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すべてはにんげんの匙加減でできている

 GW、仕事も行ったし休みの日には出かけたし、両方あって、五月病にならないな、という話を職場の上司と話をしたのが昨日。最近どこに行ってもいろんな人と話す機会があって楽しい。5月4日には香川県さぬき市津田町で開催された「海辺のブックフェス」に参加してきた。本当に海辺で古本市が開かれていて、お天気も良く、楽しい楽しい楽しい、で埋め尽くされた一日だった。
 本を真ん中に、人と人とが向かい合って話をするあの空間、時間を欲して集まっている人たちがこんなにたくさんいたのかと思うとやっぱり嬉しくて、それで、買いたい人に選ばれる本もさまざまで、どの本にも本の渡ってきた道があって、今また新しい本の人生みたいなものが生まれたのだと思うと、なんだか不思議な感覚になって、私もまた欲しい本を見つけてお店の方から手渡されるわけなのだけども、中には、「それ、良いですよね、売れ残ったら自分のものにしようと思ってたんです」なんて言ってくる人もいて(それでもそのかたは優しくて、そう言いつつも売ってくれました、私も私でその本に運命めいたものを感じてしまったからである)、笑ったり、時には真剣な顔でどうでもいい話もしながら、一期一会の知り合いが何人も増えていったのだった。それにしても数年前まであんなに病んで人に会いたくないの一点張りで部屋から出ようとしていなかった人間が、人と関わるの楽し〜い!マスクも取っちゃう!素敵なものに対しては素敵だとそのまま口にだす!ってことを普通にやれちゃうんだから、自分でも自分の変わりようにびっくりする。でも、今の私がすごく健やかで、伸びやかで、自由であること、そして、人と関わることが本来好きな人間であったことを、今この歳になって気づく。それまでは抑圧されてきたものがあったんだなと改めてわかる。嬉しい。知識もないし語彙もないけれど、気持ちが届いてくれるのが嬉しい、そうやっていつも、良い気持ちでいられるのが一番良いのだと思う。話はブックフェスに戻るけれど、いろんな本を買って、相方もまたいろんな雑誌とか、本とか買って、この日は珍しく私がリュックで参じていたので、どんどん詰め込んで、最後には高松市のルヌガンガさんにも足を伸ばし、そこでもまた買って帰るという、本ゲル係数爆上がりな一日で、いやあ毎月お金がなんでこんなに飛んでいくのだろうねえと不思議に思うけれども、まあちゃんとやることやってんだからしょうがないねえ今日は卵かけご飯で終わりにするか〜みたいな感じで、帳尻さえ合えば良いのだと思って生きている。多分お互いに。楽しくてたまらない日を過ごしてからの普通に仕事、これがまたギャップはあるんだけども余韻と共に働いたので特に苦はなく、穏やかにGWを過ごしました。

 そしてそのまま流れるように、いつも通りの日々が戻ってきたのだけれど、とはいってもあんまり変わり映えはなく、ただGWという雰囲気から脱した、みたいな感覚で、さあまた新しい一週間だねえ、と言った感じなのだけれども、最近は相方が夜ご飯を作ることにハマり、何やらせっせと作ってくれて本当に助かる、ハンバーグとか、ハヤシライスとか、どれも美味しくて嬉しい。仕事帰ったらすぐに食べられるようにしてくれているのも嬉しい。遅出の時は作るのが遅くなってしまうので、彼が作ってくれると30分でも早く食べられるので、体内時計もあんまり狂わなくて済むからありがたい。
 昨日は仕事がなかなかにハードで、頭痛に意識と呼吸を奪われそうになりながら帰宅したら、彼がビビンバを作りますということで、これもまたお任せしたのだけれども、またおいしくて、幸せだった、疲れて半ギレで料理をする自分を想像してげんなりしていた所だったので、本当に助かった。
作ってくれている間すら私は何もかもを放棄したいくらいにしんどくて、小さいことすらヨイショと振り絞ってまでやりたくなかったのだけれど、どうにかシャワーを済まし、スキンケアもパックをベッと貼って、髪も乾かす気力ないのでバスタオルでぐるぐる巻きにしてソファに倒れ込んで十数分眠った、頭が痛くてたまらない原因はおそらく肩こりで、自分で揉んでもひい、となるほど痛くてたまらず、もうだめだ〜〜無理だ〜〜〜とお風呂やら何やら済ます間じゅう大きな独り言を漏らしていたのだけれど、頭痛薬をくれたのを飲んだおかげで時間が経つとだいぶんマシになり、ご飯を食べる頃には痛みの波は漣程度になっていた。久々にあんな頭痛を経験したな。自分のHPと精神のキャパに見合った仕事をこなしたい所だけれど、毎回毎回そういうわけにもいかず、どこかでは思いっきり、ギアを全開にして頑張らなくてはならない時もあるわけで。まさに昨日がそうだったのだろう。
 疲れをとるべく夜は早く眠って、朝もゆっくり起き、掃除して、本を読む以外のことはしないでもうお昼、彼が帰ってくるまでもなんもせずに過ごそうと決めて、今はソファに腰掛け、読みたい本を適当にテーブルに積んでいる。なんだか疲れがやっぱり抜けきっていないのか、いつでもすぐに眠ってしまいそうになる、もったいないのでそれはしたくない。
天気がいいから少しだけ散歩に出かけたのはつい1時間半くらい前のこと、新緑がきらきらと光っていて、瑞々しかった、体が日光を求めていたのかもしれないが、日焼け止めクリームは絶対に塗らないといけなくて、木々のようにそのままでいることができなくて、これは私は本当の自分を保護しているのだなあと思うと、やっぱり人間は自然に対しては基本丸腰、それで少しずつ防具を装備した上で共存させてもらっているのだなあとおもう。そんな丸腰な身体は今は満足したのか休息のターンに入りましたよ、といった具合。強い弱いも、綺麗醜いも、痛い優しいも、それぞれ人間の匙加減といったところなのね。今世人間でいる限りは。

また多分書きます。好きなことを。

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