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東京を知らぬイタリア彼女に連れてってもらう「東京」をしらぬ東京男児のトーキョー観光

ゲストハウスに泊まった時、イタリア人のフランシスカ(読み方は不正確・以下、フランス)と出会った。

出会いは京都のゲストハウス。
共有スペースで唯一の日本男児、僕は英語が飛び交う中、図々しく日本のバラエティ番組を見ていた。そんな僕に彼女は「バーに行かないか」と誘った。

(かもられるやつか???)

ゲストハウスに長くいる人はそういう警戒心を持っていることが多い。

しかし隣のゾーンにいたドイツ人、スイス人にも声をかけていた。
みんな初対面ぽいし、最悪走って逃げればいいか、そう思って参加することにした。

一期一会、多少のトラブルも醍醐味だ。

結果的に5人で僕らは京の都の夜街を練り歩くことになった。
不思議な気分だった。

ゲストハウスには基本的に日本人は少数派。
バックパッカーが多い。
僕は英語がしゃべりたいのと貧乏旅が好き(そもそも予算がない)なのでよく利用していた。

僕はフランスと喋っていた。
英語が得意ではない僕に積極的に話しかけてくれたからだ。
Googleで翻訳もしてくれた。

僕はバーへの道中、ドンキがあったので「あれ好きやで」と言うと「え、いく!」と言うので他のメンバーに先にバーに向かってもらってドンキに2人で入った。

異国の女性と二人でジャパン文化のドンキ。

ここまで濃密な国際交流はなかなかない。
彼女は日本で最も熱い日本文化に身を投じた。

感想を聞くと「labyrinth」と笑った。
確かに迷路だ。僕は「その迷宮具合が心をくすぐるんだよ」と言うと彼女は「あー、」とよく分かったようなわからない顔をした。たぶん僕の英語の生。

The labyrinth condition tickles our mind.

あってんのか。咄嗟に出た単語を繋いで喋るのでそれなりに事故る。

その後僕らは路地裏の路地裏の蹴ったら崩れそうな雑居ビルのバーで酒を飲んで英語と日本語とアルコールとウーロン茶の四刀流でしゃべりまくった。英語が得意ではないけれどまあ喋れる。そして英語の方が饒舌になる。

フランスとは割と気があって唯一インスタのアカウントを交換した。

そして先日、彼女が東京に来たので一緒に観光をした。
毎日何かしらのチャットをしていたので英語もそれなりに、読めるようにはなっていた。

しかし問題は東京なのだ。

僕は東京生まれ東京育ちだが「東京」をよく知らない。
渋谷や新宿に進出したのは高校生だし、原宿には行ったことない。新大久保もアキバもない。浅草もない。困った。

ザ・東京を案内できない。

僕はフランスに言った。

I don’t know Tokyo.

アホか。
でも事実。ローマを案内できないローマ人だっているはずだ。
だからおかしくない。

彼女は言った。

leave everything to me

ゲストに案内してもらう奇妙なトーキョー観光、始まります。

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