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さて、このnoteに「心理的安全性」について書いてからすでに1か月以上が経過してしまいましたが、今日はその第2弾ということで好き勝手に書いていきたいと思います。
あまり長くなりすぎないように、と考えていますので。今日こそは。
まず、心理的安全性について論ずる中で、大事なことは3つあって、まずはその「定義」、そして「重要性」、そして「つくり方」、だと私は思っているんです。

「定義」と「重要性」については前回のnoteでまとめたつもりです。
こちら・・。

心理的安全性の定義は、
「メンバーがネガティブなプレッシャーを受けずに自分らしくいられる状態」
「お互いに高め合える関係を持って、建設的な意見の対立が奨励されること」
と「心理的安全性最強の教科書」の中にはでていました。
この辺りは前回のnoteで書いております。


次になぜこれが重要なのか、というと心理的安全性が低いチーム、組織では「他の人にこんな風に思われたらどうしよう」という不安で心が一杯ですから、仕事をやっているふり、気づかないふり、一生懸命やっている演技に終始することがほとんどです。
これが心理的安全性が高まると、思考、行動が変わってきます。目つきも変わります。どうすればよりよいサービスを提供することができるか(よりよい商品を開発できるか)という発想になるので、まさに労働時間が本質的な価値を生み出す時間になると。

そして次に、この心理的安全性のつくり方、醸成の仕方、という話になるのですが、ここがなかなか難しい。
何せ、つくり方を書いてあるはずの本なのに、余計分かりにくくなってしまうものがあるくらいなので・・。
心理的安全性の意味と意義を理解した人が、大事なんだよねこれ、というところまでで留まっているのが現状で、じゃあ自分の関わっている組織でそれをどう高めていくのか、ということはまだまだこれからなんじゃないかなと思う今日この頃です。




心理的安全性のつくり方が分かりにくいのは

これもまた前回のnoteで書いた内容ですが、「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」の4つの因子が心理的安全性の高い組織にはあるそうなんですよね。「心理的安全性のつくり方」の中にはそのように書いてあります。
ここは私が理解が浅い(誤解している)だけだったのかもしれませんが、
心理的安全性が高い組織の特徴はこの4つだと、言われる一方で、心理的安全性を高めるにはこの4つの要素を高める言葉を使っていくとよい、とすすめられる。これだとどっちが先なのか?となって混乱してしまいます。

こちらの本はとても具体的で「心理的安全性をつくる言葉」が紹介されているので、実践しやすいし、普通にこんな言葉が飛び交うチームはいいチームだよね、と思える内容です。私自身も実践したい内容でした。大いに参考になるし、会社の研修でも使わせて頂いて、どんな風に具体的に浸透させていくか考えていましたね。


ただ、先ほどの話に戻りますけれども、この話は、いわゆるニワトリと卵の関係みたいにループに入ってしまうのかなというのが私の実感でした。

心理的安全性をどうやって自分の組織で本気で醸成していこうかとなったときに、話しやすさの因子を高めることだ、だからみんなで話しやすい空気を作っていこうと実践します。
すると、心理的安全性を高めるために「対話」を重視しよう、となります。
対話を重視すると「心理的安全性」が高まるんだろうと。
でも「対話」がより自然に行われている組織が「心理的安全性」が高いんでしょ、となるんで、ニワトリと卵の関係に似ていてどっちが先か
ということになってきます。

ただ、どうしたら自組織を変えるか悩んでいる中、実践からつかみ取った感覚は、一番は「心理的安全性」を高めていくためのポイントはリーダー層(経営層でありマネジャー層)にあるんだよなということでした。
リーダーがどんな考えのもとに動くか、どんなマインドセットを備えているか。ここが重要なんだろうと・・。




心理的安全性を高める考え方の基本

ここで、心理的安全性を高めるための考え方の基本が、前回のnoteで紹介した「心理的安全性最強の教科書」の第2章に書かれていますのでそれを抜粋しながら解説してみたいと思います。
めちゃくちゃ納得感アリアリの内容です。


