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カタログギフトを自作した

結婚式の引出物としてカタログギフトを作った。
きっかけや過程、選んだギフトをここにまとめようと思う。


作成の経緯

結婚式を考え始めたたとき、引出物は 結-yui- (以下、結ギフト)というサービスを利用したいと思っていた。
デジタルのカタログギフトで、ゲストは印刷されたQRコードからアクセスする形。大きな特徴は贈る側がゲストに合わせて引出物の内容を構成できること。案内のカードがコンパクトであることや、可愛らしく洗練されたデザインに惹かれて申し込みをした。

6月上旬、商品を選ぶ段階になって、知らない商品の中から選ぶことは難しいと感じた。その時何気なく、夫に妄想を話した。

「現実的ではないんだけど、自分の好きなものだけでカタログギフトを作れたらいいなあって思うんだよね。」

夫の反応はポジティブだったものの、当時の私は現実的でないように感じていた。一方で既存のサービスにも納得できず、引き続きもやもやしていた。

そんな気持ちをX(Twitter)の結婚式準備界隈で呟いたところ、カタログギフトを自作した女性と出会った。
その女性は私たちと同じ規模の結婚式をされたことから、手配するのに無理のないゲスト数だということが分かった。出力やお申し込みの形を教えてもらい、私のスキルで出来ると思えて急に現実的になってきた。

6月中旬、結婚式を終えてすぐの友人に「引出物を自作しようか迷ってる」と相談したところポジティブな返事をもらえて、やる気が加速。

7月上旬、自作のカタログギフトがある程度形になった頃、結ギフトをキャンセルした。

出力方法

Google Form、note、リーフレット型、ポストカード型、名刺サイズのカードなどを考えた。
それぞれのやり方で紹介文を作成してみたり、デザインを考えたり、実際に印刷してみたり、色々試した。

最終的に選んだ形は、しまうまプリントのフォトブック。
Canvaで各ページを作成し、フォトブックの文庫サイズで出力。申し込みはQRコードから。カタログはトレーシングペーパーの封筒に入れて写真を同封し、パーティー会場に並べてゲストを待った。

photo by kuppography

カタログの構成

■表紙

ロゴはゲストがWEB招待状の返信に添えてくださったもの。
タイトルの<THE HIKIDEMONO>は夫の案。

■Thank You

参列のお礼と、興味を持ってくれたゲストに向けてこのカタログの説明。

■How to Use / Hard to choose

How to Use の書き方は結ギフトを参考にさせていただいた。
Hard to choose は「魅力的な商品が多過ぎて迷ってしまうかも」と考えた私の発想。

■引出物

商品紹介は私たちの言葉で作成した。
長すぎても読みづらくなる思ったので、カタログ内ではエピソードを中心に記し、商品のスペックやブランドについてはQRコードから確認したいただく形にした。

*当初は著作権の関係でこの記事には商品紹介とURLのみ記載するつもりでしたが、書いてるうちにそれでは魅力が伝わらないと感じ、各社に問い合わせて掲載許可をいただきました。
ご協力くださった企業の皆様、ありがとうございます。

1.茅乃舎のおだし

湧士さんのお母さんに頂いて以来、家庭でも贈り物としても重宝しているおだしです。茅乃舎を初めて知ったのは結婚の挨拶をした日で、料理上手なお母さんの秘密道具を教えてもらった気分でした。(葵)

▼茅乃舎について


2.八代目儀兵衛のお米セット

八代目儀兵衛は美味しいお米で炊くご飯が売りの京都の人気店。京都に行った際にはよく訪れるお店なので、皆さんのご自宅でもそんな美味しいご飯を味わってもらいたい!ということで引出物の候補としてチョイスしました。 (湧士)

▼八代目儀兵衛について


3.日本橋 千疋屋総本店 ゼリーセット

開けた瞬間からフルーツの良い香りが広がります。これまで食べたゼリーの中で1番美味しいと思いました。定番の味のほか、専門店らしくちょっと珍しい種類の果物も楽しめます。

▼日本橋 千疋屋総本店について


4.クラフトコーラ

ウェルカムドリンクをご提供いただいたクラフトコーラマイスター・鯉淵正行さんの厳選銘柄よりお選びします。鯉淵さんとは販売職時代に知り合い、顔馴染みのお客様でした。3年ほど前に鯉淵さんと再会してからは いちファンとして交流させていただいてます。(葵)

▼鯉淵さんについて


5.今治生まれの白いタオル

糸の段階から気を使い、工程一つ一つに時間をかけて、丁寧に仕上げられたタオル。心地よい肌触り、洗濯をしなくとも使いはじめから水を吸う作り、程よいボリューム感。開発者はこのタオルに愛と感動を覚えたと言います。

