見出し画像

深津一成と三木谷浩史の対比にみるリーダーの多様性

戦略コンサルタントのアップルです。

リーダー論というのは非常に興味深い分野で、いろんな考え方や分類があります。関連する本もたくさんあります。アップルの好きなテーマです。

そこで、今回の記事では、リーダー論をテーマに書いてみます。

一般的なリーダー論の話ではなく、個人的に好きなリーダー2名(深津一成(架空)と三木谷浩史(実在))を対比し、リーダーとは何か、どういう比較軸があるかを考えてみたいと思います。

深津一成(スラムダンク・山王工業)

アップルはスラダン世代です。個性的で多種多様な登場キャラクターが出てくるスラダンの中でも異彩を放つのが、山王工業の主将である深津一成(以下、深津)です。

深津

日本でトップの山王工業(たぶん、モデルは能代工業)の主将という重責を担う深津ですが、桜木(湘北)や仙道(陵南)や沢北(山王工業)のように華があるタイプではありません。

地味だけど非常にいい仕事をし、チームをまとめあげる力も長けている、戦略家の趣があるキャラクターです。

深津がいかに優れたリーダーであるかは、ちょうどnoteで解説している記事をみつけたので詳細はそちらに譲りますが笑、深津のリーダーとしての特徴は以下になります。

<深津の特徴>
・いつも冷静
・物事の本質を捉えている
・チームが勝つために最善の方法を考えてチームを引っ張っていける
・華はないけど、背中で語るタイプ
・意外と良いやつ
・謎のマイルール(ピョン語等)を持っていて笑える

三木谷浩史(楽天)

言わずとしれた楽天の創業者です。現在も楽天グループのトップとして陣頭指揮をとっています。

330px-鄭市長歡迎Rakuten_Monkeys樂天桃猿隊加入中華職棒,盼提升整體表現(三木谷浩史)(cropped)

三木谷さんのことを決して深く知っているわけではありませんが、テレビ番組でみたり、著書を少し読んだり、いろんなうわさを聞く中で、なかなか面白い経営者だな~と勝手に共感しています笑。

三木谷さんの経営者としてのキャラが窺えたのが、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組での密着取材です。この番組では、三木谷さんの日々の仕事に密着するとともに、今後楽天をどうしていきたいのかというビジョンについてNHKの記者が踏み込んでインタビューをしていました。

アップルがこの密着取材で三木谷さんの本質を表していると感じたポイントは以下です。

1.マイクロマネジメント
三木谷さんが分刻みで様々な会議をこなしている姿が撮影されていました。超大企業の楽天ともなれば、トップが意思決定すべき案件が山のようにあることは想像がつきますが、それにしても意思決定の連続でした。これはほかの経営者に比べると、細かいところまで自ら入り込み、「ハンズオン」で意思決定しているということだと思いました。

2.気が短い(笑)
テレビカメラの前なので相当セルフコントロールされていたと推測はしますが、それでも、気が短い性格ということが窺えるシーンがありました。

この取材当時、楽天は携帯電話ビジネスの準備の佳境にあり、基地局の施設に遅れが出るという問題が起きていました。

課題を見極めるために、早速現場に踏み込む三木谷氏。
以下のようなやり取りがありました。

三木谷:「これをこうしたらもっとスピードあがるんじゃないの?」
現場監督:「あ、確かに。そうですね」
三木谷:「そうですねじゃないよ(怒)。こんなことちょっと考えたら思いつくだろ」
現場監督:「すいません」

あー、キレかけてるな、とアップルにはわかりました。

また、その後の会議のシーン。

三木谷:「なぜこうなっているんだ?私は怒っている。」
三木谷:「この瞬間から私が陣頭指揮を執る」
三木谷:「私のフロアーに関係メンバーを全員引っ越しさせなさい」
関係者:「はい!」

「もう任せておけない」と基地局施設のオペレーションの陣頭指揮を自らとることになる三木谷氏。あー、しびれをきらしたな、と。

3.野望がでかい
アメリカ出張中、タクシーの中でNHK記者の質問に対して、「このままだと日本の競争力はダメになる。日本のIT企業(楽天)で一矢報いたい。そのために頑張っている」という趣旨の発言をしていました。

三木谷氏が、楽天という会社の枠を超え日本という視座で物事をみていることを象徴するシーンとして記憶に残っています。

三木谷氏は、野心家なのです。野望・夢があるからこそ、その実現のために打つべき手はすべて打つ、自分がやるべきことはすべてやる。こういうことなんだなと得心しました。

三木谷氏の特徴をまとめると、以下のとおりでしょう。
(推測や私見も入っています)

<三木谷氏の特徴>
・ベースとして、気が短く、ブチ切れることも多々(笑)
・華がある
・なんか憎めない
・ビジョンというレベルを超えて、野望がある
・野望の実現のためには何事もいとわない。野望に近づくために自分でやった方が速いなら自分でやる(ハンズオン)
・自分のリソースをとことんまで酷使する
・スピードへのこだわりが異常に強い

下で働く楽天の社員の方々は大変だろうな~と思いつつも、野望があって華があるところは素敵だなと思ったりします。

二人を対比してみると・・・

深津と三木谷氏。バスケチームの主将と超大企業の経営者を比較するのはちょっと変かもしれませんが、あえて対比してみましょう。

深津 ⇔ 三木谷氏 の対比

クール・冷静 ⇔ 熱い・短気
華がない(地味) ⇔ 華がある(派手)
ハンズオフ(任せる) ⇔ ハンズオン(自分でやる)
戦略家・職人肌 ⇔ 野心家・情熱家

こうした4つくらいの対比軸が浮かび上がります。上から順に、

・性格の軸
・雰囲気・オーラの軸
・マネジメントスタイルの軸
・リーダーシップスタイルの軸

とでも表現できるでしょうか。

どっちがいい悪いという話ではありません。このように様々な軸でリーダーのタイプは分類でき、組み合わせの数だけ様々なリーダー像があるというのがリーダー論の面白いところと言えるでしょう(軸が4つだとしたら2の4乗=16通りのリーダー像がある)

実際、様々なリーダー分類のフレームワークがあったりします。
その辺はまた別の記事でご紹介したいと思います。

あなたのリーダーシップは、深津型、それとも三木谷型、あるいはその中間?考えてみると面白いのではないかと思います~


今回はここまでです。
最後までご覧いただきありがとうございました!








この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?