1.人にやさしく、結果に厳しく
仕事上のミスがあった場合、そのタスクに関してはネガティブフィードバックをする一方で、タスクに取り組んだメンバーの労はしっかり労う。
人とタスクを区別するということです。
どうでしょう?部下が失敗したときに、どうして君はダメなんだ、とその人を否定することになってはいないでしょうか?
「人にやさしく」は相手のことを尊重し、「人を人として見る」「人として人に接する」ということ。メンバーの思いや考えを認め、尊重するということ。厳しく指摘すべき事柄はタスク。相手の人格を否定することなく、「人として接すること」が大切。


2.メンバーは「管理」しないで「支援」する
人を管理する、とは刑務所の中に受刑者を拘置するような景色だと著者は言います。人をものとして扱うことと同じだと。もののように「人もコントロールできる」と勘違いしているマネジャー。これではだめです。
管理しなければならないのは仕事をする「人」ではなく、仕事をする「プロセス」であり、その先にある「結果」なのだと。確かに結果には厳しくあるべきですよね。でもそれは人に向ける必要はない。
管理ではなく支援をしようと。
支援とは、1人1人のメンバーが最高のパフォーマンスを発揮できるための環境を整えることだと。
メンバーが仕事を通じて最高の自分になれるよう支えるのがマネジャーの仕事。管理職ではなく支援職であるべき。
ん~~なるほどすぎ。


3.異なる価値観に対して寛容であり続ける
これからの時代をつくるマネジャーにはチーム内にある価値観の違いを許容しつつ、それを土台にして対話や議論を発展させていける編集能力が求められていると。これはほんとそうだと思う。自分も目指しているところ。
「これは正しくて、これは間違い」と独善的に白黒つけるやり方はもう通用しなくなっています。自分の価値観を大事にしながら相手の価値観も尊重する。そのスタンスを持つマネジャーこそ心理的安全性を育むことができる。


4.マネジャーに求められる「自己認識」「自己開示」
マネジャーに求められているのは自分の事をよく知り、理解し、それを周囲に伝えること
であると。
いや~これは本当に自分が実感を持って今重要だと思っていることですね。
自己認識とそれの言語化(自己開示)。自分のことは一番自分が分かっているというのは実は間違いで、案外自己認識しようともしていない人の方が圧倒的に多いものです。
「自分はどういう人間」で「何を求めているのか」が分かっていて、それを言葉で相手に伝えることができる人が自己認識と自己開示ができる人。
私の言いたい事くらいわかるでしょ、これがよくない。言葉で表さなければ伝わらない。言葉で伝えないチームは、忖度や誤解がはびこります。
職場の心理的安全性につながる自己認識、自己開示についてはまた改めて記事にしたいと思います。



5.ハイコンテクスト文化をローコンテクスト文化に変える
日本の職場って「阿吽の呼吸」が根付いていることが多くて、それがむしろいいことと解釈されている節があります。
「あの件、よろしく」
「あれはちょっと無理」とか。それだけで話が通じたりする。いやそれが通じる方がコミュニケーションがうまく行っていると考える。こんなことありませんでしょうか?
ハイコンテクストとはコミュニケーションの土台となる言葉や価値観が共有されている状態の事。お互いにいちいち説明しなくても分かり合える前提。これをよしとする文化。
ところがこれは相互理解が相当深くできていないとうまく行くはずがありません。一人一人感覚も違うし価値観も異なるわけですから。
心理的安全性を高めるためには「みんな違う考え方や価値観を持っているから、言葉に出して言わないと分からない」を当たり前とするローコンテクスト文化を前提にしなければならないんです。色々なことが言語化されて明確になればそれをもとにメンバーはどんな行動を選択すべきかが分かるので不安がなくなるのです。


