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不安/緊張/心配を意味変する方法【心理学者の雑学】

不安、緊張、心配って、よく起こりますよね~。試験もそうですし、ひととあって話したり、発表したりなどなど、不安、緊張、心配はつきものです。

今日はそういった「不安、緊張、心配についての考え方」について説明してみたいと思います。

不安、緊張、心配になること自体は変なことではない


と言われましても…かもしれませんが、不安、緊張、心配は誰にでも起こります。もっというと、不安、緊張、心配が生じないほうがちょっとまずいです。

赤信号みんなで渡れば怖くないといいますが、赤信号で止まらないと車にひかれてしまいますよね。これって怖いという感情が生じることで、赤信号で渡るという行動をストップしてくれているわけです。

ですので、不安、緊張、心配自体は変なことではないのですが、これらの気持ちを「過剰に悪者扱いしてしまうこと」が不安、緊張、心配を増やしてしまいます。

メタ認知を理解せよ


さあ、難しい言葉が出てきましたが、メタ認知というのは、「考えに対してどう考えるか」ということです。メタ認知のことばの定義にはいろいろな角度があるのですが、今回は・・・

たとえば、「今日の晩御飯おいしいなあ」と考えたとして、「晩御飯をおいしいと考えている自分は幸せ者だ」というように、自分の考えに対しての考えということにします。

不安、緊張、心配の話に戻ります。みなさん、こういう状況になった時に、「ああ、やばい」「緊張してきた」「もうどうしようもない」みたいに考えていると思います。これらの考えに対して「ああ、やばいと考えている自分はみっともない」「緊張している自分はクズだ」「もうどうしようもないとなっている時点でどうすることもできない」みたいに考えるのがメタ認知です。

そのように考えると、余計に不安、緊張、心配が増えてしまいます。頭の中が不安、緊張、心配でパンパンになってしまうことでしょう。

そういうときは「意味変」


不安、緊張、心配って全然悪いものではありません。というか自分の身を守ろうとしてくれているので、不安、緊張、心配に感謝をしましょう。「今日も自分の身を守ろうとしてくれてありがとう」と言うくらいがちょうどいいかもしれません。

樺澤紫苑先生の著書には、「ワクワクしてきたぞ」というようにしましょうと書いてありました。

不安、緊張、心配ってネガティブな印象もありますが、高いパフォーマンスを発揮するためにもこれらの気持ちは重要です。不安、緊張、心配をドキドキ、ワクワクといったプラスなものに意味変するのもありかもしれません。

もう1つ「先延ばし」という方法もあります。あまりに1日中不安や心配なことを考えてしまう場合は、1日の終わりにまとめてかんがえるような習慣に変えましょう。日中は考え事をするたびにそれを紙に書いて箱の中に入れましょう。そしてそれらの考えを1日の終わりにまとめて考えると1日中考えなくてすむようになるかも?

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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