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日記 来たるべき、台湾文学。

 7月18日(木)

 6時20分起床。晴れ。早番勤務。昨日仕事終わりに買った本たち。

 朝食。レモンケーキ、東方美人茶。『プールサイド』表題作を数ページだけ読む。はじめての台湾文学。このシリーズは鮮やかな装丁がとても素敵でほれぼれする。鞄の中に突っ込んで家を出て、通勤バスの中で続きを読む。短編なので職場に着くころには読み終わる。読み終わって、バスの中でひとり密かにどきどきする。主人公の少年と長い口づけを交わすハンサムであやうい男、私の脳内では完全に若い頃のトニーレオンだ。少年のひと夏の経験。どきどきする。

 その晩、男は少年にたくさんのことを教えた。ひと夏かけて少年が男の子に教えようとしたことよりもずっと多かった。夜が明けるころ、彼らは二つのことを決めた。夏休みが終わったら、水泳の授業も終わりにする、と。

鍾旻瑞『プールサイド』


 勤務。始めたばかりのフェアが早速三冊売れていて、嬉しい。ここ最近の実用書売り場はオリンピック祭り、男子バレー祭り。連日鬼のように入ってくる新刊たちを迎え入れる準備。あるべき場所へ、すみやかに品出しできるように。疲弊。帰りのバスの中ではいつのまにか意識喪失。

 勤務中から今夜はカレーを作りたいな〜とぼんやり思っていた(レシピ本をチラ見したかったけどそんなヒマは一切なかった)。帰宅後、早速作り始める。冷凍していた鶏もも、玉ねぎ、ココナッツミルク。余っていたしめじも入れて、極力手間をかけないチキンときのこのお手軽カレー。煮込みも含めて30分かからず完成した。にんじんサラダとともに食べる。美味。テレビではオリンピックの逆転勝ちランキングみたいな特集が流れていて、一位と二位が両方体操だったので少しびっくり。アテネの男子団体金メダル、リアルタイムで観てたなあ、と思い出す。夜中に決勝が始まって、なんとなく観始めたらそのまま目が離せなくなって、栄光への架け橋だ!のときにはちょうど夜明けの時間だったような気がする。ひとりテレビの前で大興奮だった、中学生のわたし。

 寝る前、四季春茶飲みながら『はじめての中国茶とおやつ』、『プールサイド』収録の『海辺の部屋』読み始めるも、夫とともに寝落ち。

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