荒玉にしむら公秀

文化、経済、食と農業、防災、信州を主なテーマに企画記事やコラムを執筆。2020年9月に…

荒玉にしむら公秀

文化、経済、食と農業、防災、信州を主なテーマに企画記事やコラムを執筆。2020年9月に新聞社を退社して独立。スタートアップ拠点「ナゴヤイノベーターズガレージ」を拠点に出発。農政ジャーナリストの会、十二単などの「和文化の美を学ぶ会」顧問。防災士。元読売新聞経済部記者。荒玉は屋号。

マガジン

  • 長靴をはいた記者~農業ジャーナリスト賞2024目指して

    読売新聞社在籍中から農政ジャーナリストの会に加盟し、主に東海3県の農業記事を経済面に堤稿してきました。2020年9月退職後はフリーのジャーナリストとして、またJAグループ愛知の広報アドバイザーとして農業の現場を歩いています。「農業ジャーナリスト賞」はその年の1月から12月までに発表された報道のなかから選考委員会が決定します。荒玉は、実家の屋号です。

  • 758スクラップブック コラム集

    新聞記者が歩いて、見て、感じたことをコラム調に配信します。「ふと思い出しました」のフレーズで、昔の取材経験を織り込みながら、地域経済や文化の「今」をスケッチする「歩きメディア」です。758(ナゴヤ)の街角ウォッチのなかから、全国ニュースの芽吹きが見つかるかもしれません。  筆名の荒玉は、祖父の田舎相撲のしこ名です。小兵ながら気迫がこもった取り口だったそうです。さあ、私もハッケヨイ・ノコッタ‼

  • 「信濃の国」の文化経済考

    ふるさと信州を学びなおす目的で「信濃の国」の文化経済考を執筆しました。その後、活躍する信州人の話を聞き、コラム執筆を続けています。なお、2023年6月から2024年5月まで読者限定でメール配信してきたPDF マガジン「信州と名古屋」を新マガジン「信州と名古屋」に掲載します。

  • 提言の小箱~発想のデッサン集

    新聞記者時代に温めてきた提言や構想。日々のニュースのなかで、対策としてひらめいたアイデア段階も含めて、まとめます。皆さんの意見を聞いて、ブラシュアップした提言に高めていきたいと考えています。

  • PDF形式のマガジン「信州と名古屋」

    信州と名古屋は経済圏も親密で、人の交流も多いエリアです。2023年6月からPDFマガジンとして長野県の自治体首長や経済界の皆さんにメールで配信してきた「信州と名古屋」をもっと多くの方々に読んでいただこうとnote掲載に切り替えました。ご愛読ください。

最近の記事

桃の新品種こまきゴールド続編~試食してみました

 愛知県小牧市で発見された桃の新品種「こまきゴールド」。発見から13年目にして初出荷を迎えたという記事を2024年6月7日に書きました。6月26日に試食した感想とともに愛知県の桃栽培について追記します。 ■甘さ抜群、口当たりまろやか  試食会場は名古屋市中区のJA愛知ビル。当日のJAグループ愛知の記者会でお披露目です。各記者のテーブルに6月にしては大玉の桃が置かれていました。   皮をむき、カットして出されたこまきゴールドは、マンゴーのような黄金色でした。口に含んでみると、

    • 勝負おやつ8品決まる~名古屋商工会議所17日午前10時解禁

       名古屋商工会議所は17日、「第65期王位戦 第1局 勝負おやつコンテスト」の審査結果を発表しました。7月6,7日に名古屋市の徳川園を対局場とする王位戦(中日新聞社、日本将棋連盟主催)七番勝負で、藤井聡太八冠と渡辺明九段が選ぶおやつ候補です。名古屋の和洋菓子を全国に紹介する「一手」です。 ■和菓子部門 ・へそくり餅(北区、きた川) ・季節のフルーツ餅(南区、一朶) ・竹千代(東区、徳川美術館内喫茶室) ・きな粉生わらびもち(中区、琥珀堂) ■洋菓子部門 ・くま棋士(中村区、

      • 中部産業連盟総会~15年目迎える次世代リーダー育成の木曽駒塾の思い出

         コンサルタント事業やセミナー開催など中部企業の経営を支援する一般社団法人中部産業連盟(名古屋市東区)。2024年6月11日、名古屋東急ホテルで定時総会を取材しました。 ■新会長に愛知製鋼会長の藤岡高広氏  役員改選があり、新会長に藤岡高広愛知製鋼会長が選任されました。  藤岡新会長のあいさつ要旨です。  「ものづくりは人づくりだと言われてますように、我々産業界は人をしっかり育てて作っていくということは非常に大切なことだと体感しております。特に、これから百年に一度の大転機の

