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ソウ アイ マガジン

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創作大賞2024応募作「ソウアイの星」全16話とその関連記事を纏めます。〝推し活・恋・友情〟の物語です。
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2024年7月の記事一覧

創作大賞2024 | ソウアイの星②

《最初から 《前回の話 (三)  ライブが中止になる二日前。朔也からメッセージが届いたこ…

青豆ノノ
3週間前
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創作大賞2024 | ソウアイの星③

《最初から 《前回の話 (四)  翌日は仕事中にもかかわらず一日中落ち着きなくスマートフ…

青豆ノノ
3週間前
113

創作大賞2024 | ソウアイの星④

《最初から 《前回の話 (五)  いつも落ち着いた印象だった華が、嬉しさから興奮気味に吉…

青豆ノノ
3週間前
105

創作大賞2024 | ソウアイの星⑤

《最初から 《前回の話  (六)  スマートフォン越しに華の声を聞いていたら、一瞬のうち…

青豆ノノ
2週間前
104

創作大賞2024 | ソウアイの星⑥

《最初から 《前回の話 (七)  わたしたちは駅を抜けて、丸井デパート前の信号で四人並ん…

青豆ノノ
2週間前
106

創作大賞2024 | ソウアイの星⑦

《最初から 《前回の話 (八)  通話中にも関わらず、すっかり思い出に浸ってしまったわた…

青豆ノノ
2週間前
97

創作大賞2024 | ソウアイの星⑧

《最初から 《前回の話  (十)  体を離しても、しばらく顔をあげられなかった。弱々しく精気を失った朔也を見ていられなくて、つい自分の気持ちを優先して行動したことを後悔していた。朔也が今何を思っているのか、彼の顔に書いてある気がして、確かめるのが怖かった。 「あのさ、メッセージは読んだんだけど」  頭上から朔也の声が降りてくる。消え入りそうなその声を聞いて、ようやくわたしは恐る恐る上目遣いに朔也を見た。朔也の瞳は、近くのライトが反射して潤んでいるように見えた。 「あれ以上

創作大賞2024 | ソウアイの星⑨

《最初から 《前回の話  (十一)  朔也と公園を歩いた。ぽつりぽつりと会話をしても盛り…

青豆ノノ
2週間前
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創作大賞2024 | ソウアイの星⑩

《最初から 《前回の話 (十三)  翌日になっても、わたしは昨夜の疲れを引きずっていた。…

青豆ノノ
2週間前
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創作大賞2024 | ソウアイの星⑪

《最初から 《前回の話  (十五)  年が明け、一月八日は土曜日だった。  この日の午前…

青豆ノノ
2週間前
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創作大賞2024 | ソウアイの星⑫

《最初から 《前回の話  (十六)  朔也が退院するまでの二日間、わたしたちは何度もメッ…

青豆ノノ
13日前
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創作大賞2024 | ソウアイの星⑬

《最初から 《前回の話  (十八)  家を飛び出した。わたしは早足で歩いた。急ぐ理由はな…

青豆ノノ
12日前
129

創作大賞2024 | ソウアイの星⑭

《最初から 《前回の話   (十九)  すぐ横の池でなにかが跳ねた。その音を聞いて、朔也…

青豆ノノ
11日前
94

創作大賞2024 | ソウアイの星⑮

《最初から 《前回の話  (二十)  久々に集まったのは、梅雨入りする前の六月だった。朔也のリクエストで、吉祥寺駅から数分の焼き肉店に四人が揃った。  朔也の退院祝いという名目で集まったけれど、手術から半年が経っていたから本人は照れくさいらしく、乾杯の挨拶をしようとする健を制して、朔也自ら話し始めた。 「いいよ、そういうのは。なんか病人みたいじゃん。だけど、ありがとね、色々。皆には本当、感謝してる」  乾杯、と朔也が言って、わたしたち四人はグラスを合わせた。 「朔也くんは