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未来は、少子化を突き付けられる若者ではなく「50代」にかかっている
前回紹介した、老化予防には「前頭葉」を鍛えるという話。
紹介した本の中で、
「前頭葉」を使わない日本社会を変えるカギは50代が握っている
という話が書かれていました。
日本経済の低迷は「前頭葉」の弱さが原因
日本経済低迷の理由は、新しいことへの挑戦を怠ったことです。
立ち上がりの遅さにおいて、日本は群を抜いています。
どうやら日本人は、アイデアの創出力が足りないだけでなく、アイデアを実行に移すエネルギーも足りないようです。どちらも、前頭葉の弱さを如実に表しています。
既得権益を愛する年長者と、従順な年少者との密着ー
「偉い人」に逆らわないよう神経をとがらせたり、異論や提案があっても発言しなかったりと、多くの働き手が前頭葉を働かせない思考や行動に流れています。
葛藤したときが、私にもありました。
言論の自由があるのに、思想の自由がない国、日本。
この「謎の自己規制」の正体は何でしょうか。
その一つが、社会に蔓延する同調圧力でしょう。会社、学校、地域、ママ友関係、人が集まるところには必ず「集団のルールからはみ出さないように」という圧力がかかります。
日本の社会は、「前例踏襲」「みんなと同じ」「偉い人が言う通り」が良しとされています。
すると、前頭葉の老化が進み、意欲が低下してしまいます。
ためらわず、あきらめず、50歳から挑戦を
50代は、多くの方が管理職として、周囲の人たちに影響を与えられる立場にいるでしょう。そこでの自分の思考や行動を変えることで、会社を変えていくことは充分に可能です。
大切なのは、これまでのやり方に疑問を持つ姿勢です。
身の回りに、慣例的に続いている意味不明な決まりごとはないでしょうか。当たり前のように受け入れられているけれど、考えてみたらおかしなことはないでしょうか。
組織から離れたあとのためにも
社外の人間関係を充実させると、会社を客観的にみる視点が備わります。
中年以上の世代の人は「会社の価値観=自分の価値観」になりがちです。
社内で浮かないように努力してきた結果、一般社会で浮く老人になってしまった…定年後に困ることにもなりかねません。
会社員の方なら、「干される」ことを恐れて忖度したり、行動に制限をかけたりしているなら、そろそろやめてもいい時期です。一個人として自由に生きる準備を始めましょう。
今から前頭葉を働かせ、理性と知性と活力とを備えた高齢者になりましょう。
楽しく面白く、退屈しない高齢期でなくてはなりません。
働く人、という縛りがなくなったとき、皆さんはどのような価値観のもとに、どう行動したいのでしょうか。何を幸福と感じるでしょうか。
長いキャリアのなかで忘れていた、自分本来の思考を思い出しましょう。
日本人の寿命は昔より大幅に延び、定年後の人生が20年、30年とつづくことも珍しくなくなりました。その30年が「退屈」に塗りつぶされたとしたら、かなり苦痛な後半生です。
50歳前後のうちに、生き方を変えましょう。つまり、前頭葉を働かせる人生に切り替えるのです。
人は成長する
人間はそもそも、脳を一割程度しか使っていないと考えられています。とりわけ前頭葉の使用はごくごくわずかです。全体が縮んだとしても、使う余地はふんだんに残されているのです。
脳の「余地」を開拓することで、人間は昨日より今日、今日より明日、賢くなれます。
50代が変革のカギを握っている
今50歳前後になっている方は、新入社員となったタイミングは、バブル期から就職氷河期の初期。つまり、経済成長の残照が消え去る直前の時期です。言い換えると、ルーティーン通りに頑張ることが出世に結び付いた最後の世代だということです。
また、50歳前後は、1971~74年生まれの「第二次ベビーブーム」世代を筆頭に、人口のボリュームゾーンをなしています。この世代の方の前頭葉が老化するか否かは、日本の将来を左右すると言っても過言ではないと思っています。
前頭葉を退化させたままでいることが、あなた自身のため、社会のためになるでしょうか。
今こそ、自分で考え、これまでと違うことに挑戦するべきときです。
一人ひとりの人生のために、この国のこれからのために、人生後半戦のスタート地点にいる皆さんが、個人として、社会人として、素晴らしい未来を拓いてくださること願ってやみません。
私のテーマにしていることが、「前頭葉」を鍛えることになるとは。
そして、前頭葉を鍛えることが社会を変えることになる!
50代の私たちが、未来を変えるのです。
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