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うつに対処する感情コントロール法とは?【心理学】
福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。
先日の記事では、うつに対処するための行動についてお話ししました。
今日はそこでとりあげた「感情コントロールの方法」についてご紹介したいと思います。
うつを抱える人は、専門家のケアが必要な場合も多くありますが、自分自身で取り組むことができる感情コントロールの方法もあります。
ここでは、心理学の理論を駆使した感情コントロールの方法について解説します。うつ病の場合は、これらの方法は専門家の治療と併用することが望ましいものですので、症状によっては医療機関に相談してくださいね。
マインドフルネスと瞑想
マインドフルネスとは、今この瞬間の自分の考え、感情、経験に、良い・悪いの判断をせず、十分に注意を払うことです。これにより、自分のうつとその影響についてより深く理解することができ、より効果的に感情をコントロールできるようになります。
マインドフルネスを実践するには、毎日数分間、静かに座って呼吸に集中し、自分の考えや感情に反応せずに観察することできます。
YouTubeなどでガイド付き瞑想をおこなうことも、マインドフルネスを培うのに役立つ体系的な練習法を提供してくれます。
ネガティブな感情や思考が生まれたら、それにとらわれたり、消し去ろうとするのではなく、「これは単なる思考・感情だ」「事実でも命令でもない」と自分に言いましょう。
そうすることで自分と感情の間に距離を置くことができ、感情を扱いやすくすることができます。
身体活動
定期的な運動は、脳の快感神経伝達物質であるエンドルフィンの産生を刺激し、気分に良い影響を与えることが知られています。楽しくからだを動かすことで、ネガティブな思考から解放され、達成感も得られます。
早歩き、水泳、サイクリングなど、中程度の強度の運動を毎日30分以上行うことを目標にしましょう。エレベーターを使わず階段を使う、目的地から離れた場所に駐車して歩くなど、小さな行動でも積み重ねれば効果があります。
認知的再構築
うつの原因となるネガティブな思考パターンを特定し、それにチャレンジするためのテクニックです。
例えば、何か問題が起きたときに「自分には価値がない」と考えがちな人は、この思考パターンを認識し、よりバランスのとれた現実的な方法で思考を検討していきます。
「自分は何もうまくできない」というネガティブな考えに気づいたら、それを書き出し、その考えを否定する証拠(例えば、「先週、職場のプロジェクトでうまくいった」「友人はよく私のアドバイスを評価してくれる」など)を挙げてみましょう。
そうすることで、よりバランスの取れた視点を養うことができます。
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感謝の気持ちを書き出す
ポジティブな経験に焦点を当て、感謝の気持ちを表すことで、ネガティブな考えや感情から注意をそらすことができます。
これは、問題を無視するという意味ではなく、どんなに小さなことでも、自分の人生における良いことを認めるという意味です。
毎日、その日感謝したこと、うまくいったことを3つ書き出してみましょう。おいしい食事、美しい夕日、見知らぬ人からの親切など、小さなことで大丈夫です。
この練習を重ねることで、より前向きな考え方を身につけることができます。
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リラクセーション
深呼吸、漸進的筋弛緩法、誘導イメージなどのテクニックは、リラックスを促し緊張を和らげることで、不安感を軽減し、気分を向上させるのに役立ちます。
毎日、深呼吸の練習をしてみましょう。ゆったりと座り、目を閉じて、鼻からゆっくりと深呼吸し、肺を十分に満たします。
しばらく息を止めてから、口からゆっくりと息を吐き出します。これを数分間繰り返し、息が体内を出入りする感覚に意識を集中させます。
この中の方法のうち、じぶんに合う方法を試してみることがだいじです。ひとしれぞれうまくいく感情コントロールの方法は異なります。
また、複数回試してみることがだいじです。1回やってみてダメでも、練習するにつれてうまくいくこともあります。
うつ病の方の場合は、医療機関や精神科の専門家に相談したうえで、感情コントロールの方法として活用してください。これらの方法は治療を補完するものではありますが、その代わりとなるものではないという点はご注意ください。
日常生活のなかで、上手に感情コントロールをする方法を身につけて、よりよい生活を過ごしていただけたらとうれしいです。
それでは、最後までお付き合いいただいて、ありがとうございました!
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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。
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