水色

やがて忘れる日々の記録。書店員。

水色

やがて忘れる日々の記録。書店員。

最近の記事

日記 もっともっと小説しましょう。

 8月30日(金)  9時起床。雨天。本来は早番勤務だが、台風10号の影響により昨日に続いての臨時休業。十年以上勤務しているが、二日続けての臨時休業は初めて。窓の外を見ると雨は降っているものの風はほとんどなく、本当に休みでいいのか?と不安になり何度も施設のホームページを確認してしまう。夫は食卓で在宅勤務。邪魔にならないように静かに過ごす。凍頂烏龍茶を淹れ、キッチンのカウンターにて読書。最近は高橋順子『夫・車谷長吉』を読み返している。ノートとペンを片手に、分からない言葉を書き

    • 日記 この世の外へ。

       8月16日(金)  6時半起床。快晴。早番勤務。朝食、塩バターフランスパン、ソイラテ。  出勤中のバスの中で、再読中の車谷長吉『赤目四十八瀧心中未遂』読む。ここ数日、時間をかけてじっくりと読み直していた。どんよりと澱んだ「アマ」の空気が、文章から滲み出してくる。あるはずのない臓物の臭気さえも、漂ってくるような‥‥‥。「温度のない町」で生きる底辺の人びと、凄まじい暑熱で満ちた四畳半、土管の底の蝦蟇(がまがえる)、追い詰められた男と女。何年も前に初めて読んだとき、私は車谷長

      • 日記 ものすごく幸福で口もきけないくらいなのだ。

         8月8日(木)  8時半起床。休日。快晴。一日分の水出しジャスミン茶を仕込んでおく(これは昨夜寝る前にやっておくべきであった)。曽我部恵一のアルバムを流しながら、掃除洗濯。ペディキュアを塗り直す。朱色から淡いブルーへ。早めの昼食、豆乳で煮た辛ラーメン。卵とチーズ入り。〆の雑炊まで食べて、満腹になる。  見逃していた『熱闘!Mリーグ』をまとめて観る。セガサミーフェニックスの茅森さんがクレープ屋を始めた理由が、知的障害と自閉症を持つ息子さんが将来働き口に困らないようにするため

        • 日記 血を浴びながら書いているひと。

           8月5日(月)  6時10分起床。早番勤務。快晴。朝からマイラバの『Hello,Again〜昔からある場所〜』を5回ぐらいリピートして聴いて、イントロの部分からガツン!ときて、これは本当にいい曲だよなあ、と思いながら出勤。  昨日は休日で、一日中、車谷長吉『癲狂院日乗』を読んでいた。合間合間にヤクルト戦を観たり、パリオリンピックのゴルフを観たり、麻雀最強戦を観たり(ものすごく面白かった。賢ちゃん!)しながらも、ずっと手には長吉を持っている、そんな感じだった。そして今日も

        日記 もっともっと小説しましょう。

          日記 てんきょういんにちじょう。

           8月2日(金)  8時起床。休日。快晴。掃除洗濯。無印のボトルで水出しのジャスミン茶を用意していたら、ボトルの内蓋を落として失くしてしまった。キッチンの床を這いつくばって探し回るも見付からず、かなしい。  本屋へ行く。以下購入本。 ・車谷長吉『癲狂院日乗』 ・川島小鳥『愛の台南』 ・アンソロジー『いつか、アジアの街角で』  台湾文学ブックカフェのシリーズは在庫がなくて残念だった。しかしお目当ての車谷長吉の新刊を無事に購入できてうれしい(タイトルが読めない)。スーパー

          日記 てんきょういんにちじょう。

          日記 花はきれいで、今日は、死ぬ日だ。

           8月1日(木)  6時起床。早番勤務。快晴。洗濯物干して、朝食。チーズトースト、ソイラテ。本日の出勤のお供は水出しの蜜香紅茶。  通勤中のバスの中で永井みみ『ミシンと金魚』読む。単行本のときから気になっていたけれどなんとなく読みそびれたままになっていて、気付いたら文庫化していてようやく読めた。ぐいぐい引きずり込まれて、あっという間に読み終わる。すごかった。カケイさんの人生はつらいことばかりだったかもしれないけれど、それでも彼女が手をひろげたらそこには花が咲いていて、その

          日記 花はきれいで、今日は、死ぬ日だ。

          日記 無事でよかった。

           7月31日(水)  6時起床。早番勤務。快晴。珍しく朝からテレビをつけて、オリンピックのバスケの試合のダイジェストを観る。観て、あまりにも悔しい結果を知って、うわあああ〜とたまらない気持ちになり、スヤスヤと寝息を立てている夫にこの悔しさを伝えに行くも反応なし。朝食、チーズパンのトーストとソイラテ。  通勤中のバスの中で『台湾文学ブックカフェ〈3〉短篇小説集 プールサイド』読了。どの短篇も個性豊かで面白かった!少し難解な話もあったけれど、巻末の訳者による解説がとてもありが

          日記 無事でよかった。

          日記 家から出ない、という幸せ。

           7月28日(日)  10時起床。休日。夏空。昨夜リビングで寝落ちしてしまったので、朝からシャワーを浴びる。豆花を作って冷蔵庫で冷やしておく。掃除洗濯済ませ、あまりものの冷凍食品などでてきとうに昼食。夫は灼熱の空の下ブックオフへ不要な漫画を売りに行き、私も今日は家で断捨離に勤しむことにする。フジロックの配信を流しながら、本棚の整理、冷蔵庫の整理、薬箱の整理。小雨降る森のなかのチョコパコチョコキンキンのステージがとても心地よい空気で、永遠に観ていたかった。ついにサブスク解禁の