*フェイスタオルを2枚セットでお届けします

▼開発エピソード

*リンク先のKONCENTでのお取り扱いは終了しており、現在は吉井タオルにてお求めいただけます。


6.MARKS&WEBのハンドソープとバスシュガー

デザインと香りが好きで、贈り物としても私用としても長くお世話になっているブランドです。ハンドソープは結婚のお祝いとして頂いたのをきっかけに使い始めました。シンプルながらもキッチンの彩りになっています。 (葵)

▼MARKS&WEBについて


7.ハンカチエプロン

「お気に入りの服に気を遣わず食事を楽しみたい」という声から生まれたハンカチエプロン。ハンカチとしても十分機能するデザインで、私は毎日このハンカチを使っています。(葵)

*色・柄を右ページからお選びください

▼ハンカチエプロンについて


8.THE GLASS

小さいワンルームで一人暮らしをしていた時、中川政七商店で見つけたグラスです。シンプルなデザインと機能性が気に入りました。耐熱素材なので熱湯も入れられます。(葵)

*ペアでお届けします
*サイズをご選択ください(ショート 240ml / トール350ml)

▼THE GLASSについて


9.文喫入場券

文喫は六本木にある入場料のかかる本屋さん。エントランスは待ち合わせに利用するのが好きです。有料スペースには本だけでなく美味しいご飯やスイーツもあり、1日中楽しめる空間です。

*ペアチケットをオンラインでお届けします
*有効期限はお届け日より5ヶ月ほどです

▼文喫について


10.カキモリのノート

カキモリは蔵前にある文具屋さんです。オリジナルノートは表紙から中紙、パーツまで様々な種類から選べて、お好みのノートを仕立ててもらうことができます。こちらの商品は私たちが1冊お作りして差し上げます。

*B6サイズ / 縦でお作りします
*罫線をご選択ください(無地 / ドット / 方眼 / 横罫)

▼カキモリについて


11.大人の交換ノート

質問し合う形で進めていく交換ノート。 私たちはルールを「急がない、急かさない、無くさない」 と決め、マイペースに進めています。

*色を右ページからお選びください
*こちらをお選びいただいた方にはカフェチケットもお付けします

▼大人の交換ノートについて


12.未来の自分へ書く手紙

1年後の自分へ手紙を書けるセットです。 自分へでも大切な誰かへでも。私たちが最初に会った日は、このレターセットを提供している自由丁へ行き、もくもく と手紙を書いてました。

*リフレクションカードの種類を申し込みフォームからお選びください

▼自由丁について

■Our address

最後のページは私たちの住所。
ぜひ遊びにきていただきたい気持ちと、個人情報をお預かりするのでこちらも開示しておいた方が誠実かなという考えもあって記載した。

■写真

photo by kuppography

封筒にはゲストとの思い出の写真を入れておいた。

ゲストの反応

photo by kuppography

喜んでもらえたみたい。
当日はエンドロール映像で、カタログを手にしてる様子や写真を眺めている姿を見て、とても嬉しい気持ちになった。

*パーティーは新郎新婦のお出迎えスタイルだったため、ゲストがカタログに気づく頃、私たちは次々に入場するゲストとのお話でいっぱいだった。

以下は後日いただいた写真、メッセージ

クラフトコーラを贈ったゲストからの写真。インテリアの一部になっている。
宅飲みを楽しんでいる様子なので、お酒と割って楽しめる銘柄を選んだ。
八代目儀兵衛のお米を贈ったゲストからの写真。
届いたよ報告の写真のために、丁寧にセットしてくれたことを感じて嬉しかった一枚。
おまかせを選んでくれたので、カタログからは少し脱線してお米とお供セットにした。

普通のカタログギフトは欲しいものがあまりないけど、このカタログギフトはどれも魅力的に感じた。

実は一般的なカタログギフトに掲載されている商品もいくつかあった。
私たちの言葉によって商品の魅力を感じてくれたならとても嬉しい。

他にも気になるものが多かったので単純にカタログとして取っておいて個人的に買ってみたいと思います🥳

まさに「そうなったらいいな」と思っていたカタログの行方。
ちょっと勇気を出して挑戦し、妥協せずに作って良かった。

ご協力いただいた方々

・表紙ロゴ

新郎ゲストの藤井さん。
WEB招待状の返信に素敵な画像を添付してくださり、その内の一枚を使わせていただいた。WEB招待状の返信には思い出の写真添付が多い中で、こんなお祝いの表現もあるのかと驚いたし、とても嬉しかった。

タイトルフォントを揃えるために質問した際は、ロゴのデータごと提供してくださった。そのおかげで表紙もくっきりし、完成度が高くなったと思う。ありがとうございます!

