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我が家の読書感想文への取り組み。選んだのはこの20冊。

はじめに

自由研究に続いて、夏休みの宿題「読書感想文」への取り組みをふりかえります。読んだ本は、娘3人分×小学校6年間で18冊&中学校で2冊です。

長女と三女は大の本好き、しかも読むのが早い。次女は宿題でなければ読書をすることはありません。こんな娘たちが、どんな本を読んで「読書感想文」に取り組んだのか、まとめます。

読書感想文への介入。母は鬼編集者。

娘たちが通った小学校では1年生から読書感想文の宿題が出ました。「ひらがな習ったばかりでどうすればいいのか」と保護者会でも質問が出たくらい、私も無理じゃないかと思いました。担任の先生の回答は「誘導尋問で聞き出してください」でした。

先生の言う通り、感想文は「誘導尋問」がカギです。「おもしろかったです」「かわいそうだと思いました」だと1行で終わってしまいます。「どこが一番おもしろかったの?」「どんな人が出てくるの?」「自分だったらどうしたと思う?」「どうして?」「なぜそう思うの?」とこどもを質問攻めにします。質問するために、私自身も本を読んでおきます。聞き出した答えは否定しません。ブレーンストーミングってやつです。このやりとりをメモ用紙に書かせ、感想文を組み立てます。毎回、こどもたちにはこう言いました。「感想文なんだよ。あらすじ文にしちゃダメだよ」と。
次は下書きです。メモを見ながら、普通のノートに書かせます。どんどん書かせます。めんどくさいので、消しゴムも使いません。下書きができたら、私が読んでみます。文法や漢字の間違いはもちろん、中身にもダメ出しします。同じことの繰り返し、舌足らずの部分など直させます。そもそも、何が言いたいのかさっぱり分からない部分があったりします。直しです。段落の順序を入れ替えたりもします。
次は原稿用紙に下書きです。学校から配られたものではなく、100均で買ったもを使います。正しい原稿用紙の使い方をさせ、本番のように書きます。書き終わったら、文字数をチェック。多すぎるようなら、一部カット。足りないなら、膨らませます。もちろん、文章としておかしい部分は直させます。ここでも消しゴムを使わず、原稿用紙の隙間に書き込みます。そして、やっと本番の原稿用紙に書き始めます。

こんなふうに、私はこどもの読書感想文にかなり介入してきました。宿題なんだから、自力でやるべきだとも思います…。けれど、娘たちから見てほしいと言われ、続けていました。でも、決して、「○○○って書いて」などと指示するようなことはしませんでした。やってきたのは「ダメ出し」だけ。私がゴーストライターになって書いた方が、そりゃ早い。でもさすがにそれはできません。「ダメ出し」されてうれしい人はいません。娘たちともよくケンカになりました。長女は今も「ママは厳しかった。接続詞にさえうるさかった」と言っています。ちなみに、この長女の小学生のころの将来の夢は小説家でした。今も小論文が得意科目だと言っています。

こんな本を読みました。

本はだいたい課題図書から選んでいます。私がこどもの頃は「本くらい好きなの選ばせてくれ」と、決して課題図書は選びませんでした。しかし、実際、課題図書は感想文が書きやすい。「かいけつゾロリ」はとてもおもしろいですが、原稿用紙3枚の感想文を仕上げるのは難しいと思います。書きやすい本を選ぶのが第一条件です。自分と重ね合わせることができるテーマなら尚良し。興味がない分野の本を読むのは苦痛でしかありません。それでは、次に娘たちが選んだ20冊をご紹介します。

低学年編

かわいいこねこをもらってください

捨て猫のもらい手を一生懸命に探す女の子のお話。猫が好き、でもペット禁止のマンションだから飼えないという長女が読みました。

まほうのじどうはんばいき

読書感想文の定番なのかな?  今年も本屋さんの店頭に並んでいます。娘たちのお気に入りでした。欲しいものが手に入る魔法の自動販売機。自分なら何を出してもらおうかな?とふくらみます。続編もあります。

おねえちゃんってふしぎだな

妹でもあり、姉でもある、どっちの気持ちも分かる次女が自分と重ねて感想文を書きました。おねえちゃんものには「おねえちゃんって、もうたいへん! 」「おねえちゃんって、ほーんとつらい!」(いとうみく)などもあり、こちらもおすすめです。

ふしぎなのらネコ

次女もネコが好き。そして姉妹でよくケンカする。次女の机はもとからぐちゃぐちゃだったな…。

クレヨンからのおねがい!

