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オンライン授業やってみた

先日の記事でオンライン授業の設計について書きました。実際にオンライン授業をしましたので、実施した感想です。


チャットの利用

今回はZOOMを利用して配信しました。ZOOMのチャット機能で質問や意見を受け付けたのですが、オフライン授業の30倍くらい意見をもらえました。まず、最初の段階で、なんでも書いてええよーみたいに言っておいて、書いてくれた時点でコメントを読み上げる即レスを意識しました。コメントを書いていいんだ!書いたら取り上げてくれる!という空気感を作ると学生さんちゃんとコメントしてくれるようになります。加えて、ZOOMのチャットは特定の人にだけチャットを送れるので、あおきにだけ送るという方式をとると、他の人にコメントが見られないので、言っていいのかな。。。みたいな不安も低減できているようです(大分大学の岩野卓先生も同じようなことを言ってました)。時間配分の問題もありますが、あらかじめ質問に回答する時間を多めに取っておくと、時間が圧迫されないでいいと思います。

メンチメーターの利用

メンチメーターはかなり好評でした。クイズができて楽しく聞けたという話や以下に書くように同級生の様子が知れて良かったという意見がたくさんありました。やはり、60分間人の話を聞くってのはかなりの集中力がいりますし、学生さんが作業する時間を作ることで、集中力が維持できると感じました。メンチメーターじゃないにせよ、チャットで意見を募ったり、ワークシートを使って書かせたり、なんでもいいので、聞く以外の時間をたくさん作ってあげるのが良さそうですね。

なんかMentimeterの回し者みたいになってますが、利益相反はないですよ笑

協働学習

オンライン授業だと学生間のインタラクションがなかなか難しいのですが、オンライン授業でも学生間のインタラクションが学習効果を高めます。

今回は、メンチメーターで家でやっていることを記入してもらって、ワードクラウドで共有しました。そこから同級生が何をしているかを見ることができたので、今の生活でどんな行動をとるか?のヒントにはなったのではないかなと思います。またチャット機能でも、学生の今の生活の不安や授業で感じたことが自発的に出てきたので、そこから感じることも大きかったのではないかなあと思います(何がどう良かったかはもう少し考えないとなあ)。

一方、コメントや感想を読んでいると、引っ越ししたばかりでひとりで不安だという意見もたくさんありました。この授業で他の学生がどんな感じで生活しているかが見えたようで、わたしも同級生のように頑張りたいという意見もいただきました。いまはオンライン授業で一方的に授業を聞くことが多いようなので、学生間でお話ができる時間とかが増えるといいなあと思い、ZOOMのブレイクアウトセッションを使った雑談セッションをやってみたいなあと思っています(学生さんに聞いたら結構乗り気だった)。

学習の移行

今回の学生さんの感想を読んでいて、心理学的な概念と日常生活のつながりについて述べてくれる方が多かったです。去年までの授業ではこんなに日常生活について書いてくれる方は少なかったように思います。心理学は応用科学ですから、日常生活につなげてなんぼで、いくらでも生活に活かせます。今回の勝因はメンチメーターのクイズをかなり日常の例に寄せて5問ほど用意したので、そこで学生さんがしっかりと考えられたんだろうなあと思います。心理学的な概念の日常例の提示とそれを自分で考える時間を設けると、自然と自分の生活と結びつけて考えるようになるのかなあ。学習の移行についてはそのうち勉強してみます。

まとめ

今回のオンライン授業は大成功だったと個人的には思っています(夜のビール美味かったし)。学生さんの考える時間を十分にとる、教員ー学生間のインタラクション、学生ー学生間のインタラクションがめちゃくちゃ大事だなと改めて感じました。チャットが学生さんの発言率を高めたのはけっこう意外で、オフラインの授業でも導入してもいいかもなとふと思ったりもしました。

オフライン研修会でメンチメーター使ってみた。


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