・写真撮影 / Thank Youのページ

新郎ゲストの宮本さん。
結婚式のちょうど1年前、結婚を決めたばかりの私たちを撮影してくださった。当時は結婚式の予定がなかったものの、時が経って結婚式の時期にぴったりな写真となった。ありがとうございます!

photo by Kota Miyamoto

・写真撮影 / Our addressのページ

カメラマンの益満さん。
入籍した日に写真を撮ってくださったカメラマンさんで、その時の写真は今回のカタログギフト以外にも、WEB招待状や結婚報告ハガキなどで大活躍だった。ありがとうございます!

photo by Kazuki Masumitsu

・写真を同封するアイデア

新婦ゲストの青空ちゃん。
青空ちゃんの結婚式に参列したとき、手紙と一緒に写真を同封されていたのが印象的だった。初対面のゲスト同士で話すきっかけにもなり、素敵な演出だと思ったので真似させていただいた。ありがとう!

左の写真は、今年6月に参列した青空ちゃんの結婚式

・デザインの相談

新婦ゲストでデザイナーの竹ちゃん。
驚かせたかったので全貌は明かさず、謎のペーパーアイテムとして相談させていただいた。分かりづらい相談でも親身に答えてくれてありがとう!

人気ギフト

  1. THE GLASS

  2. カキモリのノート

  3. MARKS&WEBのハンドソープとバスシュガー

引出物としての定番も、一般的なカタログギフトには載らないような商品も選ばれて嬉しい。全てのギフトが誰かに選ばれたことも嬉しい。ゲストの選んだ商品にも思い出やエピソードがあり、それを聞けるのも楽しかった。

あとがき

作って良かった。
好きな商品やサービスで1冊のカタログを作る時間が本当に楽しかったし、ゲストが喜んでくれて嬉しかった。

画像の使用について問い合わせた際は多くの企業から快い返信をいただいて、中には「ぜひ協力したい」と高画質な画像を提供いただくこともあり、とても嬉しかった。そしてその企業をより好きになった。

それから、クリエイターの端くれとして自信になった。
良いと思うものを愛用してきたこと、なんとなく続けているライティング、少し学んだDTPデザイン。自分のためにやってきたことが、ここで生きて嬉しかった。また何か作りたいな。

*見出し画像:藤井さん撮影

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追記|嬉しい後日談その1

なかやま丨防災ベンチャー取締役さんが、Xでこの記事をご紹介くださった!

カタログギフトを自作された方の
noteが面白い

カタログギフトって無難で欲しいものないってなりがちなので、僕たちは防災グッズ専門のカタログギフトを販売してますが、結局はメッセージ性ありきだなと痛感

贈り手の想いやなぜ選んだか、
受け手にどうなって欲しいか。

本の選書に価値があるように、
モノよりもメッセージ性に価値がある。

X(旧Twitter)|なかやま丨防災ベンチャー取締役より引用

まさに、本当に贈りたいもので構成するのと同時に、想いやちょっとしたストーリーも伝えたかったので、キャプションは全て私たちの言葉で書いた。それを汲み取ってくださり嬉しい。

私はこの投稿がきっかけで「防災カタログギフト」の存在を知り、大切な人に贈りたいと思った。
正直、贈りたいと思ったのは「かっこいい」というのが大きい理由な気がする。

"あなたの無事が、いちばん大事"というメッセージに共感するし、想起する人はいるけど、洗練されたデザインの防災グッズで、私好みのカタログでなければ贈りたいとは思わなかったと思う。
こんなカタログギフトが存在するんだって驚いたので、ぜひ見てみていただきたい。

追記|嬉しい後日談その2

まふさんが、オリジナルカタログギフトを作ったそう!

先述のnoteを大幅に参考にさせていただきながら、私なりの作り方を確立できたので記録してみます。
(中略)
まずは全体像を紹介。じゃーん!!

【結婚祝い】非デザイナーが作るオリジナルカタログギフトより引用

オリジナルカタログギフト、手間はかかるけどもっと広まったらいいな〜と思っていた。贈り物に悩んでいた時にこの記事を読み、参考にして作られたとのことで、きっかけにも参考にもなれたことがとても嬉しい。

ぽにゃふさんが作られたのは、結婚祝いとしてのカタログギフト。
紙の質感にこだわっていたり、お相手に合わせた表紙を作られていたり、見ていて楽しく(そしてもらったらきっと嬉しい)私も次回カタログギフトを作る際に参考にさせていただきたいと思った。

Googleフォームの項目例や、QRコード化の仕方まで丁寧に書かれているところも素敵。


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