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#小説

お米の値段が上がりすぎじゃない?|noteみんフォトご利用感謝|2024.6

7月19日です。 だいぶ遅くなりました。今月は note 創作大賞2024 の作品応募があったり、公開収録のイベントとかもあり、なかなか手がつけられませんでした。 このところ、お米が高い。 困りませんか? お米は。お米は高くなっちゃダメでしょ。って思うんですがどうにかなりませんかね。 いつも、5キロの袋入りを買ってます。 「お米って買うもんなの? もらうもんじゃないの?」 というご家庭もあるかもしれません。 羨ましい限りです。 で、5キロなんですけど500円くらいは

(2) コシキ・ルイ記者の一念発起。(2024.7改)

サウジアラビアVsニュージーランドの五輪代表戦を観戦しながら、内心の動揺に近い心の揺らぎや、忘れていた後悔と葛藤の日々を、小此木クリムトン瑠依は感じていた。 「臨終前のフラッシュバッグってこんな感じなのかな。なんで元カレばっかり出てくるの?・・・もしかして、このまま死んじゃうのかな?」 小此木の元上司が、自分と同年代の女性と結婚したのは約20年前の話だ。 その夫婦の子供達がピッチ上で躍動しているから、そう思うのだろうと解釈していた。彼の面影を受け継いだ3人の活躍に、素直に

静けさの中にたたずむ小さな命に願うこと

いつもボランティアでお世話になっている牧場側の神社に久々にご挨拶にいく 手水場の龍神様の像に挨拶をなんとなくして手洗いしてましたら 体長1センチ位の蛙がまんまるく座っていた 嬉しくなってカメラに納めたかったけど、 びっくりさせたくなかったからやめた 小ちゃい生き物見つけると嬉しくなります 今日は雨蛙? 先日は、体長1センチの赤ちゃんカマキリが賽銭箱を歩いていて、賽銭で怪我しないか気になって手を出したら逃げられた 小ちゃい手をあげて走ってゆく 小さいなぁ〜🥰 肢

夕暮れの華

 平島の車内にて。 「都内でも、俺が今住んでいるとことか、大上さんのとこも比較的、良い所よー。 まあ、チンピラとか、うろちょろしているせいか知らんけど。でも、この腕で歩いても、そんなに変な目で見られないし。 俺も結構、転々としてたからさー。刺青だけで、すんごい嫌がる所もあったから。本当にありがたいわー。」  ムワッと煙草の匂いがしみついた車内。平島は、上機嫌で運転する間、アロマ先生ができたの、これからいろんな香りや匂いが分かるから楽しみだの、ベラベラと話している。  私は

拝啓レモン様。微炭酸より

この頃いかがお過ごしでしょうか。 暑さが厳しく、外出もままならない季節。 クーラーは我慢せず使ってくださいね。 熱中症にはお互い注意しましょう。 かねてよりのご相談の件ですが 全微炭酸協会からの返信があり 今後、レモン様と微炭酸の関係を 続けていきたいという旨でした。 もちろん、レモン様からすれば 微炭酸などはただの一取引相手に過ぎないの でしょうが、微炭酸側からすれば レモン様こそがベストパートナーです。 確かにライム様、シークワーサー様との 関係もあります。しかし、そ

短編小説「コオロギ」

俺の名前はアブラコオロギタカシ。最近問題になっているコオロギ食のせいで周りに名前をバカにされている。せめてエンマコオロギならマシなのに。 おまけにADHDを抱えているせいで仕事がままならず、上司からパワハラを受けている。 最近、ファッションADHDが多すぎて目も当てられない。俺のような本物の障害者は目が違うのだ。 上司「お前さ、話聞いてる?どんだけ同じミスすんの?ほんとに人間?あ、コオロギか。いやコオロギじゃねぇな。便所コオロギか。便所コオロギじゃ食用にもなんねぇな。汚

クリームイエローの海と春キャベツのある家を読んで創作したくなっている

せやま南天さんのデビュー作『クリームイエローの海と春キャベツのある家』読み終えました。 安富さんという登場人物が、優しさに溢れていて、事あるごとに主人公に寄り添ってくれて、一番好きな人物です。こんな人が同僚や上司にいてくれたらなと思います。 一番好きだった場面は、春キャベツが初登場する所です。目の前が一気に春キャベツ色になりました。春キャベツを食べたくなりました。実際に、僕の今日の献立は春キャベツを使ったものに決定しています。それくらい春キャベツ食べたくなります。 一番

