「本当の自分」ってこういうことかな
昨日、東京マラソンが開催されましたね。
4年ぶりの一般参加ありの大会で、38,000人のランナーが走りました。
応援に行って感じたことを書いてみたいと思います。
出場までがハードル高い
私はラン仲間5人とともに、
出場している仲間たちの応援に行きました。
東京マラソンは、マラソンをしている人に
「おススメ大会」を聞くと、
必ず最初に名前が上がる人気大会です。
私は申込はしましたが、もちろん当たらず。
元々なかなか当たらない上に、
今回はこの3年間で中止になった回へ申込みした人の「振り替え」分が含まれ、なおさら倍率は高かったと思われます。
いつか当たりますように!
応援ポイント
応援の場所は、「34キロ地点」と、
その3.5キロ先で折り返し、帰ってきての「41キロ」地点。
沿道はたくさんの人。。
参加者は外国人がとても多く、
「東京マラソンが帰ってきた!」と感慨深かったです。
行きの34キロは、「あと8キロ」。
苦しくなってきたころです。。
「30キロの壁」については、以前書きました。
帰りは「あと一キロ」!
もう、みんな「疲労困憊」です。
「もうちょっと!」
「あと一キロだよ!」
「もう少し!がんばれー!」
沿道の声に小さくうなずくランナーたち。
気持ち、分かるよー(涙)
われらがコーチの晴れ舞台
大会には、わがランニング会のコーチが出場しています。
コーチは、学生時代に箱根駅伝を「4回」走った男です。しかも山登り。
自己ベストが、フルマラソン2時間16分33秒です。
当時の世界選手権の日本勢トップのタイムが、2時間9分26秒(2003年パリ大会5位、油谷繁さん)だったそうですから、
「世界」を目指せる選手だったのではないでしょうか。
大学卒業後に実業団に入り、
選手生活を引退してからは、11年間サラリーマン生活をしたそうです。
その後脱サラ。
今はランニングのコーチとして「走ることをサポート」し
鍼灸マッサージ師として、「走る体のケア」をし、
低酸素ジムのオーナーもしています。
ひたすら「ラン」の毎日
ランニング会のメニューは以下の組み合わせです。
① インターバル(1キロ×5本、200m×15本、その中間とか)
② ペース走(キロ5分/5分半/6分などのペースで10~20キロ)
③ 街ラン(キロ7~7分半で10~20キロ)
②または③のロングバージョン
または
①または②のショートバージョンのあとに③
一回に約20キロを走ります。
これらを、全てコーチが基本「伴走」します。
練習は一年363日くらい、休みなし。
さらに、夜練習のあるダブルヘッダーの日と、
オンラインレッスン(体幹トレーニング)をやっています。
その間にマッサージ。
コーチはちょっと変(笑)なくらい、毎日ラン漬けなんですね。
誰でも参加できる
このコーチのメニューの特色は、初心者から上級者まで一緒に参加できることです。
マラソンって、キロ30秒ペースが違うだけで、
全然付いて行けないものなのです。
ペース走も、設定ペースでは厳しい人には、途中で抜けるコースを用意しています。
コーチの頭には誰がどれくらいの走力かがインプットされていて、
距離やペースを言ってくれます。
そしてコーチは、どんなペースでも、正確に
マシンのように走れるのです。
走ることの「プロ」なんですね。
おかげで、いろんなレベルの人が参加出来、
20代と70代が一緒に走ったりしています。
遅い人も気後れすることなく、自分のペースで参加できます。
「別のランニング会に行っていたけど、全然楽しくなかった。」
「ここに来たから走れるようになった。」
という人は、たくさんいます。
全然かっこよくなーい
と、ここで皆さんの頭には、
どんなコーチの姿が思い浮かべられましたか?
マラソンやっている人ってスラっとしててカッコいい。
大迫選手みたいな?
全然ちがーう(笑)
ディスるわけじゃないんですが(-_-;)
背が低くて、今は痩せましたが少し前まで「小太り」レベル(笑)。
おまけに性格も、全然「先生」ぽくない。
いつもみんなに突っ込まれるほうです。
街ランで立ち寄るパン屋さんなどのお店の人の、
「この人がコーチなの?」という反応はしばしば。
スラっとした男性が参加していたりしたら、
間違いなくその人だと思われます(笑)
そんな、普段は全然かっこよくないコーチの晴れ舞台。
コーチがマラソン大会に参加するのは、東京マラソンのみです。
今回はなんと、4年ぶり!
颯爽と走る
私以外のほかのメンバーは、スタートからほど近くで応援してから、移動してきました。
「コーチ、いつもと全然違うよ。キリっとした表情で。
私たちを見たら、いつもの表情に戻ってたけどね。」
さてさて、34キロ地点をもうすぐ通過です。
来た来た!!
大声でみんなで叫びます。
コーチが気付いて、帽子を取り振りました。
軽い!
走りが軽い!
今年は一年で、なんと15キロのダイエットをしましたからね(笑)
元アスリートらしい「決めたらやる」を垣間見ました。
そして41キロ地点。
来ましたー!!
まだまだ元気です。
あんなキリっとしたコーチを見ることは、普段全然ない(笑)
「やっぱ、早く走れるんだね。」
フィニッシュタイムは2時間51分でしたから、
40代半ばの今もまだまだ、3時間切りです。
普段こんなスピードで走っている姿を、私たちは見ることがありません。
本当の自分ってこういうことかな
よく「本当の自分」って言葉を聞きますよね?
こういうことを言うのかな、と思いました。
これがコーチの「本当の自分」。
(想像ですが)
自分の限界と向き合い、そこでしか感じられない充実感。
その充実感こそが、「本当の自分」。
この世のどこかに落ちているのではなく、
自分で作り出し「感じられる」もの。
きっとコーチの「本当の自分」はかなりカッコいい。
一年に一度しか見られないけれど(笑)
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