【第1回裏話】君の消えた日-二度の後悔と王朝の光_鷲尾澪、”リョウ”としての再会まで
こんばんは、碧木です。
2023年2月25日より「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」という小説を書いています。
毎週末お届けしている近況ノート、今日は珍しく(?)、私が執筆している小説の裏話についてお話をさせて頂きたいと思っています・・・!
本日のテーマは『鷲尾澪”リョウ”としての再会まで』です。
それでは行ってみましょう!
※※以下はネタバレを含みますので、ネタバレを避けたい方は先に本編をご覧ください※※
《裏話ノートを書こうと思った理由》
現在更新中の3章では6話にわたり、主要登場人物の1人である鷲尾澪にスポットライトを当てて書かせて頂きました。
このエピソードは作者としてもかなり思い入れが強かったので、どんな気持ちで書いたのかを残しておきたいと思いました。
1章と2章ではヒロインである柊があまり根幹に関わる真実を語ってこなかったこともあり、ネタバレ防止のためこういったノートを書けませんでした。しかし物語が3章まで進んだことで、ようやく核心的なエピソードを更新することができ、安心してノートに紡ぐことができるようになりました。
《エピソードの概要》
47話〜52話まで、思わぬ再会-一樹の陰一河の流れも他生の縁-というタイトルで澪の過去編のエピソードを展開しています。
鷲尾澪とヒロインである茅野柊は怨霊や神官に立ち向かう仲間ですが、実は新潟の道場に住んでいた兄妹弟子だったことが発覚します。2人はとある事情から本名を名乗れなかったこともあり、お互いが道場でともに剣術を学んだ仲であったことに気づかなかったのです。
この6話のエピソードでは鷲尾澪がどんな幼少時代を過ごし、そして新潟の道場に行くことになったのか、そして改心した彼が目標を持って上京する経緯が描かれています。
澪の過去編については澪の人生を追体験して頂くために本編では初となる一人称での展開となりました・・・!
《”リョウ”としての再会の経緯》
鷲尾澪が初登場するのは駒葉市中高生連続襲撃事件なのですが、この時点で柊は澪が”リョウ”であることに全く気づいておりません。(20話 思惑通りと想定外2-風雲急を告げる-より)
柊が”メイ”として会っていた時は背も小さく声変わりもまだだった上に青髪でピアスだったはずなので、黒髪の好青年に会ってもピンと来ないのは無理もないかも知れません。
一方で澪が柊が”メイ”であることに気づかなかったのは、彼女の持つ雰囲気が大きいでしょう。
新潟での道場での日々は、柊が前世の記憶を思い出した直後ということもあり、前世の索冥の性格が色濃く出ています。負けん気が強くて、口も強くて、内裏の中でも褐衣で堂々と闊歩する、そんな女性です。(31話 インタールード1-覆水盆に返らず-より)
しかし、新潟から東京に戻り、永遠や眞白と交流することで、徐々に本来の彼女と馴染んでいく・・・元々の柊は口下手で人見知りなので、再会した澪はだいぶ印象が違っていたのでしょう。
澪は東櫻大学の100周年記念イベントの際に覚醒し、柊が”メイ”であることを確信します。(30話 試される覚悟4-疾風に勁草を知る-より)
修練場での手合わせで違和感を持っていたものの、新潟での”メイ”が前世の索冥そのものだったからです。そこから彼は新潟に来る以前に何があったのか、茅野柊について調べ始めます。そこで、珠川河川敷爆破事件に行き着くのです。
彼は珠川河川敷爆破事件に関する資料がほしいと芝山に依頼します(33話 闘う理由と譲れないもの2-鳴かぬ蛍が身を焦がす-より)。澪はこの時点から柊に何があったのかを聞く準備を進めていましたが、柊が言いたくないなら無理に聞こうとは思っていませんでした。
しかし、つばめヶ丘の夏祭りで永遠から第二解放を強制的に使っていた事実を聞かされ、柊が独りで戦うことを止めさせようと決意します。(41話 交錯する思い4-人と屏風は直には立たず-より)
美鶴が玄武であることを突き止めるために、回復術を使わせるためのシュチュエーションを計画していましたが、このタイミングでの実行を決めます。
彼が玄武の候補から芝山を外した理由は実は存在するのですが、このエピソードについてはいずれ触れられればと思います・・・!
外堀を埋めきった澪は、剣術の師匠である朝海誠が上京する演武会で”リョウ”であったことを打ち明けるのです(47話 思わぬ再会1-一樹の陰一河の流れも他生の縁-より)。
《作者としての裏話》
作者視点で言えば、主要登場人物の中で過去編を最初に本編で描くのは澪と決めていました。
・主人公の永遠は読者の皆様のガイド役であるため、”知らない”を前提に描く必要があった
・柊と同じ時期に覚醒している冴木は苦労を知っているため、そこまで踏み込めないと思っていた
・柊はなかなか弱みを出せない人間のため、彼女に話させるためには関係性の強い人間が必要だった
上記のような理由もあり、柊がずっと隠して身を挺して守ってきたものを壊すのは、澪しかいないと思っていました。
柊との関係性を持っていて、出会ってからも柊に対して忠誠を示し続ける澪。
真実に向かって純粋な気持ちで愚直な程に突き進める彼でなければ、きっと柊は口を開かなかったでしょう。
《今後の展開の注目ポイント》
このノートを読んでくださった方だけにお伝えする今後の注目ポイントをお伝えします!
すでに53話をご覧頂いた方はご存知ですが、澪の過去編は3年前に発生した珠川河川敷爆発事件を柊に打ち明けさせるための導線になっています。
幼馴染の永遠と兄妹弟子の澪、2人が柊に寄り添うエピソードになっています。
8/16(金)に更新予定の54話では柊の心の声が2人に届くはず・・・です!
今回のノートではあえて触れておりませんが、鷲尾家の人々は今後も登場します・・・!
注目ポイントは『神術を使えない澪が生かされ続けた理由』です。明らかになるのはしばらく先になってしまうのですが、引き続きお楽しみ頂ければと思います・・・!
《最後に・・・》
本日も読んでくださり、ありがとうございました。
初めての裏話ノートでした・・・!手探りで震えながら書いたので、感想等お待ちしています・・・!
また私が書いている平安時代の転生者✕現代日本のバトルファンタジー小説「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」頑張って更新してまいりますので、引き続き愛して頂けましたら嬉しく思います。
よろしくお願いします。
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