        • 愛知の旬見つけた~スーパー店頭にイチオシ農産物並ぶ

           スーパーの店頭に愛知県特産の旬の農産物が出始めました。  「犬山のもも」は、1個から個包装で並んでいました。価格は498円。2022年7月にnoteに紹介した記事があります。 ■犬山のもも  犬山市は県内でも有数の桃の産地です。各地で生産者の高齢化が進む中、大手スーパーへの直接販売と市民サポーター制度の両輪で産地の支え合いが成功している地域です。  JA愛知北(犬山市)管内には、7つの出荷組合(組合員31人)があります。それまでは軒先販売や市場に出荷していました。市場出

        桃の新品種こまきゴールド続編~試食してみました

        マガジン

        • 長靴をはいた記者~農業ジャーナリスト賞2024目指して
          18本
        • 758スクラップブック コラム集
          89本
        • 「信濃の国」の文化経済考
          58本
        • 提言の小箱~発想のデッサン集
          0本
        • PDF形式のマガジン「信州と名古屋」
          11本
        • 中京財界史~平成・令和編
          14本
          ¥100

        記事

          74回目の「電波の日」~通信技術の日進月歩を感じた日

           6月4日は「電波の日」です。名古屋市内の名古屋観光ホテルで「電波の日・情報通信月間」記念式典を取材しました。  電波の日は1950年(昭和25年)6月1日に電波法、放送法及び電波監理委員会設置法が施行され、電波の利用が国民に解放されたことを記念して設けられました。情報通信月間は、1985年に始まり、1993年まではテレコム月間の名称でした。  戦後の情報通信の歩みは、日進月歩、ときに秒進分歩のスピードでした。式典主催者と来賓の言葉から変わりようをみてみました。 ■総務省東海

          74回目の「電波の日」~通信技術の日進月歩を感じた日

          桃の新品種「こまきゴールド」~発見から13年で初出荷へ

           新聞記者駆け出しの頃、愛知県小牧市に赴任しました。「桃ヶ丘」とか「桃花台」といった桃にまつわる地名で、桃の産地だと知りました。  小牧赴任から数えると約45年。JAグループ愛知の記者会が2024年5月28日、名古屋市内で開かれ、桃の新品種「こまきゴールド」を知りました。 ■新品種の発見  新品種の発見場所は、小牧市上末の山田利宏さん(57)の果樹園でした。2011年6月、品種「みさか白鳳」からの枝変わりで、大玉で糖度の高い黄桃が実っているのを見つけたのです。  2012年か

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          将棋王位戦の勝負おやつ続報~6月6日で一般投票締め切り

           将棋のタイトル戦のひとつ、第65期王位戦(中日新聞社、日本将棋連盟主催)の七番勝負は、7月6日と7日、名古屋市東区の徳川園で第1局があります。対局を盛り上げ、名古屋の和洋菓子を全国に発信しようと、名古屋商工会議所は「勝負おやつ」を公募しています。 ■1次審査通過は20品  お菓子の応募は5月26日締め切りでした。1次審査の結果、名古屋市を中心に20品が選ばれました。  和菓子部門のひとつ、「へそくり餅」は、きた川(名古屋市北区)の銘菓。羽二重餅の中に金柑が入っていて、個人

          将棋王位戦の勝負おやつ続報~6月6日で一般投票締め切り

          ブランドトマト「赤美味」出荷最盛期~完熟させて房ごと出荷

           ミニトマトがおいしい季節です。愛知県西尾市の吉良地区のブランドトマト「赤美味」(あかうま)は、ベストシーズンを迎えています。摘果を多めにすることで甘みが一粒ひとつぶに注ぎ込まれています。房ごと収獲し、新鮮なまま出荷されるのが特長です。 ■ブランド名の由来  ブランド名は、地元で名君とされる吉良上野介義央公の愛馬「赤馬」にちなんでいます。  地元の資料によると、吉良義央公は元禄時代(1688~1704年)に領内に堤防を築き、赤毛の愛馬にまたがり巡視したとあります。  郷土玩具

          ブランドトマト「赤美味」出荷最盛期~完熟させて房ごと出荷

          愛知のブランド和牛「みかわ牛」~ライバルは意外にも「大豆ミート」?

           名刺交換は毎回するものではありませんが、愛知県知事の名刺は毎回変わります。2か月ごとに県の特産品を印刷しているからです。  6月と7月は、愛知県のブランド和牛「みかわ牛」。名刺裏面には「愛知の誇る農林水産物 みかわ牛」とあり、美味しそうな肉の写真とロゴマークが印刷されています。 ■生産者らが表敬訪問  みかわ牛銘柄推進協議会(会長・中野修愛知県農業協同組合連合会常務理事)のみなさんが6月3日、名古屋市中区にある愛知県知事公館を訪問し、みかわ牛の魅力をPRしました。   

          愛知のブランド和牛「みかわ牛」~ライバルは意外にも「大豆ミート」?

