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元CIA職員がUFO研究家向けに情報開示請求のコツを指南

 前回記事で紹介したように、アメリカのCIAは「スターゲイト計画」で、遠隔透視など超能力の研究を確かに行っていたと改めて公式に認め、過去のダークなイメージを払拭しようしているかにも思えるが、今度は元CIA職員だったという人が、ユーフォロジストつまり民間のUFO研究家向けに、情報開示請求(FOIA)の申請のコツを、YouTubeの番組で詳しく解説するという、ちょっと訳が分からないような事態が起きている。
しかし詳しく見ると、成程と思える話だった。

長時間の動画のイントロ部分は以下の記事に纏められているので、
後ほど翻訳するが、

この紹介記事を書いたイギリスのサイト、Liberation Times によると、
プレゼンをした、ジョン・ラミレス氏の経歴が正しいことを、アメリカ当局に確認したそうだ。(エビデンスは今のところ提示されず。)

ラミレス氏のプレゼン資料は、Googleドライブで公開されているので、誰でもダウンロード可能となっている。

その最初には、「米国中央情報局(CIA)公式声明」として、次のような内容の断り書きがある。
「2021年8月13日に受け取ったあなたのプレゼンテーションの審査を完了しました。審査委員会は、あなたの提出物には機密情報は含まれておらず、
共有または公開してもよいと判断しました。
発表資料には以下の文言を入れてください。
表現された事実、意見、分析はすべて著者のものであり、…
内容のいかなる部分も、米国政府が情報を認証したり、著者の見解を支持していると解釈してはなりません。」

資料の第1部は、米国のインテリジェンス・コミュニティー(IC)についての解説で、それによると、
昨年の大統領選挙でも話題になり、6月のUAPタスクフォース・レポートを
公表した、国家情報長官室(ODNI)が現在、18もの情報組織からなるIC全体を統括している。
ちなみに18番目のメンバーは、アメリカ宇宙軍(USSF)となっている。

それらの中でも、UFO研究で特に重要なのは、
・CIAの HUMINT(Human Intelligence、人を介した諜報)
・CIAの OSINT(Open-Source Intelligence、公開資料の調査)
NSA(国家安全保障局)の SIGINT(Signals Intelligence、傍受)
DIA(国防情報局)の MASINT(Measurement And Signature
 Intelligence、測定情報・技術収集)
NGA(国家地理空間情報局)のGEOINT(Geospatial Intelligence、
 地理空間情報)
の5つの機関と部門で、
・現象の目撃者情報なら、CIA-HUMINT
・マスコミ、ソーシャルメディアの情報については、CIA-OSINT
・現象の電磁データなら、NSA
・生物学的、生化学的、スペクトル的、音響的データは、DIA
・光学(写真)、電気光学(可視光、IR、UV)データなら、NGA
が保有している可能性が高い。

実際、ユタ州の有名なスキンウォーカー・ランチの超自然現象に関心を持ち、AAWSAPを起案したのは、DIA所属の科学者、ジェームス・ラカツキ博士だった事が、最近発表された。

そして例えば、クロップ・サークル(ミステリー・サークル)についてなら、CIAではなく、地球と宇宙の画像解析を担当している、NGAに問い合わせるのが賢明だという。
そしてFOIAの申請は、ICの総合窓口よりも、CIA、NSA、DIAと、このNGAを含めるのが効率的だと、ラミレス氏は解説していて、ここがこのプレゼンのポイントかもしれない。

尚、NRO(国家偵察局)については、主に偵察衛星の運用なので申請しても無駄なのか上記に含まれていないが、解像度の低いデータが民間で利用可能になるケースもあるようだ。
(Google Earthは、CIAが開発したアプリが原型だと主張している。)

さらに、実際にUAPが観測された場合に、ICがどのように対応するかというシミュレーション考察もあって、なかなか興味深い。

続いて第2部では、「誤解の解消」と題し、UFOコミュニティーの間に
広まっている、情報機関に関するディスインフォメーションの例を紹介。
例えば、エージェントという用語は外国人の協力者について使うので(FBI、シークレット・サービスなど例外もある)、CIAなど先の5機関のエージェントと名乗るアメリカ人は偽物だという。
(注: 確かにUFO界隈には、そういう人が結構いる。
 ユリ・ゲラー氏は、エージェントで正しいようだ。)

一方で、MKウルトラ計画では、実際に何が行われていたかも、述べている。

第3部は、ロシアのUAP事例から、ロズウェルなど過去の事件の紹介だが、
特に結論を出しているわけではなさそう。
さらに第4部では、個人的な憶測としつつ、第2次世界大戦の
ペーパークリップ作戦で、ドイツから亡命してきた科学者は、(フォン・
ブラウンのような)ロケット工学者だけでなく、CIAに採用される者も
多かった
と述べている。

プレゼン後半を見て分かるようにラミレス氏は、ペンタゴンの同じく元諜報部員だったルイス・エリゾンド氏と比較すると、過去のUFO事件にも詳しいようで、その理由はイントロ部分の紹介記事を読むと分かってくる。
(以下、部分翻訳)

「元CIA職員がUFOを語るために影から出てきた」
 ジョン・ラミレス氏は、1984年から2009年の間にCIAに勤務し、科学技術局、情報局、国家情報長官室に所属し、CIAのGS-15(上級職)に就いていたと主張している。
彼は、2021年10月17日にポッドキャスト Witness Citizen に出演したことで、UFOシーンに登場した。
また、おそらく元CIA職員として初めて、ツイッターでUFOコミュニティとの交流を開始した人物である。

