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【自己紹介③】魂が震えた漫画10選

以前、心を動かされた本を紹介しましたが、今回は魂が震えた漫画を紹介します。

僕、漫画大好きなんです。漫画って、いいですよね。

僕には兄と姉がいるのですが、子どもの頃から、兄がハマった漫画(大半はスポーツ漫画やジャンプ掲載漫画)と姉がハマった漫画(ほぼ少女漫画)にはすべからく僕もドハマりし、さらに兄弟の中で僕だけしか読んでない漫画も山ほどありました。青砥家の漫画男とは僕のことです。

そんな漫画男が、魂を揺さぶられた印象的な漫画10選を紹介したいと思います。

10作の選出にあたり、2022年1月時点で、まだ連載中の漫画に絞りました。
連載が終了した漫画まで入れると、10選どころか、1000選を超えてしまいそうなんでね。「せんせん」なんて、聞いたことないですからね。

今回選出した10作について、お気に入りのキャラクター・セリフ・シーンも載せたかったんですが、1作ずつそれについて語ってると六法全書ぐらい分厚い内容になってしまいそうだったので、今回は、選出理由と補足コメント、そしてオススメしたい相手に絞って、さくっと紹介します。

それでは、早速いきましょう。


1. 『宇宙兄弟』 小山宙哉(モーニング)

【選出理由】
人類が一歩前に踏み出すための言葉は全てこの漫画に詰まってるから。

【コメント】
『宇宙兄弟』は、名言製造機である。それも、自分の人生に落とし込める名言ばかり。読者はこの漫画に触れる度に、勇気をもらえるだろう。

主人公の六太が、とにかくカッコよすぎる(容姿ではなく中身が)。六太の生き様を見て、心の琴線の触れない人はいないんじゃないかと思う。
もう一人の主人公の日々人は、六太とまた違う良さがあり、ピュアで真っ直ぐで、周りみんなを明るくさせてしまう、スゴい奴。
この2人を取り巻く人たちもみんな魅力的で、もう、登場人物全員好きだ。

そんな宇宙兄弟は40巻まで発売中で、今まさに、六太と日々人が“あの場所”で再会を果たすという、激アツ過ぎる展開なので、見たことがない方は是非見てみてほしい。

【オススメしたい相手】
・全地球人(宇宙に興味があるとなお良し)
・一歩前に踏み出す勇気が欲しい人
・名言の海に溺れたい人


2. 『島耕作』シリーズ 弘兼憲史 (モーニング)

【選出理由】
島耕作の働き方がお手本になるから。また、日本と世界と経済のことが学べるから。

【コメント】
島耕作は、地味なサラリーマン漫画と思われている節があるのだが、僕はあえて全社会人に伝えたい。
実生活で真似するなら、「半沢直樹」の上司へのキレ芸じゃなくて、「島耕作」のスマートな働き方を真似しませんかと。

島耕作、凄い男なんです。
島耕作の凄さの一つに、相手を立てながら、それでいて決してなびかない、というものがある。
相手に恥をかかせず、かといって媚を売ることもなく、自分の信念を貫き続け、出世街道を駆け上がる。これをやるには、とんでもなく高度な立ち回りが求められるだろう。
あと島耕作は、めちゃモテる。島耕作は、女を抱いて抱いて抱きまくって、トップまで登り詰めた男でもある。島耕作と情事に及んだ女性陣、見る目あるわぁ。

作者の弘兼憲史は、海外で活躍する日本企業の姿を描きたくて島耕作を書き始めたらしい。それもあって、島耕作の仕事を通して、海外の様子も沢山描かれる。
海外旅行や海外出張、あるいは駐在に行く方は、島耕作でその国の予習をするのもオススメ。

今、島耕作シリーズは、『相談役 島耕作』の5巻まで出ている。次巻は島耕作が相談役を務めるテコット社がいよいよ中国勢に買収されるかも、というお話。
1983年に始まったこのシリーズは、スピンオフ等も含めると、シリーズ全体で約20作が世に出されている。ハンパない量なのだが、ぜひ最初の『課長 島耕作』から読むことをオススメする。