エネルギー補給『日記:2024.3.22』

2日連続外に出た。奇跡が起きている。 仕事終わりの友達が、車で自宅まで来てくれた。残業して働く彼女の助手席に座り、24時間営業のファミレスに向かった。 小学1年生からの友達。友達歴は4月で17年目に入る。 万年ダイエッターの彼女とご飯に行く時、私は通常彼女は少なめに注文する。これがここ数年では当たり前で、普通だった。 「おなかすいたー」 彼女のその言葉、高校ぶりに聞いた。彼女はお腹を空かせないからだ。 だが私はいつもの彼女に会わせて、自宅で夕食をしっかりと済ませて

毎日400字小説「どうしたの」

 夜の十一時を過ぎた電車には会社帰りのくたびれ切った顔があった。アルコールの入った顔もあった。スマホのゲームに没頭していたり窓から外を眺めていたり、隣の人の肩に頭を凭せ掛け、鼾をかいてるのもあった。しかしその車両には小さな男の兄弟が、年上のほうでも大人の半分ぐらいの背丈しかない子が二人乗っていて、車内の半数ぐらいの人は、彼らを気にかけるようにときどき目をやっていた。兄は弟の手を握り、奥歯を噛み締めるような顔でどこか一点を見つめ、弟のほうは人懐こそうな丸い目をくるくる動かし、ど

【詩】のびしろ

真っすぐには進めなくて 信じる者は 自分ほかなくて 虚勢を張ることさえ 自分を守る盾 本当の顔 優しい陽ざしの下 シロツメクサを見て そばにある四つ葉のクローバーを 時を忘れて探す それがあなた 曲がったことは受け入れがたく 物事を白と黒のトレイに分けたくなる 間違ってない グレーがないとするなら 間違ってない 上手く生きるって何だろう つつがなく表面的に映る 大理石の白とピカピカ あなたを見ると 些細なつむじ風に巻き込まれ 悩みこんでいる 卒なくすることが正解じゃ

【小説】有名人に繋がる公衆電話(1084文字)

 それぞれ値段の違う書かれた大きな札が貼ってある公衆電話のようなものがずらーっと横1列に並んでいた。  左から1分間で1000円、1500円、2000円と様々だ。だんだんと値段が上がっていくらしい。  値段を上がるごとに、その分有名な人と通話することが出来るということらしいのだ。 「あ、僕ずっとファンでした!初期の方からずっと見てましたよ!」 「○○ちゃんマジLOVE! 付き合って!」 「今度、ご飯でも行かない?」 「ヤラせろ!」  今まさに有名人に繋がるという公衆電話を使

火星での郵便配達の先で待っているものとは?『オリンポスの郵便ポスト』感想

郵便。 皆様にとっては、もはや当たり前にある存在ですね。 かくいう私も、過去に。 郵便を配っている立場にいまして。 まあ、なんといいますか。 体が丈夫な人でないと務まらない仕事だなと。 思った次第であります。 特に年末年始。 普段の仕事に。 年賀状の仕分けと配達がありましたからね。 あれで、結構夜遅くまで、仕事をしていました。 そんな記憶です。(遠い目) というわけで。 本日、ご紹介するライトノベルは、藻野多摩夫先生の『オリンポスの郵便ポスト』(20

ストロベリーフィールド:第十八幕 むかし昔のお話

五歳の誕生日を迎えた日、ハンナは家の中で唯一入ることを許されていなかった部屋、《祈りの間》に入ることを初めて許された。 そしてその部屋が、あまりにも期待外れな普通の部屋だったことに少なからず落胆したことを覚えている。 落胆した理由は、明らかだった。もっと何か謎めいた不思議なものや、魔法の道具、祈りの道具や古文書が山のようにある部屋を想像していたからだ。 その部屋は、二階にあるハンナの部屋と同じような造りで、違うことと言えば、その部屋の窓が全てステンドグラスになっていて、

【140字小説】サイレントキラー(140文字)

「幸子。飯はまだ?」 「ごめんなさい」 幸子は、小さじで塩を鍋に入れた。 「なあ仕事辞めたらどうだ」 「・・・」 「お前は仕事できないんだから家にいた方がいいんだよ」 「ごめんね。手際が悪くて」 「ところで俺、血圧高めらしい。食事気をつけてくれよ」 「ええ」 幸子は大さじに変え、さらに塩を入れた。