利他か利己か、未来か今か:関東大震災100年
昨日は防災の日でしたね。
関東大震災からちょうど100年だったようです。
「関東大震災100年」のニュースで感じたことを書いてみたいと思います。
「木密地域」への取組み
朝テレビをつけたら、「木密地域=木造住宅密集地域」への、
東京都の取組みについてやっていました。
※緑色が「木密地域」です。
私は20年ほど前まで、「荒川区町屋」というところに数年間住んでいました。
このあたりです。
浅草や上野に近い、東京の下町でした。
テレビで放送されていた「木密地域」の風景そのものでした。
もし火が出たら、本当によく燃えるだろうなと思っていました。
立ち退き反対で難航する計画
番組で、ある地域での道路計画について取り上げていました。
建物の火災時の延焼を食い止め、避難経路を確保し、
緊急車両が通れるための「広い道路」を作る計画です。
立ち退きに反対する住民との間で、
計画は難航しているという話でした。
インタビューに出てくるのは高齢者が多かったです。
「この街に慣れ親しんでいる。」
「この風景が好きなんです。」
変わりたくないだけ
話の焦点はどこにあるのでしょうか?
色々な考え方や、経済事情、計画そのものの是非もあるかもしれません。
また、経済的メリットがある=「得」なら
多くの人は納得しますよね。
しかし、「自分は変わりたくない。」
これが大きいのではないでしょうか?
いつか来る大地震については?
では、いつか来る大地震については、どうするのでしょうか?
関東大震災のマグニチュードは、7.9だったようです。
今後の地震の発生確率は、どのようなものでしょうか。
地震は発生する瞬間まで、その影響はありません。
事前に対処をせず、結果ばかりを嘆く。
よくあることです。
こんな時でも「自分だけは」
「家と暮らし」相談アドバイザーをしていた時に、
東日本大震災がありました。
震災後に東京ほか関東では、「計画停電」がありましたよね?
お店のあった地域は、計画停電のエリアでした。
すると「計画停電のないエリアの賃貸を探してちょうだい」
というお客さんが何人かいました。
なぜか決まって70代くらいでした。
「停電なんて耐えられない。冗談じゃないわ。」
と。
計画停電は予定が変わるので、
「停電のない賃貸」のお探しは出来かねます、
と断りましたが。
原発問題から「福島の近くのものは絶対に食べないわ」
というお客さんや、物資不足に対する不平不満。。
また、高齢者がよく駅前で、自分たちの受け取る年金が
(物価変動で)削減されることに対しての反対運動をしていました。
この人たちは、若い人たちの現状を知っているのかしら?
自分たちの「既得権」を、こうも声高に叫べることに、
本当に驚きました。
高齢者でも、こういった人は一部だと思います。
そう思いたい。
ただ、自分を守ろうとすると、
こういった傾向は強くなるのかなと思いました。
自分に残された10年やそこら(失礼!)の
「慣れ」や「快適」や「得」より、
未来のために自分ができることを、優先できないものでしょうか。
残りの人生を「利他」の精神で「未来」のために
「住民の理解を十分に得られるように」
コメンテーターが、お決まりの言葉で締めくくりました。
立ち退きに反対する人が、
「自分さえよければいいのよ」
と言ってくれれば、問題解決は早いんでしょうね。
「いかに得か」に焦点は絞られますから。
こうして問題は、未来にどんどん先送りされていくのですね。
残りの人生を、「利他」のために。
50代の私たちも、そろそろ変えていきたいですね。
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