          飯田市で風越山を撮ろう~23回目迎えたイベントに参加

           長野県飯田市のシンボルは、風越山(標高1535㍍)です。読み方は、「かざこしやま」。「ふうえつざん」と呼ばれることもあります。筆者も時々、ふうえつざんと言ってしまいます。  手前の虚空蔵山(標高1131㍍)とともに飯田市のあちらこちらから望むことができます。 ■市民が風越山を一斉に撮影  「6月1日に風越山を撮ろう!」というイベントに参加しました。6月1日午前11時11分にみんなで一斉に風越山にカメラを向けようというものです。  6月1日に風越山を撮ろう!実行委員会が企画

          飯田市で風越山を撮ろう~23回目迎えたイベントに参加

          スプレーマム栽培で最高賞~愛知県豊川市の山田裕也さん

           愛知県豊川市でスプレーマム(スプレー菊)を栽培する山田裕也さん(41)が、2023年度の花き技術・経営コンクール(一般財団法人日本花普及センター主催)で最高賞の農林水産大臣賞に選ばれました。 ■ICT(情報通信技術)で生産性向上  山田さんはICTを活用し、生育管理や従業員の昇給制度の「見える化」などを農業に取り入れてきました。3月26日開催のJAグループ愛知記者会に出席した山田さんは、収益を3割向上させた背景などを詳しく説明してくれました。 ■JAひまわり職員から親元就

          スプレーマム栽培で最高賞~愛知県豊川市の山田裕也さん

          どうまい牛乳アイスモナカ~JA愛知みなみ(田原市)の地産地消の広がり

           愛知県の渥美半島に位置する田原市。トヨタ自動車のレクサス工場もありますが、酪農や電照菊など花き栽培、メロンなど果物の一大産地です。 ■どうまい牛乳のアイスモナカ  JAグループ愛知記者会で先月、地元の「どうまい牛乳」を使ったアイスモナカを試食しました。2023年4月から販売を始めた「どうまい牛乳アイスモナカ」です。累計6万2000個を売り上げています。  新たに3月からカスタード風味が仲間入りし、一般紙の記者のみなさんに記事にしてもらうための試食でした。 ■地産地消のブラ

          どうまい牛乳アイスモナカ~JA愛知みなみ(田原市)の地産地消の広がり

          遊休農地でサツマイモ栽培~農福連携の干し芋加工も

           干し芋は秋の季語ですが、食べるのは四季を問わずです。カリウムやビタミンなど栄養価もあって、おやつにもってこいです。 ■遊休農地でサツマイモ栽培  4月23日にJAグループ愛知の記者会があり、愛知県岡崎市、幸田町の遊休農地で栽培する「おかざき幸田さつまいも☆プロジェクト」を知りました。生産者3人が、2・3㌶で栽培しています。  メンバーの一人、内藤成一郎さんは、元JAあいち三河の職員。荒廃していく地域の畑を憂えて、2021年3月にプロジェクトを発足させました。全体の農地に占め

          遊休農地でサツマイモ栽培~農福連携の干し芋加工も

          舞台も料理も通じるもの~ストリングスホテル

          https://note.com/aratama_kimihide/n/n36c3feb7f6a9?sub_rt=share_pw 2023年11月27日の記事再掲

          舞台も料理も通じるもの~ストリングスホテル

          いまどき春闘事情~むかし労使、いま取引先との価格転嫁交渉

          ■価格転嫁の継続へ  2月下旬の価格転嫁ファーラム取材から3か月。当時の「価格転嫁」への熱気が冷めていないと良いのですが。当時の記事に追加修正しています。 ■取引適正化・価格転嫁フォーラム  大企業の大幅な賃上げで終えた大企業の春季労使交渉でした。次は中小企業の動向に注目が集まっています。もう一つの春闘といえるのは、大企業とその取引先企業との価格転嫁交渉です。資材価格や燃料コスト上昇分に加えて、労務費まで取引価格に上乗せできるかによって、中小企業の賃上げ原資につながるからです

          いまどき春闘事情~むかし労使、いま取引先との価格転嫁交渉

          春闘前夜を振り返る~30年前のトヨタ労使の「ウェハース」からサプライチェーンのそれへ

          ■4か月前の春闘前夜を振り返って  ほぼ春季労使交渉が終わり、大企業を中心に2年続けて大幅な賃上げ回答が出ていました。一方で円安による資材価格や物価高騰も企業財務や消費者の懐に響いています。電力料金の激減緩和阻止の補助もなくなります。本当の物価と賃金の好循環の詩型が見えてくるのは、これからです。以下の記事は2024年2月に書いた春闘前夜の原稿です。 ■2024年2月1日の愛知労使懇談会  今年も春季労使交渉、いわゆる春闘の季節になりました。2024年2月1日に愛知県経営者協

          春闘前夜を振り返る~30年前のトヨタ労使の「ウェハース」からサプライチェーンのそれへ