6.たとえ厳しいことでも「早く」「ストレート」に伝える
マネジャーとしては、メンバー起点で考えて、彼らを信頼し尊重し、支援しつつも、仕事の結果やプロセスについては、たとえ厳しい話であっても、躊躇なく伝える必要があります。早めのフィードバックが必要なのです。
相手を傷つけない=心理的安全性が高い、というのは誤解です。(傷つけていいということではなく、結果やプロセスについてはストレートに伝えるべきということ)
伝えるべきことを伝えずに本人を問題と向き合わせないのは、育成を放棄しているマネジャーと言われても仕方ありません。
ポジティブなプレッシャーを適度にかけてこそ、人は伸びる。マネジャーの正しい意図があってもそポジティブなプレッシャーは可能になります。
大事なことは、「言わない」やさしさより「言ってあげる」誠実さが心理的安全性を高めるのだということです。
ん~~~ホントその通り。タスクと人を分ける。最初に出てきた点と通じますね。まさにマネジャーの実力がそのまま出る、としか思えません。



7.マネジャー自身も心理的安全性を確保する
実は職場の心理的安全性はマネジャー自身の心理的安全性の有無にかかっている、と言えます。これは本当に私も実感します。
だからマネジャークラスの人材にもっとも心理的安全性が担保されるにはどうしたらいいか日々考えています。
マネジャーがいつも不安で、疑心暗鬼で、言いたいことも言えない状況であれば、そのネガティブな感情は職場を支配して居心地の悪さを生んでしまいます。
マネジャーの心理的安全性をいかに担保するか、これは前に出てきたように、やはりマネジャー自身の自己理解、自己開示が重要なのです。自分は何のためにこの仕事に取り組むのか、頑張るのか。
日々の業務に忙殺されずに自己認識する時間が重要です。自らのアイデンティティの土台を築けるような対話の場が必要です。



8.全人的に見れば「仕事のできない人は一人もいない
マネジャーはメンバーに対して色眼鏡で見てはいけないのです。
「あの人は仕事ができない」
「気難しい人ばかりだ」
などとラベルを貼らない。
自分に見えている相手の姿は、その状況における一部分を切り取ったものに過ぎないわけですよね。決めつけによって無意識のうちに相手に偏見の目を
向けたり、ネガティブなプレッシャーを与えることで心理的安全性は損なわれてしまう
のです。
人は全人的に見ればいろんな面があることに気づかされます。得意もあれば不得意もある。それぞれの得意を活かせる環境を用意すれば「できない部下は一人もいない」ことに気づけるはず。


ここまで、どうでしょう。本の抜粋とそれに少し私の見方も加えながら進めてきましたが、心理的安全性を高めるためにはマネジャーの意識と実際のアクションがとても重要かつ不可欠だと私は考えています。
今回挙げた8つのポイントを具体的に自組織のマネジャーの行動特性に組み込んでいくことで、確実にそのチームの心理的安全性は高まっていくのだと考えます。
自らもこれを今も実践しながら自社の中で試行錯誤しながらここまで来ているという感じです^^
皆さんにも今回の記事が何らかのヒントになれば、と思っています。

これでもまだ中途半端でマネジャーとしてのマインドセットとか、心理的安全性を高めるための組織としての目標設定(KPI)はどうすべきかなど、まだまだ考えたいポイントはいくつもあります。
これはまた自分自身でも色んな文献に目を通しつつ、理解を深めていき、この場でも記事を書きたいなと思っています^^
今日はここまで!!




ご案内等

さて最後に私が登壇するセミナーのご案内をさせてください!

オンラインのオープンセミナーで1時間お話させて頂きます。日時は3月21日(木)14時から15時です。主催は完全テレワーク制のケアマネ事業を展開する株式会社279(つなぐ)様です。

テーマは「対話の重要性~その理由と具体的な方法~」となっていますが、1時間ではとても話し切れないと思うのでさわりだけになるかなと。
正直、介護事業所の方でなくても全く問題ない内容になると思います^^添付ファイルのQRコードからZoomのURLを読み込めると思います~。
ご関心ある方、是非この時間、お待ちしてますね!


ではでは今日はこの辺で終わりにします!
最後までお付き合い頂いて有難うございました☆

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