【オススメしたい相手】
・全社会人
・半沢直樹にハマった人
・海外(特に東南アジア圏)にこれから行く人


3. 『ミステリと言う勿れ』 田村由美(月刊フラワーズ)

【選出理由】
整くん(ととのうくん)の言葉に毎回ハッとさせられる、その体験がたまらないから。

【コメント】
僕の中では、整くんは「気付き製造機」。
こういう、自分に気付きを与えてくれる人、いつも近くにいてほしい。
謎解き要素も多いので、ミステリーが好きな人はきっと気にいるはず。

今は10巻まで発売中。9巻に始まり10巻まで続いた誘拐の話は、息を呑む、痺れる展開だった。

この1月から、菅田将暉主演でドラマ化ですね。僕の中での整くん像は、スラッとした高身長で、線の細い、なんなら存在感も薄い男性というイメージだったが、菅田将暉さんなら、うまい感じに演じてくれるでしょう。楽しみ!

【オススメしたい相手】
・ミステリー好きな人
・いろんな気付きを得てハッとしたい人
・月9ドラマの原作をチェックしておきたい人


4. 『ONE PIECE』 尾田栄一郎(週刊少年ジャンプ)

【選出理由】
ストーリーが深過ぎて、感動せずにはいられないから。

【コメント】
明日死ぬなら何をしたい?と言われたら、「ONE PIECEの結末をどうにかして知りたい」と言うと決めている。それぐらい、最終回が気になる。

ONE PIECEは僕の人生の教科書。10回以上は読み返して、100回以上は泣いている。
ONE PIECEは「伏線の物語」とか「仲間の大切さがわかる」とか「冒険がワクワクする」とか「戦闘シーンが熱い」とか、いろんな角度から語られるが、僕が思うONE PIECEの凄さは、「ストーリーの深さ」に他ならない。登場人物一人一人について書き込みが深く、必ず納得のストーリーがあって、毎回読み手を感動させてくれる。こんな漫画を、僕は他に知らない。

ONE PIECEは今、101巻まで発売中。「ワノ国編」は、最高潮の盛り上がりを見せている。
ONE PIECEの全世界合計発行部数は、5億部到達が秒読みである。『ハリーポッター』の書籍発行部数は5億部とされているが、ハリーポッターを上回ることが確実視されるジャイアント漫画が、日本で生まれたのである。僕はこのことを、一人の日本人として誇りに思う。

ところで、僕がこれだけONE PIECEファンでも、嫁は未だにONE PIECEに興味を持ってくれない。途中までは読んでくれたが、ウォーターセブン編で挫折している。ウォーターセブン編、めっちゃ面白いのに。

【オススメしたい相手】
・冒険心を持つ全人類
・ストーリーの深さに感動したい人
・嫁


5. 『GIANT KILLING』ツジトモ、綱本将也(モーニング)

【選出理由】
番狂わせを起こす瞬間に立ち会えてアガるから。しかも組織論まで学べるから。

【コメント】
監督が主人公という斬新なサッカー漫画。
まずは、タッツミーがカッコ良すぎて眩しい。カリスマって、こういう人のことを指して言うんだろう。
ジャイキリは、監督が主人公という新しさに加えて、選手、サポーター、フロント、スポンサー、記者、カメラマン等、あらゆる立場の人を同じストーリーの中で描き切っている、とんでもない作品である。さらに、この漫画では、一つのサッカークラブが奮闘する様子を通して、組織のあるべき論に触れられる、学び多き一冊でもある。
サッカー漫画はこれまで色々読んできたが、このジャイキリが頭ひとつ飛び抜けている。絵も一番上手いと思う。サッカー好きや組織の長にはぜひとも読んでほしい作品。

