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短編集(2024)

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#note書き初め

スタンドで君を想ふ。

スタンドで君を想ふ。

拝啓

3年ぶりですね。

今日、あなたを見ました。

本当はグラウンドでユニフォームを着たあなたを見たかったけれど、仕方ないですね。こればっかりは。

少し残念だけれど、私(「うち」って言ったほうがいいかな。でも文字にすると「うち」はちょっとこそばゆいのでやっぱり「私」で)はあなたを責められませんし、それはちょっと違うと思うのです。

久しぶりの地元はなんだかホッとしますね。大阪も暑いけれど、横

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強まる雨音、図書館で。

強まる雨音、図書館で。

とても冷たい雨が降った日だった。

僕は図書館で彼女を見かけた。

脚を組んで、上履きを半分脱いでぶらつかせ、猫背で雑誌を読んでいた。学校の図書館には古い本しかないと思っていたので僕は少し驚いた。彼女が読んでいたのはバスケットボールの情報誌でチラと見えた表紙には「インターハイ速報」と書かれていた。彼女はバスケ部だった。

肩まである短い髪を左手で弄びながらほとんど無表情でページをめくっていた。人が

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黙々と、モクモク、キーボード彼女

黙々と、モクモク、キーボード彼女

ねえ、なんで小説を書くのさ。

聞いてみた。彼女は僕が家にいようがセックスの後だろうが、ちょっとでも隙間ができるとお構いなしにキーボードを叩く。タバコを咥えて。黙々とモクモク。

「それは、”仕事だから”以外で?」
「うん」

死にたいから

重すぎる答えに閉口した。

死にたいのと小説って関係あるの?

彼女は僕に背を向けたまま続ける。痩せ型の、ゴツゴツした背中には生と死が混在しているように見え

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