絵本で感想文はかけるのか? と思いましたが、意外といけました。三女は自分のクレヨンの箱を見つめていたな。続編もあります。

銭天堂

三女の好みっぽいので、普段の読書に薦めたところ、見事にハマりました。感想文用に選んでいない、唯一の本です。低学年にはちょっと難しいかと思いましたが、本人がこれで感想文を書くと言うので、そうさせました。ブームになる前から読んでいるのが、三女の自慢です。

中学年編

捨て犬未来と子犬のマーチ

長女の動物もの大好き時代到来。大人が読んでも、健気な動物の姿には心を打たれます。そして、ひどい仕打ちをする人間がいることに悲しくなります。

犬たちをおくる日

殺処分される犬や猫たちの話です。動物を持ち込む人に怒りを覚えます。読むのが辛くなりますが、最後まで読んで、現実を知って欲しいです。そして、考えてほしい。

象のいない動物園

戦争中に殺された動物園の象たち。そして、戦後、動物園に象を迎えたいと力を合わせたこどもたち。夏休みは戦争について考えるのにいい機会だと思います。青い鳥文庫に「ゾウのいない動物園 -上野動物園 ジョン、トンキー、花子の物語- 」という本もあります。象が食べ物が欲しくて芸をする場面は読み進めるのが辛い…。

⑩よかたい先生 

次女が4年生の時に選びました。正直、4年生には難しい。いや、小学生では十分理解出来ないと思います。次女は水俣病どころか公害さえ分かっていませんでした。時間がなく、そして読書嫌いだったので、他の本を読んで理解を深めることができませんでした。本が悪いんじゃありません、念の為。

⑪干したから

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3年生にして再び絵本。自由研究と連動させ、この本を真似して、いろいろ干してみました。感想文も自由研究も一度に終わらせたい一心です。担任の先生は褒めてくださいました。

⑫びりっかすの神さま

三女お気に入りの1冊です。競争すれば、一番がいれば、ビリもいます。びりっかすにだけ見える神様のお話。私自身は読んでみて、とても昭和っぽさを感じましたが、平成生まれの娘は古臭さなど少しも感じていないようでした。教室って普遍なんだね。

高学年編

⑬きっときみに届くと信じて

いじめがテーマ。いじめる子といじめられる子、ラジオのパーソナリティがSOSに気づき、動き出します。きっと君に届くと信じて。こどもの、その特に狭い世界では、いじめや友人とのトラブルは逃げ道のないこの世の終わりに思えるのです。

⑭秘密のスイーツ

林真理子さんが児童書書いてたなんてびっくり。携帯電話を通して、戦争中の女の子と現代の女の子がつながります。お菓子や携帯電話という身近なものを通して、戦争について考えるきっかけになるかと思います。私はこの本、好きだなぁ。

100年後の水を守る

次女、またしても難しい本を選んでしまう。中学生くらいで読めばよかったね。でも、この本を読めば、水の大切さが身に染みます。トイレやお風呂でどれくらい水を使っていると思いますか? 日本がどれほど水に恵まれているか実感できます。

⑯チキン!

言いたいことをガンガン言う転校生の真中さん。彼女に振り回される周囲の様子が、気が弱い僕の目を通して描かれます。私は、なんだか、真中さんに憧れます。でもチキンの僕も捨てたもんじゃありませんよ。

⑰ワンダー

分厚くて、しかも翻訳ものだし、三女が読み終えられるのか不安でした。結局、娘も私もあっという間に読み終えました。どんどん引き込まれます。映画にもなりました。生まれつき顔に障害のあるオーガスト。あなたはオーガストにどんな態度をとる人ですか? スピンオフ「もうひとつのワンダー」などもあります。

⑱いいたいことがあります!

母は耳が痛いです。親はつい自分が正しいと思い込んでしまいます。ごめんね。中学受験を控えた女の子が主人公です。

中学編

☆14歳の君へ どう考えどう生きるのか

中学では、読書感想文ではなく、「本の紹介」の宿題が出ました。だから、次女はこの本、途中までしか読んでません。でも、紹介する相手は13歳か14歳。たいていの人がターゲットになりますね。本のチョイスは間違ってないなと思います。

水を縫う

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三女の、今年の読書感想文はこれです。いきなり、高校生の課題図書を選んできました。まだ、読み終わっていないようです。12歳に母親の気持ち、分かるかなぁ〜〜。私はこの本、大好きです。

最後に

12年間、18の読書感想文。3人の娘たち、読む本の傾向がバラバラです。この20冊の中にはなかなか思い出せなかった本もありました。でも、娘たちが好きだった絵本を、また読みたくなったりもしました。絵本、読みたいなぁ。MOE、買おう。最後に、読書感想文は嫌いになっても、読書は好きでいてくださいね。

読書感想文、がんばれ!











































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