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#17 砂糖は悪魔のおやつ|発達障害児を分子栄養学で育ててみた

今日はおやつについてお話したいと思います。私が発達障害の息子に与えてきたおやつについて、駄菓子や市販のおやつは極力避けてきました。誕生会やクリスマスなど、特別な時には、市販のおやつも購入しますが、普段はできるだけ手作りのおやつを息子に与えてきました。

このことは結果的に息子の発達障害の改善につながったと考えています。市販のおやつや駄菓子が良くない理由は、その中に含まれる砂糖です。以前にも述べたように、砂糖は脳に悪影響を及ぼすことがありますが、発達障害の症状を悪化させる可能性もあります。

甘いお菓子を食べると一時的に落ち着きますが、これは砂糖が脳内のドーパミンという神経伝達物質を活性化させ、一時的にリラックスさせる作用があるためです。しかし、砂糖には耐性があり、摂取量が増えるにつれて効果が薄れていきます。これが依存症を引き起こし、砂糖を欲するサイクルに陥る原因となります。

頻繁に砂糖を摂取すると、血糖値の急激な上下が起こり、脳がアドレナリンを分泌して砂糖を要求するような反応が起こります。日常的に砂糖の多いおやつを与えると、子供の行動がさらに荒れたり、泣きわめいたりすることがあります。このような状況は改善が難しいものです。子供のおやつはできるだけ砂糖の少ないものが良いと考えます。

とは言え、子供はエネルギッシュで、自然と血糖値を上げる糖質を欲しがります。子供は甘いものが大好きなので、お菓子とご飯の両方が用意されている場合、甘いものを選ぶのは本能的な行動です。だからといって、砂糖ばかりをあげてしまうと、やはり脳の発育には良くありません。

おやつの内容を考えることが重要です。エネルギーを補給する意味では、やはり糖質が必要です。

糖質の血糖値を上げる速度を示す指標であるGI値があります。砂糖やブドウ糖は97や100のように、血糖値を迅速に上昇させる糖質です。同じ糖質でも、例えばお米は85のように、やや低めのGI値になります。お砂糖が含まれていない、低GI値の糖質を子供におやつとして与える方が良いと考えます。

我が家では、おやつにはおにぎりや果物を与えていました。庭にバナナの木があるのですが、そこから年中バナナが収穫できます。バナナは頻繁にあげたため、子供たちは飽きてしまいましたが…。果物は良いおやつだと思います。

おばあちゃんに子供たちの世話を頼むこともありました。子供たちにはおじいちゃんとおばあちゃんが合計4人。おじいちゃんがキャンディをあげると、おばあちゃんも何かをあげたくなり、一人一人は「1つしかあげていない」と言いますが、合計すると相当な量になることもありました。おじいちゃんとおばあちゃんが競争して子供たちにおやつをあげようとするので、私はこれに対処するのに苦労しました。

そこで、おばあちゃんを味方にすることにしました。「おやつはできるだけ手作りしてもらいたい」と伝えました。

我が家では「ヒラヤーチー」と呼ばれるものをよく作りました。これは沖縄ではよく知られている、小麦粉を卵と水で溶いて薄く焼いたものです。お好み焼きの具がないバージョンのようなもので、ネギやシーチキンを入れて、ウスターソースをつけて食べますが、甘くはありません。

それから、天ぷらもよく作りました。お芋の天ぷらや魚の天ぷらなどです。魚は良質なタンパク質が含まれており、EPAも含まれています。また、ナッツ類も与えました。さらに、「そうめんチャンプル」もよく作りました。お素麺を茹でて、野菜やシーチキンを入れて炒めたものですが、こういったものをおやつとして与えました。

このようなおやつだと、血糖値の乱高下はある程度抑えられるので、息子の脳機能の発達はうまくいったんじゃないかなと思います。小学校の時におやつは本当に必要ですから、工夫してあげることですね。

現在、私たちの病院では発達障害の子供たちを診察していますが、お菓子依存の子供が非常に多いです。中には発達障害ではないのに誤診された子供もいます。

発達障害は幼少期から見抜けるものです。3歳頃までにはほぼ確定すると考えられます。見逃されたとしても、小学校入学前の健康診断で先生から指摘されます。その段階を通過してから、小学校の3~4年生から急に発達障害になることはほとんどありません。

脳の成長という観点から考えると、小学校3年生や4年生の頃に急に発達障害の症状が現れることはほとんどありません。しかし、この年齢になってから、暴れん坊になって、その学年しか見てない先生から指摘されることがあります。幼稚園や低学年の頃の様子がよくわからないため、現在の状況から見ると発達障害のように見えるという相談です。

低血糖症状が重症化したお子さんが多いです。小学校3年生や4年生からは、塾通いなどが始まることが一般的ですが、報酬としておやつを与えて頑張らせる塾が存在します。そのような塾に通う子供たちは頻繁におやつを受け取ります。量よりも頻度が問題で、毎日チョコレートを1〜2個でも摂取することで、低血糖耐糖能異常に陥る子供もいます。

週に1回、たまにドカ食いをした程度では低血糖や耐糖能異常にはなりません。毎日の習慣が重要です。

追加で言及しますが、おやつに関しては、パンに触れませんでしたが、パンは低血糖や耐糖能異常の改善には少々難しいです。全てのパンがそうというわけではありませんが、特に日本のパンはヨーロッパのものと比べて、柔らかく、お菓子のようなスイーツ系のものが多いです。

「パンを食べている」「朝ご飯はパン」と言っても、食べているパンがあんパンやジャムたっぷりのもの、フワフワしたものなど、最近流行りのスイーツ系のモーニングのようなものかもしれません。

これらは本当に良くないおやつです。こういった食べ物は、子供の脳の正常な発達を妨げる可能性があります。将来のことを考えるなら、砂糖を含まない健康的なおやつを与えることが大切だと思います。

お知らせ

沖縄県宜野湾市「新垣形成外科」にて分子栄養学に基づいた栄養療法を行っております。遠方にお住いの方へは、ZOOMでの栄養カウンセリングを行っています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

新垣形成外科

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