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ひとやすみ(小説NO.8)

仕事後の深夜1時のコンビニで
僕とコンは酒とつまみを買い住処へと戻った。

5月、もうすぐ夏が始まろうとしていた。徐々に陽が伸び、気温も上がってきた。

ここに住み始めて半年以上たった。

日中の仕事は扇風機のみ、正直暑い。
その分、深夜になると涼しくなるのがなんだか嬉しかった。

日中暑いのに夜は涼しい
本格的な夏が始まるとそうはいかないだろう。

そのいっときのささやかな地球からのプレゼント。感謝。

実家にはあまり帰っていない。
車で30分のところにあるが帰っていない。

帰るたびに父親に怒鳴られる。
お前は何をそんなにプラプラとしているんだ、と。

父親の言い分はわかるが、僕は逃げた。現実逃避。
何もかも投げ出したかった。

将来の不安、人生設計、仕事、ぶん投げたかった。
一生このまま、夜中にコンとダラダラする生活がいい。

そう思っていた休学中のモラトリアム。

生活費になります。食費。育ち盛りゆえ。。