彼は、現在のUFO情報公開プロセスについて、現役または元の情報コミュニティのメンバー、あるいはおそらく国防総省関連のメンバーから情報を得ている可能性があるようだ。
米国政府は現在、UFOクラフトの乗員について話そうとしていないと彼は
指摘しているが、これは、UFOが人間以外の知性の一形態である可能性を主張してきた彼にとって、重要なコメントである。
ジョン・ブレナン元CIA長官は今年初め、UFOは「異なる形態の生命体」を表しているのではないかと推測していた。
ラミレス氏の発言は、同じく元CIA長官ジェームズ・ウールジー氏が、
ある航空機が4万フィート上空でUFOに「一時停止」されたという出来事を紹介してから数ヶ月後のことである。(過去記事参照。)

このことは、CIA内に、UFOが人間以外の知性に由来する事を示す情報
存在することを示唆しているのかもしれない。
これは、元CIA職員のジム・セミバン氏が長年にわたって語ってきたことと一致する。彼はCIA任務に大きく貢献した事で受賞歴を持つ。
(訳注:ペンタゴンUAPビデオを公開した、TTSA共同設立者の1人でもある。)
もし、ラミレス氏が真実を語っているのであれば、セミバン氏、ウールジー氏、ブレナン氏と何か繋がりがあるのだろうか。
また、このような発言は、現役のCIA高官がさらに発言するための土台作りをしているのだろうか。

ラミレス氏の主張は、米国政府がUFOの乗員について話したくないという
憶測を裏付けており、空軍がこのような姿勢の責任の一端を担っているのではないかという。
「人々が三角形のクラフトを見るとき、空軍のその種の技術の利己的な利用が、事態を混乱させました。
そしてそれらは宇宙ではなく大気中で飛んでいるという事は、我々(政府)が三角形が何であるかを知っていて、人々にUFOを見ていると思わせたいという事実を示しています。
そうすれば、人々は自分が何を見ているのか正確に分からなくなるからです。」と彼はコメントした。

ラミレス氏は子供の頃からUFOに興味を持っていたという。
優秀な諜報員であり、かなりの上級職に就いていた彼が、幼い頃からUFOとの交流があったと語っているのは驚くべきことだ。
彼は、人間ではない知的生命体にアブダクションされた可能性もあったと述べている。

ラミレス氏は、人類がハイブリッドである可能性も示唆し、ルイス・エリゾンド氏が言えない言葉が hybridization (ハイブリッド化)であり、ペンタゴンの人々はいつか彼がこの言葉を言うことを期待していると主張した。
エリゾンド氏はまだこの言葉を口にしていないが、人類の起源について語り始め、自分たちの歴史をどれだけ知っているのかと問いかけ、人類はおそらく何千年もの間、人間以外の知的生命体と交流してきたのではないかという疑問を投げかけている。
これは、私たちの歴史に対する集団的な記憶喪失を示唆しており、人類が
地球外生命体とのハイブリッドであるかもしれないという真実を覆い隠しているのかもしれない。

ラミレス氏はさらに、エリゾンド氏がスケジュール通りに動いている可能性があり、我々は情報開示を目撃しているのではなく、実際には予定された普及活動を行っていると主張している。
また、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げと起動が、新たな発見のきっかけになる可能性があり、それは「宇宙のどこかを見る必要があり、その後、何らかの発表がある。」かもしれないという。

さらに、国立航空宇宙情報センター(NASIC)が重要な役割を果たしている可能性があると述べた。

ラミレス氏は最近のツイートで、いわゆる普及プロセスが最近「早くなっている」ようだと述べている。
これが事実であれば、今後数ヶ月以内に重要な出来事が起こる可能性があるということになる。
そうなると、UFOを軽視していると思われるイギリスやオーストラリアなど米国の同盟国に、潜在的な問題を引き起こす可能性がある。
例えば、米国がUFOの映像を公開したり、UFOの実在性についてより具体的な姿勢を示したりすれば、これらの国々を困惑させ、世論や政治的圧力につながる可能性がある。

また、ラミレス氏は、「オーブ」に注目していて、オーブは、スピリチュアルな体験と関連しているようである。
このことは、三角形、円盤、オーブ、さらにはチックタックなど、UFOの
種類によって起源が異なる可能性
を示唆している。
なお、ラミレス氏の幼少期のUFO体験はオーブであった。
彼は現在もアリゾナの自宅で、オーブを目撃し続けているという。

期待していてください。ラミレス氏のような人物は、他の人々が影から出てくる津波の始まりを告げるものかもしれない。
ルイス・エリゾンド氏も、さらに多くの著名人が、この話題に加わることを示唆していた。

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翻訳は以上だが、UFOに特に興味のなかったエリゾンド氏が職務として深く関わるようになったのに対して、ラミレス氏は幼少期から関心と体験があったという点が大きく異なっており、そういう理由でCIAに入る人は意外と多いのだとも言っている。
そういう意味では、よりユーフォロジストの立場に近いので、共感を得られやすい人だとも言えるだろう。
また特に、今の情報開示がスケジュールされているという点は、小生も最初から感じている事で、「官製ディスクロージャー」だと言ってきた。

ただ、両人とも諜報部員だった以上、退職しても一生何らかの縛りは受けるはずなので、ひょっとしたら、UFO研究者が明らかな誤情報を流し続けるくらいなら、積極的に情報開示請求して勉強してくれ、という古巣の意向を
受けている可能性もあるだろう。
しかし当然ながら、機密指定された情報が法的な根拠なく開示されるはずもないので、全てを鵜呑みにせず、動向を見ていく必要がありそうだ。


UFOと宇宙問題について長年学んでまいりました。出来るだけ多くのかたにお知らせしたいと思っておりますので、ご協力いただければ幸いです。