ジャイキリは、59巻まで発売中。怒涛のリーグ戦は終盤戦に差し掛かり、リーグ優勝に向けて、目が離せない展開だ。

【オススメしたい相手】
・番狂わせの瞬間を目に焼き付けたい人
・サッカー好きの人
・組織論を学びたい人
・推しのカリスマを探している人


6. 『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』赤坂アカ(週刊ヤングジャンプ)

【選出理由】
いっぱい笑えて、キュンキュンするから。

【コメント】
この作品は、ギャグ漫画界の最高峰だと思う。とにかく笑える。
また、かぐや様の一挙手一投足にドキッとしてしまう、胸キュン作品でもある。かぐや様以外の登場人物も、全員かわいくて愛くるしい。

サブタイトルに恋愛頭脳戦とある通り、恋愛と心理戦がテーマで、心理描写は、共感できるものもたくさんある。
ギャグ一辺倒ではなく、シリアスなシーンや真理のような問いも要所要所にぶち込まれるので、油断ならない作品だ。
ちなみに、スピンオフの「かぐや様を語りたい」も面白い。

かぐや様は24巻まで発売中。最終章に突入していて、もうすぐ完結すると思われる。

【オススメしたい相手】
・ギャグ漫画で笑いたい人
・高校生の恋愛にキュンキュンしたい人
・心理戦が好きな人


7. 『推しの子』 赤坂アカ、横槍メンゴ(週刊ヤングジャンプ)

【選出理由】
華やかな舞台や芸能界の裏側を覗いたような気分になれるから。

【コメント】
『かぐや様は告らせたい』の作者・赤坂アカと横槍メンゴの共作。この作品では、赤坂アカ氏の才能が遺憾なく発揮されている。この作者は、ギャグだけでなくシリアスなものを描かせても天才的だが、シリアス方面に振り切ったのがこの『推しの子』である。

本書は、主人公の男性が死後に前世の記憶を持ったまま、推していたアイドルの子供に生まれ変わる、いわゆる転生もの。この設定だけ見るとファンタジー感が強いが、読んでみると、サスペンス要素があり、現代の社会問題を描いており、さらに芸能界の闇に切り込んでいて、恐ろしいぐらいリアルを感じる。

恋愛ドキュメンタリー番組の裏側だったり、俳優たちのキャスティング事情だったり、ドラマや演劇の作家と原作の漫画家の衝突だったり、とにかく、一つ一つのやりとりがリアル過ぎて、ああ、現場はこういう感じかと思えてしまう。この漫画を読んで、現実世界のテラスハウス出演者の痛ましい事件を思い出した人も少なくないのではないか。

本書は、ドロドロした芸能界や、SNS時代を生きる若者たちの内面の葛藤が描かれた一級品である。なんだかシリアスな面ばかりを強調してしまったが、笑えるシーンも散りばめられているし、絵がうまいので、自然と引き込まれていく作品だと思う。

推しの子は、6巻まで発売中。濃厚な作品なので、覚悟して読むべし。

【オススメしたい相手】
・芸能界の裏側を覗きたい人
・アイドルが好きな人
・テラスハウス等の恋愛ドキュメンタリーが好きな人
・SNS時代を生きる若者のリアルを知りたい人


8. 『明日クビになりそう』 サレンダー橋本(ヤングチャンピオン)

【選出理由】
主人公の宮本の言動がクズ過ぎて、最高に面白いから。

【コメント】
これは今回紹介する中では異端児中の異端児。とんでもねえ作品です。
『明日クビになりそう』は、主人公の宮本が、いかに仕事をサボるかを考えて、それに沿って行動する、一話完結型のギャグ漫画である。
この宮本がクズ過ぎて、見ていて本当に面白い。この作品、会社勤めをしたことがある人なら、共感できるポイントもいろいろあるはず。

