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失敗の色は?

こんばんは。

突然の質問ですが。

失敗の色。って何色だと思いますか?

読み進める前に、ちょっとだけ考えてみてください。


ぼんやりと、何かしらの色が見えましたか?

そのイメージを持ったまま、一緒に失敗の色について考察してみましょう。

僕は、この記事のタイトルを思い付いた瞬間。失敗の色は黒だろう。そう思いました。黒とは言わなくても、暗い色を想像した方が多いのではないでしょうか?

実際に、相撲をはじめとした勝敗の世界でも白星、黒星と言われれば一般的には黒星って敗けです。

黒=負け=失敗。こんな風にイメージを繋げて、なんとなく失敗は黒だと思ったのです。

でも、一呼吸置いてタイトルを書き始めた瞬間、失敗の色は?という質問に対して、僕の脳内には黒ではなく、真逆の白が思い描かれていました。その理由も添えられて。

ここで少し、自分の話をさせて下さい。

10年程前になるのですが、僕は東京で音楽活動をしていました。当時書いた「ピエロは唄う」「こんなSunday」という楽曲は、自分にとってとても大切な歌で、必ず沢山の人の所へ届くだろうと思い、日々ライブを重ねました。

しかし、お客さんは増えず。楽曲も広がらず。残ったのは、メンバーや支えてくれた人達との思い出だけ。それ以外はお金も仕事も無くなって、情けない姿でノコノコと田舎に帰ってきたわけです。

それから数年間。借金返済や生活を安定させるために、友人とも合わず、煙草もお酒も読書や音楽鑑賞も全て捨てて、ひたむきに働いてみました。

ところが、楽しみを捨ててまで働き続け、生活が安定したとたん。逆にこれまでの人生全てが無意味に思えて、精神を病み、「持っているのに、空っぽ」そんな言葉が毎日脳内再生される日々でした。

どこかに救いを探したくて、久しぶりに書店を歩き回って居ると、自己啓発や自己肯定感。HSPについての書籍。スピリチュアルや占い。

「悩み」に対するアドバイスや参考になる書籍が昔より沢山あって、色々手に取ってみたのですが、どれもピンとこずでした。

うなだれて、もう帰ろうと思っていた時。僕の人生を全て変える程の出会いがあったのです。

それは「生命式」という、村田沙耶香さんの作品でした。

実は、手に取るのも躊躇していて、何度も本棚に戻したのですが、どうしても持ち帰らないといけない気がして、1時間悩み購入しました。

内容は省きますが、「生命式」を読み終えた瞬間。目の前に見たことのない程、美しい景色が現れたのです。心の底からわき出るイメージと映像が鮮明で、身体中を支配する。不思議な体験をしました。

その体験の後、いても立っても居られなくなり、自分で小説を書き始めていたのです。

とは言っても、大学の卒業論文すら書けなかった自分には難題すぎて、今、何をしているのかわかりませんでした。笑

ただ、タイトルだけはすぐに決まり、「こんなSundayにピエロは唄う」という名前がつけられました。

その後は、小説のあらすじをなんとなく書いていき、気づけばかなり長編ができていました。

前置きというか、僕の話が長くなってしまいすみません。失敗の色。本題に入りますね。

この経験からか、失敗の色って白。もしくは塗り足せる色なんじゃないだろうかと思ったのです。

成功って、ある程度形や色が決まっているからこそ「成功」なんですよね。ということは、他の色を足しづらい。

せいぜい、「成功」の核になっている部分の「周りに色を足していく」こんなイメージに思えて来たのです。

ということは、成功とは黒に近く排他的な色であるのではないか。重て塗る。足して塗るができないのではないかと考えたのです。

逆に失敗は、限りなく白に近い。もしくは混ざりのよい3原色なのかもしれないと。

仮に、音楽でそこそこ有名になったり、楽曲が出回っていたら、今小説なんて書いていなかったと思うんです。

それも、昔売れなかった曲の小説なんて。笑

でも、現在のゴールは有名になるでも、小説を売るでもなくて。

まずはその曲の世界観や、ノンフィクションな部分を丁寧に書くこと。

そして、同じ悩みを抱えた人が漂流してきたさい、少しでも前を向ける物語にすること。

つまり、大切な想いを抱いた「失敗」という白紙のノート、キャンパスに、新しい色や景色を足していくこと。

意味(色)を足していくこと。これが、ゴールでした。

成功の上には、こんなに沢山の色は乗らなかったと思うんです。

ここで、最初に思い描いていたイメージの色、思い出してみて下さい。

色をさらに足していけるような色だったでしょうか?それとも混ざり合わない程の排他的な色だったでしょうか?

正解とか、不正解はないですよね。あくまでイメージの問題ですが。もし、あなたが今この文章に出会って、失敗の色が少しでもクリアになって、何か重ていける。塗り替えていけるとしたら。

僕にとっても、あの時の失敗がもっとカラフルな色で溢れるんだと思います。

そうでなくても、このnote。白紙ですね。

色は無くても、文字が沢山書き足されています。

これも失敗がなければ、この瞬間。僕はここに文章を書いていませんでした。

失敗の色とは?

白。これが僕の出した結論です。

皆さんの失敗というキャンパスは白とは限らないですが、真っ黒じゃないはずです。

破り捨てる必要もない。そこにある失敗の色を使って、新しい絵がいくらでも描けるんです。

スイミー(レオ・レオニ作品)みたいに目になるかもしれないんです。

逆に成功の色が邪魔して、絵が完成しない場合だってあるはずです。

どうか、一人一人の失敗が、人生という大きくて素敵な絵を描く為の土台や、重要な色になりますように。微力ながら、願ってます。

使い方で、きっと、あなたの失敗が輝く色になる。これは断言します。

僕の小説は全然読まれてない。笑

でも、人生のなかで小説を書くなんて経験。なかなか出来ないですし、モチベーションもない。

それが完成できたのは、失敗のおかげ。

完成をゴールにするくらい、達成感がありましたよ。

もし、ごく稀にでも、興味がある方が居ればカクヨムというサイトに全文公開していますので、漂流して物語のなかを散歩してみてください。リンク、貼っておきますね。

興味ない方はスルーして、でも、もう少しで記事終わるので、これだけは読んでみて下さい。笑

https://kakuyomu.jp/users/bluecheese-takei/works

これ、書いてある内容は、ほとんど、失敗です。笑

そして、それに向き合っていく。

さしずめ推理小説……なんて言ったら怒られるか。笑

人間に向き合った。自分に向き合った。大切な時間になりました。

これを読んでも、きっと一人一人違う失敗の色。

素敵じゃないですか。

あなただけの失敗。あなただけの色を使って

人生に素敵な絵を残せたら幸せですね。

長文にお付き合い下さりありがとうございました。

これからも、失敗の色を。

大切に。

#あの失敗があったから

#人生を変えた一冊


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