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【読後感想】雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』このタイトルの意味、分かりますか?

 2022年
 シビレル本
 ミステリー
 75点
 6.5h

↓ 見て、名前も、顔もいいよね。

だけど性格は悪いと思ったね。

本作は前回?前々回の直木賞候補作にノミネートされていた。僕もその容姿とタイトルに惹かれ、読んでみたいなあと思っていた。
で、図書館でエンカウント。早速借りて読んだわけだ。

付箋は1枚だけ貼った。
すらすらと読み進められる。こういう小説は読んだこと、たぶん、ほとんどない。ミステリってやつだ。淡々と、ただ淡々と読む。気持ち悪さがずっとあった。このシチュエーション、現代にあるのか? とか、いやドラマだろとツッコミが入る。

老舗の跡取り、嫁をもらう。子宝に恵まれた。その跡取り、殺される。殺したのは、嫁の元カレだ。え? まじで?
跡取りは一人息子だった。嫁は、子どもと一緒に、その家に住まう。嫁は、勢力拡大。なんだこれ? この、気持ち悪さ。ご想像のとおり、嫁は、美しい。その女が、夫の殺害を企てたのか??
という小説です。ラストは、当然書かない。

途中までは80点でもいいなとは思っていた。いったい最後はどうなるんだろう、と、期待していた。が、
裏切られたような気分だ。だから75点。

というか、好きじゃない。僕が好きな小説の類じゃない。読みやすくて、イメージしやすくて、筋もあって、ミステリでも、僕には薄っぺら、まったくの無臭に感じた。
口が悪いか。だから僕は純文学が好きなのだろう。とか、SFみたいな想像力を掻き立てるものが好きなのだろう。なんて思った。

安い言葉で言えば、「魔性の女」小説?

こんな辛口コメントばかりなら、記事にしなくてもいいのかもしれないね。

が、
断っておくが、決してつまらないわけじゃない。面白いよ。だけど、僕には刺さらないんだ。普通なんだな。

文章はうまく、構成もしっかりしている。キャラクターもいい。そつがないと思うよ。

しかし、気持ち悪い。嫌な感じの気持ち悪さがあった。読めば分かる。

そういえば雫井さん『検察側の罪人』の作者とのこと。映画、観ましたよ。楽しかったよね! キムタクとニノのね。あれ、意見割れますが、僕はニノが主役だと思ったけど、あなたはどう思いますか?

さあ、おわり。って、

そうだ、これを忘れたら詐欺だ。付箋は一枚だけ。本文引用というカタチでサムネのQに回答する。

「嘘泣きってね」東子は構わず話を続ける。「英語で『ワニの涙』っていうのよ。ワニは獲物を捕食するときに涙を流すからね。私は銀座にいたとき、泣けもしないのに無理やり泣いていろんな客をあしらってきた子たちを見てるから、そういうのは目ざといのよ。暁ちゃんたちも食べられないように気をつけないとね」

雫井脩介『クロコダイル・ティアーズ』P93

ということ、「嘘泣き」でした!
これで〆る。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
また次の記事も読んでくれたら嬉しい(過去記事も)。それではまた明日!

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