          日記 家から出ない、という幸せ。

          日記 思いつきごほうび。

           7月26日(金)  6時半起床。早番。快晴。なぜか夢の中で猛烈に働いていて、目覚めたときからグッタリしていた。朝食、干し芋。通勤中のバスの中で『プールサイド』収録の『白猫公園』読み始めるも、途中で意識喪失。  勤務。通勤中の惨状とは裏腹になんだか妙に調子がよく、普段は極力避けたいと思っている苦手なレジ業務も、どんとこい!私にまかせて!なハイパーレア状態。マリオがスターをゲットしたときみたいな感じ(?)。接客したお客さんが感じのよいひとばかりだったからだろうか。別になにか

          日記 思いつきごほうび。

          日記 夏空とチャイと母。

           7月25日(木)  7時半起床。休日。今日も今日とて絶好調な夏空。すみやかに洗濯掃除済ませ、近所の耳鼻科へ。検査の結果、無事に聴力は回復していた。医療の力はすごい。帰宅後、マサラチャイを淹れる。うだるような暑さの日に、キンキンに冷えた室内であえてアツアツのチャイを飲む、という贅沢。あまりにも熱いのでちびちびと飲む。甘くて濃厚で美味しい。  昼ごろ、母親が遊びに来る。名古屋の叔母から届いたお中元のハムを分けてもらう。宅配のお寿司を注文し、昼食。オールスターの話で盛り上がる

          日記 夏空とチャイと母。

          日記 この最後のささやかな砦。

           7月23日(火)  8時起床。休日。今日も今日とて猛烈な快晴。洗濯物を片付け、解凍しておいた豚肉にニンニク、生姜、五香粉を揉み込んでおく。卵を茹でてこちらは醤油だれに漬け込んでおく。10時ごろ出発。猛烈に暑い。  バスと電車を乗り継ぎ、楽しみにしていた百貨店の台湾フェアへ行く。  胡椒餅、金木犀烏龍茶、芋ボール入り豆花を食べた。本当はネギ餅やマンゴーかき氷なども食べたかったのだが、胡椒餅ひとつでかなり満腹になってしまった‥‥!悔しい。あまり広くはないフードコートを入れ

          日記 この最後のささやかな砦。

          日記 いびつでもなんでもないのかもしれない。

           7月20日(土)  8時起床。休日。快晴、すさまじい熱波。二日前から左の耳の調子がなんとなくおかしい。耳鳴りがしている。例えるなら、oasisの『I'm Outta Time』のイントロの一番最初の音がずーーっと鳴り続けているような感じ。でもいつまで経ってもいつまで鳴ってもリアムは歌い始めない、そんな感じ。  朝から近所の耳鼻科に向かうも、まだ開院前にもかかわらず病院の前にはすでに長蛇の列ができていて驚く。受付番号は44番。本を持ってきていてよかった。本当によかった。『台

          日記 いびつでもなんでもないのかもしれない。

          日記 来たるべき、台湾文学。

           7月18日(木)  6時20分起床。晴れ。早番勤務。昨日仕事終わりに買った本たち。  朝食。レモンケーキ、東方美人茶。『プールサイド』表題作を数ページだけ読む。はじめての台湾文学。このシリーズは鮮やかな装丁がとても素敵でほれぼれする。鞄の中に突っ込んで家を出て、通勤バスの中で続きを読む。短編なので職場に着くころには読み終わる。読み終わって、バスの中でひとり密かにどきどきする。主人公の少年と長い口づけを交わすハンサムであやうい男、私の脳内では完全に若い頃のトニーレオンだ。

          日記 来たるべき、台湾文学。

          日記 食べるように読み続けたい。

           7月16日(火)  7時起床。休日。曇天。おにぎりを作って夫に持たせ、送り出す。掃除洗濯。少し悩んで、ベランダに干す。昨夜のMトーナメントがあんまりにも面白かったので、YouTubeで麻雀の動画を漁る。佐々木寿人の13翻を定期的に観てしまう。もはや頭のなかで日吉実況が勝手に再生される始末。あの動画はあまりにも気持ちがよすぎる。  高橋幸宏『犬の生活/ヒトデの休日』読了。あんなにスマートでお洒落で生み出す作品も素敵なものばかりなのに、いかにもオジサンっぽい文章を綴る幸宏さん

          日記 食べるように読み続けたい。

          日記 今日も今日とてお茶の時間。

           7月13日(土)  9時半起床。休日。曇天たまに雨天。夫は友だちの誕生日祝いとのことで一日不在。朝から母親と電話し、ヤクルトの連敗を嘆きあう。掃除洗濯。  昼前、ネットで注文していたマグカップが届く。台湾製の、茶こしつきのマグカップ。とてもとても可愛くて惚れ惚れする。さっそくジャスミン茶を淹れて、抹茶のスコーンとともにお茶の時間。  ここ数日のお茶の時間コレクション。大げさな言い方になるけれど、こういう時間があるから生きていけるんだよな、と思う。思っている。  アマ

          日記 今日も今日とてお茶の時間。

          日記 人の心の色は見えないけれど。

           7月10日(水)  6時半起床。早番。猛烈に晴れたり、猛烈に雨降ったり、不安定な空。塩パンをトーストしバター塗って食べる。ソイラテとともに。昨夜寝る前、BLANKEY JET CITYサブスク解禁のニュース。これでいつでもどこでも『青い花』が聴ける。うれしい。『ダンデライオン』も好きだ。ブランキーは、ヒリヒリするような鋭さと、きらきらしている純粋さを合わせ持っているところがとても素敵。あんなにいかつい見た目なのに、ライラックってどんな花だろう、と想像するような人たち。ベン

          日記 人の心の色は見えないけれど。