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忘却の空に

きみとの時間なんて、あっという間に過ぎていくのだろうな。

楽しかった思い出も、色褪せていくのかな。


大きな声で「ヤッホー」と手を振る、きみに笑顔で答え続けた日々を想う。



手が届かない、きみを抱き抱えて、落ちてしまわないかハラハラしたよ。



最初は、一人では登ることも、くぐることも出来なかったのに、今じゃ余裕になったね。




公園に来ることも、段々と少なくなってきた。
そしていつしか、全く来なくなるんだろうな。

楽しかった思い出が、色褪せてしまわないか不安になる。
大事な時間を忘れてしまわないか怖くなる。


それでも、かけがえのない今という時間を大切にしたい。
例え、色褪せようとも、新しい思い出を作り続けたい。

そんなことを考えながら、空を見上げる。


「ママ、帰ろう」

「うん、帰ろうか」



手を繋ぎ公園を後にする。

とてもとても、幸せな時間。




企画参加記事です。



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