#33 リンゴでも、やっぱり中国強いっす
リンゴと言えば、
おいしい果実であり、
ニュートンが万有引力をひらめいたきっかけであり、
iphoneの裏にあり、
聖書やケルト神話にも出てくる果実でもあります。
今回は、そんなリンゴの生産国の歴史について見ていきます。(無理矢理つなげた感がすごい笑)
アメリカ
ヨーロッパでは古くから多くの国がリンゴを生産していましたが、第2次世界大戦によって大打撃を受けます。
ヨーロッパの戦場になった多くの国々の農場は戦車で踏みにじられ、敵軍の侵略を阻止するために地雷が農場にまで埋められていて容易に農作業が再開出来ない状態となっていました。
もちろんヨーロッパのリンゴ園も経営が苦しくなりました。
そこで戦争の被害をほとんど受けていないアメリカはヨーロッパに向けてリンゴを売りこみ、アメリカのリンゴ栽培は急成長しました。
このままアメリカの成長が続くと思われましたが、、、
中国の台頭
1990年代になると、中国の果樹栽培の事業が成長してきます。
政府が農業市場を世界に向けて開放し、 生産性や品質の向上に投資しました。
最初、中国は果物ジュース市場に参入していましたが、20世紀の終わりにはリンゴ輸出においてもヨーロッパやインド、 アメリカを抜いて世界第1位となります。
他の国の生産者は、中国の安価な労働力によって国内市場が脅かされていると訴えましたが、実際は、そういう彼らもリンゴ収穫に移民労働者を使っていたのでした(フランスやイギリスへは東ヨーロ ッパからの移民、アメリカは、ラテンアメリカからの移民です)。
現在でも中国はリンゴの生産量でダントツの一位です。2019年のデータによると、世界のリンゴの約56%が中国で生産されています。(2位がEUの15%、3位がアメリカの6%(※1))
産業、経済的に中国がアメリカを脅かしてきている昨今ですが、30年前にリンゴにおいても同じようなことが起っていました。
ちなみに輸出量においては、2019年のデータによると中国が17%、EU全体16%、アメリカが14%、チリが11%となっています。(※1)
ということは、中国のリンゴの国内消費がめちゃ多いということですね。
中国の家庭では、りんごは健康的な食品として位置づけられており、最も消費量の多い果実だそうです。
他の記事、参考文献など
最後までお読みいただきありがとうございました!
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参考資料
『リンゴの歴史 (「食」の図書館)』 エリカ ジャニク (著) 甲斐 理恵子 (訳)
『図説 世界史を変えた50の植物 』 ビル ローズ (著)、柴田 譲治 (訳)
※1
使用させて頂いた画像
Image by lumix2004 from Pixabay
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