強くて、メンテナンスも楽。当時としては衝撃的な素材です。

そして、シンチラは最初に開発したpatagoniaの商標になってしまったのでで、他のブランドはフリースという素材名を使い、それが世に広まったわけです。決してユニクロが考えた素材ではありませんので。
ちなみに、patagoniaは1973年にカリフォルニアで創業されています。

シンチラの発売当時はこのタイプが定番でした。
日本人の体形に合うXSやSサイズがほとんどなかった気がします。

私がシンチラの存在を知ったのが1989年。10代の中盤です。まだまだほとんどの人がシンチラの存在をしりませんでしたが、学校もちゃんと通学せず、勉強もしないで、ファッションだけが取り柄だった私は都内で情報集めをしていてその存在を知ることができました。
そして、ちょうどpatagoniaの1号店が目白にできると聞いたので、買いにいきました。当時は、ネットも携帯もない時代。足で稼ぐしかありません。
でも行ってはみたものの、入荷がなく、売り切れでした笑

多分待ってても日本に入ってこないなと思ったので、親父に頼んで、アメリカの通販カタログを取り寄せてもらい、カリフォルニアから通販で国際輸送してもらって手に入れた記憶があります。
輸送代がかかるので、どうせならと2つ買って、1個は売りました。
バイヤーとしての初仕事です笑(子供なので儲けは取っておりません)

当時の横浜(横浜出身ですので)でpatagoniaを持っている学生は私だけだったと思います。
渋谷で着て歩いてても、「どこで買ったんだ?」とよく聞かれました。
狩られなかったのが不思議なくらいです笑
※「狩る」を知りたいかたは、エアマックス狩りを検索ください。

そして、日本2号店が鎌倉にできて、そこから今のような有名なブランドになっていきました。
あと、驚いたのが、当時からpatagoniaは、環境保護のため買っても袋をくれませんでした。買物袋を持っていくか、そのまま着て帰る感じです。
企業としても先進的でしたね。
「すげーなーアメリカの会社は。粋じゃねーか」と感じた記憶があります。

関係ないですけど、「粋(いき)」って良い言葉ですよね。
粋の対極が野暮でね。

もう1着もCLASSIC RERTO Xのジャケットタイプ
このシリーズはほんと優れ物です。

私が最近きているシンチラはCLASSIC RETRO-X JACKET(以下、クラシックレトロ)です。これのベストとジャケットタイプをそれぞれ持っています。
今ではpatagoniaのシンチラの中でも1番くらいに人気があるんじゃないかな。シンチラシリーズの中では高い方ではありますが。
町で着ている人も多くいますよね。

このクラシックレトロが出たのがたしか1993年
通常のシンチラよりも防風性を高め、起毛具合も向上させ、更にインナーに防風フィルムを搭載させたモデルです。

これが裏地。風を通さないのですが、着ていて蒸れることもない優れ物

クラシックレトロは、真冬でもそんなに外を歩かない外出ならば、このジャケットの下にスウェットを着るだけでも大丈夫なくらい暖かいです。
私の住む大磯は関東の中では温暖な方ですので、クラシックレトロがあればコートは必要ないくらいです。
あと、首回りの作りがしっかりしているので、上までジップアップすればマフラーがなくても寒さにある程度は耐えられます。

前回投稿したMOA美術館で撮影しました。12月末です。


このスタイリングは、クラシックレトロにアメ横の中田商店で買ったUS ARMYのカーゴパンツ。スニーカーはスタンスミス。
実は、30年前の10代の時と全く変わらないスタイリングです笑

90’スタイルは今でも全然いけるんですよ。

私は、今はアウトドアブランドを買う際は、TheNorthFaceの所有率が高い。すごく良いですね。
ただ、シンチラ、すなわちフリースに関しては、元祖に敬意を表してpatagoniaにしています。

また、patagoniaの商品はフェアトレードを進めている企業なので割高ではありますが、その分だけ物はしっかりと作られているというのも他のブランドよりもポイントが高いかもしれません。

今回は、私のシンチラ愛を告白する回になってしまいました。
すいません。


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※最近のお気に入りはnanamicaです。アーバンアウトドアといった感じのブランドでしょうか。シンプルでオーバーサイズなテイスト


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