この漫画は嫁が大好きで、「あー、早く次の宮本が読みたい」といつも言っている。夫婦揃って、『明日クビになりそう』に笑わせてもろてます。

現在3巻まで発売中。ずっと終わらずに連載を続けてほしい。

【オススメしたい相手】
・とにかく笑いたい人
・クズを見て安心したい人
・会社勤めをしたことがある人


9. 『リアル』 井上雄彦(週刊ヤングジャンプ)

【選出理由】
身体障害者の内面に触れ、人間のリアルに迫ることができるから。

【コメント】
『Slam  Dunk』で知られる巨匠・井上雄彦の車椅子バスケ漫画。
これねえ、めっちゃ大人な作品なのよ。
車椅子バスケとか障害とかだけでは単純に括れない、大人向けの、スケールのデカい作品だと思う。

主人公は、戸川、野宮、高橋の3人。
印象的だったのは、戸川が片脚を失う絶望からそれに向き合っていくストーリー。高橋の父親との外泊シーン。そして、野宮が、自分が怪我させて歩けなくしてしまった相手に「お前に歩けなくなった人間の気持ち分かんのかよ!」と言われて、「分かんねーよ。おれ歩けるもん!」と返したところ。
いや、もうこれは実際に読んでほしい。それぞれのシーンについて、僕が語るのは野暮ってもんだわ。
なんというか、この作品を読んでいるときは、胸が締め付けられたり、生きる希望が湧いたり、なんだか感情の整理が大変である。

リアルは現在15巻まで発売中。15巻が発売してから、もう1年以上経ってしまった。
『バガボンド』然り、井上雄彦作品は、こんな感じである。中々進まないので、もどかしい。が、次巻が発売されたら、飛びつく準備はできている。

ところで、こういう連載が滞る作品について、ハンターハンターもそうだが、「早く書け」「いい加減にしろ」という心ない言葉を投げかける読者がいるが、そんな言葉を吐ける人は、作品や作者を使い捨てで考えているような冷たい人だと思う。ファンなら、作者をいたわって、作者の気持ちを少しでも理解しようと歩み寄って、作者が書く気になるまでいくらでも待ち続けようではないか。

【オススメしたい相手】
・身体障害者との接し方を学びたい人
・人間のリアルを知りたい人
・井上雄彦ワールドに全身どっぷり浸かりたい人


10. 『クレヨンしんちゃん』 臼井儀人(漫画タウン)

【選出理由】
僕のバイブルだから。

【コメント】
クレヨンしんちゃんが僕のバイブルというのは、大袈裟でもなんでもなく、マジである。
クレヨンしんちゃんで一記事書こうと思ったぐらいだが、恐れ多くてまだ書けずにいる。
僕は幼稚園時代から、クレヨンしんちゃんを見て育ち、語彙をクレヨンしんちゃんで身につけた。クレヨンしんちゃんを読ませると言葉をどんどん覚える僕を見て面白がった母親が、新巻が出る度に買い与えてくれていたのであった。

クレヨンしんちゃんの概要は、説明するまでもないが、幼稚園児が主人公で、下品な内容でありながら、絶大な人気を誇った国民的ギャグアニメである。僕はどちらかというと、アニメよりも、原作の漫画の方を読みまくっていた。

さて、今回、連載中の漫画という縛りをつけたが、クレヨンしんちゃんだけは、魂が震えた漫画集の中に入れないわけにはいかず、例外扱いとした。
本書は2009年に作者が不慮の氏を遂げたことで絶筆作品となってしまったが(これはこれで言いたいことがあるのだが割愛。)、そういう意味では、連載中ではないものの、完結していない物語と言うことはできるかな。

【オススメしたい相手】
・語彙力をつけたい子どもたち
・野原しんのすけを見て、くだらないことに笑いたい大人たち
・ヒロシやみさえを見て、勇気をもらいたい親たち


以上、魂が震えた漫画10選でした。

結構な文量になってしまい、冒頭で言ったように“さくっと”紹介できてないですな。つい、スキが溢れて筆が止まりませんでした。

この10作以外にも、好きな作品は山のようにあるので、機会があればまた紹介したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


おわり

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