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人の価値観は簡単に変わる、自分も知らずに変わっている

時代のトレンド、人の感覚や常識は知らぬ間に変わっています。
加えて、自分自身の「歳を重ねた」ことでの変化
そんな話を書いてみたいと思います。


全然仕事が出来なかった


私は高校を卒業し、大学ではなく専門学校に進学しました。
この頃の話です。

大学はお金が掛かることもありましたが、
専門学校ブームだったということもありました。
今のように多くの大学が「専門学校化」する前の話です。

ブームの背景は、
「学歴偏重社会」の否定だったように思います。

バブル景気は1986年12月から始まり、崩壊が1991年2月でした。

私が専門学校を卒業し就職したのがちょうど1986年でした。
そんなタイミングで社会人としてのスタートを切れたのは、
ラッキーだったと思います。

この頃の話です。

最初に小さな店舗内装の会社に勤めましたが、半年で辞めました。
従業員は10名弱、女性は私一人でした。
「女の子は月末の伝票処理と、電話の取次ぎをしてくれればいい。」
という会社でした。

会社を辞めた理由は、
「仕事のやりがい」とか「将来へのキャリアの心配」
ではなく。。
仕事が出来なくて、いたたまれなかったんです(笑)。

建築をやっている人にありがち?
同じ「数字」でも、「寸法」は強いのだけど
「経理」はめっちゃくちゃ弱い。
簡単にひと桁間違えたり。
その以前に、伝票の数字を前にすると条件反射で眠くなるのです。
当然ミスも連発するわけです。

辛かったな(笑)

あの頃同じ会社だった人が、
私が一級建築士を取って、その後大きな会社にも入り、
今もこうして仕事を続けているなんて、夢にも思わないと思います。

誰より私自身が一番驚いています。
人は、合わないことは出来ないだけ。
ただ、それだけなんですよ。


象徴的な出来事


時は昭和から平成へ

1989年(昭和64年)1月7日午前6時33分、昭和天皇の崩御
その翌日を「平成元年1月8日」に改めることで改元された。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%88%90

「昭和天皇崩御」のニュースを、私はニューヨークを旅行中に知りました。

街で売られている新聞各紙の一面に
「Hirohito Sunset」という見出しが並んだのを憶えています。
「戦争をした」天皇陛下の終わり、という書き方でした。

時はまさしくバブル絶頂でした。
そして崩壊へ。
それは、「戦後の経済成長」の終わりでもあったのです。


見方が180度変わった


バブルの数年間に、私は転職を3回しました。

言い訳をするわけではないけれど、
私のように専門学校卒でいい就職先なんてありません。
私が最初の店舗内装の会社に何十年もいたとしたら、、
考えるだけでゾッとします。
「こんな会社に居ても将来はない。」
という会社は、世のなか山ほどあります。

バブルの頃は、
「(保守的な)日本の価値観から脱却しよう!」
みたいな風潮があったと思います。

転職に関しても、
「若い時はどんどんチャレンジしたほうが良いからね。」
と、言われました。

バブルがはじけたあとの転職では、見方が180度変わりました。
「どうしてこんなに転職が多いの?」
ネガティブな見方をされるようになったのです。

また、建築士を持っていても「大卒」を求められるようになりました。
人手不足だったら、学歴がなくても良かったけれど、
選べるなら、あった方が良いよね。

保守的な日本に逆戻りしたのです。

一体あれは何だったんだろう?

「常識」も「人の感覚」も、こんなに簡単に変わるんだなと実感しました。


映画のシーンの象徴も変わる


少し前に「ドライブマイカー」という映画がありましたよね?

私が一番印象に残っているシーン。
夫婦のベットシーンの舞台になる、マンションの寝室。
朝なのか夕方なのか。
窓のカーテンは全開で、窓からは山の稜線が見えます。
朝日なのか夕日なのか、稜線が赤く染まっています。

夫婦の乗っている車は「多磨ナンバー」でした。
マンションから見えるのは、おそらく多摩丘陵です。

一昔前だったら「湾岸のタワマンだったろうな」と思いました。


ブランドへの憧れ


以前職場で、同僚が40歳を過ぎて結婚することになり、
「〇〇(ブランド名)の指輪を買ってもらった」
と見せたら、女子が一斉に色めき立ちました。

私はその名前をよく知らなかったし、
元々「ブランド」に興味もなかったのだけれど、
少し前の私なら、もう少し「羨ましい」と思ったと思います。
ひとかけらもそう思わない自分に、ちょっと驚きました。


自分の変化に正直に


人の価値観は、変えようとしても変えられないのに、
一方でこんなに無意識に変わっていたりします
自分自身の価値観も。

時代のトレンドの変化と、
年齢による変化

私が歳を取って良かったと思うこと。
「身の丈に合わない」ことに憧れなくなったことです。

世の中の人が「ステキ」と思うことに、
自分も「ステキ」と思わないといけないような気がしていました。
それが、完全になくなりました。

高級品は要らない。
捨てられないもの、執着するものはもう持ちたくない

ラグジュアリーな旅も要らない。
健康で、普通に食べられて、笑える余裕があればそれでいい。

私がいま、お金がすごくあったら、、
「何をしてもいい」時間が欲しいです。
その時間で「冒険」して、noteに書きたい

あなたの欲しいものは何ですか?

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