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【安く空き家を買って直そうと思ってるあなたは同志です】同志の方々にぜひ伝えたい、想定を超えてくる築50年以上の中古物件のリノベーション

最近、DIYブームで、
「空き家を安く買って、自分で直して住もう!」
という方が増えています。

私たちは、今ある建物を活かしつつ、今のライフスタイルに合わせて直し、健康的で心地よい暮らしの提案、建物の提供をしたいと思い、日々お仕事させていただいています。
そんな私たちですから、今ある建物(いわゆる空き家)を買って直そうと思っていらっしゃる方々は、いわば、同志なのです。
そんな同志の方々が、後悔しない物件購入とリノベーションができるよう、お伝えしたいと思います。

空き家を買って直そうと思って検索すると、インターネット上でも、
「こんなふうに直しました」
「こうやるとできます」
と、いろいろと情報が得られるので、やってみようと思えるのではないかと思います。

でも、成功ばかりではなく、ネット上には出てこない失敗談も色々あるのはご存知でしょうか?
・ただ同然で手に入れたはいいけど、やり始めてみたら、全然自分の手に負えず、そのまま辞めてしまったケース(ひどい場合、放置😭)
・自分で始めてみたけど、いろいろやってから無理だと気づき、かえってお金がかかってしまったケース
・住み始めて、寒さ暑さも含め健康的な暮らしができず、手放したり、手放すことすらできないでいる(我慢して暮らしている)ケース

ここまで書いてくると、ネガティブなことばかりで「脅してるのか?!」と思われるかもしれませんが、決してそうではなく、是非是非、購入前にチェックしてほしいこと、知っていただきたいことをお伝えして、よりよく、中古物件が活かされていく事を願っています。

まず、タイトルにもありますが、中古物件のリノベーションは、プロの私たちであっても開けて見なければわからないことがあるので、想定を超えたことがリノベーション中(解体して見た時)にあることがよくあります。


現在、昭和45年新築の築50年越えの物件を耐震補強と断熱工事をしつつリノベーションしています。
解体途中で一度、中の様子を知っていただくべく、2024年4月に見学会を開催しました。

この時点でも、いくつか想定していた状況を超えた修繕箇所、補強箇所が見つかっていました。

基礎の亀裂が大きいため、その部分は、基礎を外から打ち増しして補強することに変更

シロアリの被害がある(これはある程度予想していた)ので、直して土壌も含め消毒をすることに

しかし、解体をここからさらに進めていくと、想像をはるかに超えるシロアリ被害があり、柱と屋根だけ状態のスケルトンを通り越し、柱と土台も入れ替えが必要な箇所がありました。


玄関部分

玄関横のトイレだったところは想定以上の被害でした。
実は、解体前は、表から見えていた柱は綺麗だったのですが、壁に隠れた裏側はきっちり食べられていました。


解体した内部

リノベーションを行う上で、お客様にはいつもお話しさせていただくことですが、
「いろいろと想定して工事方法等決めていますが、開けて見ないとはっきりしたことがわからないことがあります。」
ということです。
予算としてはどうですかと聞かれた場合は
「予算として、見積もり金額プラス10%を考えてください」
とお伝えしています。
今回も実際、想定していた金額より10%以上の金額がかかっています。

ですから、古家を購入する場合には、しっかりとチェックする事をお勧めします。

・空き家状態になってからどれくらいの年月が経っているか

→これは本当に重要で、毎日人が暮らしてきていて、ほとんど空き家状態になっていない築50年以上の建物と、もう20年も空き家状態になっていた平成に入ってから建てられた建物では、果たしてどちらがいいかは、わかりません。
つまりは、築年数では中古物件は見極められず、その建物のたどってきた歴史は本当に大事だと思います。

・どう建てられているか

→正直、在来工法の木造の建物は、今回のようにシロアリに食われたら、そこの木を交換すればいいんです。でも、ハウスメーカーのその独自の工法だった場合、間取りの変更はもちろん、どう直すかは、そのハウスメーカーしかできないということもあります。

・どんな暮らしがしたいか

→健康的で安全な心地よい暮らしを求めるのであれば、そのために、既存の建物を活かしつつ、今の暮らしに合わせた直し方を検討するのが大事ではないでしょうか。


「住んでみたら、とにかく冬寒かった。こんなに寒いなんて思わなかった」
「リフォーム済みで綺麗だから安心して買ったのに、暮らしてみたら・・・」
そんな相談をよく受けるのですが、買う前にご相談していただいてたら・・・と思うことが多くあります。

活かしてあげたい建物、たくさんあります。
再建築不可の場所でも、耐震補強と断熱工事をしてあげることで、立地としてまだまだこれから人が暮らしたいと思える建物もたくさんあります。
ボロボロに見えても、リノベーションで生まれ変わる建物もたくさんあります。
これは、不動産屋さんには見極めは難しいことが多いかもしれません。

こんな暮らしがしたい
安心して心地よい暮らしがしたい
この建物は直せるか?
わからないことがあったらご相談していただければ嬉しいです。

是非、中古物件がいきいきとまた蘇る、そんな幸せが風景を広げていきましょう!!

耐震補強や、断熱工事のこと現場を見て見ませんか?
2024年5月25日土曜日 13:00〜
古家リノベ見学会〜耐震補強・断熱編〜
を行います。
「古家を買って自分でやってみよう」
「再建築不可の場所だけど、この場所がどうしてもいい」
そんな方、直すヒントやどうすればいいのかが見えるかもしれません。
お気軽にご参加ください。



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