創作大賞2024 | ソウアイの星⑥
《最初から 《前回の話
(七)
わたしたちは駅を抜けて、丸井デパート前の信号で四人並んだ。皆、あまりことばを発さなかった。
夜九時を過ぎても吉祥寺の街はまだまだ活気があって、行き交う車のライトも眩しい。信号が青になるのを待つ間、ふと見上げた空は、星も見えないブルーグレーだった。
再び歩き出したわたしたちは、自然とまた二人ずつに分かれていた。
わたしは朔也と並んで歩いた。朔也は心地よいリズムで歩く人だった。
「朔也くん、今なにか歌ってるの?」
「え?」
「心の中で、