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授業中に学生さんに考えてもらうにはどうしたらいい?

今回の記事では「行動に先立って準備をしてもらうことが必要」というテーマで「授業や講演で考えてもらう準備をどうやってするか?」という話をしていきたいと思います。

先日、YouTuberの「精神科医松崎朝樹先生」とのYouTubeライブ配信がありました。

松崎先生もばっちこいの岩野さんも教育者としてもYouTuberとしても、どうやったら教育効率が良いか?ということを考えています。

教育効率というのは、どうやったら与えられた時間内で、知識定着を促したり、考える力をのばしたりできるか?といったところです。

そういった授業を展開する力の中で、学生の行動の準備性をいかに高めておくか?という話になりました。

拍手をするための準備とは?


松崎先生は拍手を例にあげてくれました。はい、拍手〜といってパチパチしてもらうと、盛り上がって楽しい気持ちになり、眠気が飛んで覚醒水準が上がると言った効果があります。

ひたすら話を聞いてると眠くなるし、つまんねーとなりますので、そういう工夫を取り入れていくわけです。

それでは、できる限り多くの学生さんから拍手をしてもらうようにするには、どうしたらいいでしょうか?

そこで松崎先生が言っていたのは『ペンを置いてください。』です。とても簡単なことですが、片手が塞がっていては、拍手はできないですよね?

こうして拍手ができる環境を整えておくことがだいじです。拍手の練習を事前にしておくなんてのも準備性を高めるのに重要だったりします。

さて、このnoteの目標のひとつである、どうやったら考える力が身につくかを題材にしてみましょう。特に、講義や講演などで、「参加者にどうやって考えてもらうか」について考えてみましょう。

考えるための準備とは?

考える準備ができていないというのは、「何をしたらいいかわからない状態」です。つまり、「考えようと思っていない」のです。

何をしたらいいかわかる状態に変えておくことがだいじです。

講義をしていて思うのですが、「講義は聴くもの」という心構えで来ている学生さんがいまだに多いです。ですので、「情報提供を受けて、記憶をする」が身に沁みついてしまっているので、そこの考えを変えていくことが必要です。

まず、「この授業ではみなさんに考えてもらいます」と伝えておきましょう。これだけで考える準備ができます。さらにわたしは授業内で考えたことをレポートに書いてもらって成績をつけますと事前に話します。

プラス、考えるよ!と言われたとしても、「何をどう考えたらいいかわからない」という場合が多いです。私らが考えるお題を出したとしても、私らの考えと学生さんの考えにはかなり乖離があります。そうすると、意図した思考のトレーニングにならないことも多いように思います。

ですので、どういった視点で考えてほしいのかを事前に指示を出すようにしています。私の場合はこんな感じで指示をだしています。

①これまでの自分の経験と照らし合わせてどうだったか?
②今現在の生活と照らし合わせてどうだったか?
③これからどう活かしていけそうか? を考えてみましょう

「じぶんで考えろ!」と言うのは簡単です。が、考える方向をある程度みちびいてあげたほうがいい場合もあると思います。

もちろん自発的に考えられるひとはそうしたほうがいいです。が、自発的にどう考えたらいいかわからないかたも多くいるように思います。

こういった取り組みをした結果として、じぶんで考えることができるようになったら、そこからは自分で考える枠を広くしていけばいいです。先ほど挙げた指示をもう少しあいまいにしていくといいと思います。

じぶんで考えることができる人には、じぶんで考えてもらうのがいいと思いますので、全員が全員指示に従わなくてもだいじょうぶです。

ということで「どういう風に考えたらいいか?」を伝えておくことで、考える準備ができるかもしれません、という話でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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