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【読書録】超解釈 サルトルの教え 堤久美子著

最近読んで面白かった本があるのでレビューします〜

読んだのはこの本です。

『超解釈 サルトルの教え』堤久美子著

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他の本を読んだ際にサルトルが出てきて興味を持ったのですが、いきなり岩波文庫とかで哲学者の著作読むのしんどいな、、手始めにいい感じなのないかなと思って調べて見つけたのがこの本でした。

サルトルは、自分に誠実に生きることの大切さを説いています。大切さと言うか、そうするべきだって説いてたのかな、その辺りは本物のサルトルの著作を読まないと分からないのですが笑、今回の本に出てくる架空のサルトル先生はそう説いています。

自分に誠実に生きるとは…?

その根底には、人間は実存が本質に先立つ存在であるため、自分で未来を作って行く存在であるという考えがあります。

実存が本質に先立つ、というのは、何かゴールや目的を設定されて産まれた存在ではないということです。

例えば、コップは水を入れるために作られたものなので、本質(目的)がまずあって、実存(存在)が後から作られた物ですが、人間は、何者になるかを想定されて産まれてくる存在ではありません。つまり、人間は常に、何もない未来へ自分を投げ出しながら生きており、自分で自分が何であるかを作って行く必要があるというわけです。

うん、まぁ、そうだよなという感じなのですが、私が心に響いたのは次の言葉です。

もし、今自分が何者でもないと感じていても、心配することはありません。今この瞬間から未来に向かって自分を作っていける、ということです。

グッときました。この本は、ぼんやりとやりたいことや目標があるけど動けていない人や、なんとなく、私もう少し何かできるはず…とモヤモヤしている人の腰を押してくれます。

なりたいもの、やりたいこと、達成したい目標があるけど、何となく腰が重くて、動き出せなかったり、忙しさを言い訳に後回しにしていたり、結構そういう人多いんじゃないでしょうか。私はもろにそうです。

なりたい方向に向かって動き出すのは結構エネルギーが要るので腰が重くなってしまうけど、本当は、動き出さない自分と対峙することが一番のストレスになっていると自分でも分かっているので、耳が痛いなぁという部分もありました。自分に誠実に生きるというのは、自分の気持ちに正直に生きるという意味です。

じゃあ、そんなふうに自分を欺かずに、誠実に生きるにはどうしたらいいの?ということもきちんと教えてくれます。

まずはなりたい自分から考える。その上で、具体的な目標を設定し、行動に落とし込む。

これって、仕事とかでは結構当たり前にやっていることだと思います。予算があって、予算を達成するためには平均案件単価がこれくらいだから、受注率がこれくらいだと考えると週にどれくらいアポに行って…と逆算して日々の行動計画を立てるように。でも、自分の人生についてこれをやっている人って、多くはないのでは。

資格の勉強とかだったら勉強計画とか立てると思いますが、人生の目標って、必ずしも数値で測れるものではないですよね。例えば、〜歳までに結婚したい、とか、〜の仕事で独立したい、余裕のある人になりたい、とか、漠然とした理想の自分があったとして、なかなか行動にまで落とし込まないのではないでしょうか? 逆に、行動に落とし込めている人とそうでない人の差が、なりたい自分に到達できるできないの差なのかもと思ったり…。

まずはなりたい自分のイメージをしっかり膨らませてみる。そこから、なりたい自分はどんな行動をしていると思うか考えて、逆算して行くところからですね。

他にも、悩み事があるときは、事実と自分の感情を分けて考えることで早く解決することができるとか、マネジメントに関する教えなんかも出てきます。それから自分に誠実に生きるためのコツも。

自分らしく(自分に誠実に)生きるために、たまに、インテグリティの掃除をするといいそうです。聞き慣れない言葉ですよね…インテグリティで調べると、誠実、真摯、高潔などの概念を表す言葉だと買いてあるので、インテグリティの掃除と言われても正直意味不明なのですが、要は、立てた目標の見直し方法についてです。シンプルなのですが具体的に指示してくれているので、これなら自分にも実践できそう、という気持ちになります。(詳しくは本を読んでみてくださいね)

そんな感じで、自分に言い訳をしない生き方をするために、必要なことを教えてくれる本だと思いました!本は、サルトル先生といろんな悩みを抱えた相談者との対話形式で進んでいくので、説教臭くなくすんなり心に入ってきます。

さっきも言いましたが、なんとなく、モヤモヤを抱えたまま生活を送っている方に、ぜひ読んで欲しい本です!興味ある方は手に取ってみてください◎

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