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初投稿20【老いは成長】

今日も朝から晩まで職場は発熱患者が複数出て、出勤者も少なくバッタバタ。

認知症の方のオムツ交換や車イスの移乗の介助、シーツ交換してるだけなのに、「余計な事をするな」と暴力や暴言にもあったり。
疾患の症状だと頭では分かっていても、心は荒む。
とても疲れた。しんどかった。

出かける準備をしていたら、風呂上がりの娘が軽いケガをして少し出血。大泣き。
「大丈夫」と娘を抱いて落ち着かせど、なかなか落ち着いてくれず。
「行かないで」と言われ、うしろ髪ひかれる。

妻が「あとは大丈夫だから、言っておいで」と背中を押してくれて、
ホコリ被ったギターケースのホコリを拭き取り、重くて痛む腰を上げ、スタジオへ。

帰宅して、今は疲れもとれてスッキリ。
娘も落ち着いて眠っており安心。

メンバーと会うのも一年半ぶり。

ドラムのマッチは少し痩せてシュッとしており、ベースのサトシくんは転職してた。
仕事が終わらず少し遅れて仕事着でスタジオ入り。

みんな忙しくて楽器を持つのも久しぶり。
いつもの曲を2曲ほどリハビリ代わりに演奏して、後半は8年ぶりに作った新曲を合わせた。

つたない演奏だけど、3人で前よりも少しだけ真剣にどういう表現にしようか考えることができた。嬉しい。

スタジオ後は、レコーディングする曲はいくつにしようか、どこで録るのか話した。

以前は、レコーディングの話なんて、乗り気じゃなかった。なかなか話もできなかった。

今だから実現できるのだろう。
みんな40歳になった。
2人とも老眼が始まったと話し、笑い合った。
3人とも腰痛もち。
みんなそんな年だ。

スタジオ後に撮った写真を見て思った。
みんな疲れ顔。
自分も含め、思ったより老けてて驚いた。
時の流れを感じる。

20代では、
バンドこそが自分の居場所だと、
実力も経験も伴ってないのに
自意識過剰な自分に酔いしれて。
斜に構えて尖り、
無鉄砲さをエネルギーに換え、
好きなことを蔑ろにし、
現実とは向き合わずに夢に夢見た。

30代では、
現実世界の自分の立ち位置に焦り、
時に環境のせいにして、
20代の都合の良い思い出に浸り、
ふと
本当にやりたい事は何だったのか?と
右往左往しては日々の生活に追われてた。

40代に入った今は、
そんな価値観に少し折り合いをつけ、
家族の大病や死と老化と
誕生を目の当たりにして、
自分の命にも限りがあることをやっと自覚した。
老いや衰えや死を意識するようになって、
前よりも素直になれた気がする。
少しだけ、今を大事にするようになった。

20代の頃のように、
強欲に今を刺激的で刹那的な快楽に変えるのではなく。
大それた夢や妄想的な目標ではなく。

30代の頃のように、
好きな事から目をそらし、
世間の一部が良いというものに手をつけて、
よく理解もしてないのに、
自分の一部かのように勘違いして振る舞うのでもなく。

今はその中間。
誰かのためとか
外部に良く思われたいとかではなく、
自分の感覚を大切にする。

子ども達が純粋にやってみたいことを
「やりたい」と求めるように、

40歳になって「またやってみたい」と思えるようになった感覚。

少しだけ素直になれた気がする。

音楽に触れることで、
疲れた体も荒んだ心も洗われた。

今までまともにちゃんと練習しなかったけれど、目標をもってやろうと思う。
もっと知ろうと思う。

人生一度きり。
誰にも見向きされなくても、
誰の耳に届かなくても、
そういう事はひとまず置いといて。

疲れた自分を元気にするためかもしれない。
バンドを楽しみたい。

たった2〜3時間の3人の時間だったけれど、
貴重な時間になった。
とても良い一日だった。

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