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いつも自分を責めるのは母親

完璧を求められる母親と、
子育てを「知っているつもり」名ばかりの父親
これについて、書いてみたいと思います。

以前こちらで紹介しました。

垣谷 美雨さんの「もう別れても良いですか?」

こんなシーンが出てきます。

私は悪い母親やった。子供が小さかったとき、大声でうるさいって叫んで、頭を叩いたことなんて数えきれんよ。」
その横顔が今にも泣き出しそうだった。
こんな罪悪感を一生抱えて生きていくのは女だけだ。思い出すたびに子供に申し訳ない思いで涙が滲んでくる。そのときどきの部屋の様子まで、まるで昨日のことのように、脳内の精密な録画機能が繰り返し再生する。


録画されたシーン


私にも、おそらく一生忘れることのない
「録画された」シーンがあります。

私は娘が1歳の時に離婚を決意し、
実際に離婚に至るまでに3年かかりました。
その理由や経過については、またの機会に書きたいと思います。

その3年間は、夫婦としては完全に破綻していたけれど
元夫とは一緒に住んでいました。

休みの日に「娘のために」3人で出かけたことが、何度かあります。

ある日、本屋で絵本を選んでいたら、娘がぐずり始めました。
まだ娘は3歳でした。
理由はわかりませんでした。
何を言っても聞かない娘に、
ギリギリで抑えていた色々な「怒り」が吹き出しました。

こんなにも我慢して、夫と「娘のために」出掛けてきたのに。

叫び出したい自分を止めるために、娘をおいて
私はつかつかとその場から歩き出しました。

泣きながら一生懸命追いかけてくる娘。
おぼつかない足で階段を降りようとしていました。
階段を転げ落ちそうな娘。
それでも、私は体が硬直して、近づくことが出来ませんでした。

娘が悪いわけではないのは、充分に分かっています。
こんなにも私を追い詰めた「夫に対する」怒り。
怒りを向ける先は、夫のはずなのに。

今でも、3歳の娘の泣き顔を鮮明に覚えています。
20年以上経った今でも、胸が苦しくなります。


いつも責められるのは母親


いつも母親は完璧を求められます。
しかし「完璧な父親」が求められた話は、
聞いたことがありません。

離婚をして、子供の養育費を払わない父親
3/4ほどもいると言います。

離婚をしたら、もう父親ではない?
きっと離婚をする前から、父親ではなかったのですよね。

そんな人間が大量にいるのに、
いつも責められるのは、なぜか母親です。


注意する男性


娘が小さい頃、電車のつり革にぶら下がって遊んでいたら、
60代くらいの男性に
「そんなことをさせるな」と怒られたことがありました。

つり革には、私が抱っこして手を伸ばしていただけなので、
重さが掛かってつり革にダメージがあるというわけでも
落ちたら危ないというわけでも無いし、
回りにはほとんど人はいなく、
迷惑にもならなかったのに、です。

男性は、わざわざ車両の遠いところから言いに来たのでした。
子供が大人しくするのが「しつけ」ということでしょうか?
この男性は、「しつけ」を説くほど子育てをしたのでしょうか

私の父も、同じでした。

私が小さい娘を連れ、帰省した時のことでした。
母は不在で、
「掃除機をかける間、娘を見ていて」と
父に頼んだことがありました。
しかし新聞を広げたまま、動かない父。

娘が私の後を追って、転んで泣きました。
私が父に、
「見ててって言ったよね」
というと、
「〇〇(娘)がそっちに行ったんだ。お前は母親だろう。」
と父は言いました。

父は私に、
娘が風邪をひいた時、やけどをした時、
ああしろこうしろと口をはさんできました。
普段、何ひとつしないのに。


知らないことを知らない


外で仕事をし、家に生活費を入れれば、
父親としての役割を果たしている。

そんなつもりになっていないでしょうか?

また家族も、
普段何一つしない人のことは、あてにしなくなります。

すると、本人は「何もしていない」のに、
わかっているかのような勘違いをします。
自分が「知らない」ことを「知らない」のです。


注意するのではなく手を差し伸べる


もう時代が違うから、今はこんなことはないのでしょうか?
しかし未だ、子育てを「知ってるつもり」の人は
多いのではないでしょうか。

あなたがもし父親だったら、
家庭にきちんと関わっていますか?
本当の意味の子育てをしていますか?

まず考えるべきは、奥さんがどうしたら
「気持をゆったり持って」子育てができるのか。
そのために、何ができるのか。

またあなたが街で、子供が走る、騒ぐ場面に出会ったら。
危ないのなら、あなたが危なくないように手を差し伸べましょう。
バスでベビーカーをたためと注意するのではなく、
荷物を持ってあげてください。
また、うるさくて「不快」と思ったら、
少しくらい許容できませんか?

母親は、本当に一杯いっぱいなのです。

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