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〈ハウス・オブ・グッチ(HOUSE OF GUCCI)〉本当にあった怖い話・・・

ハウス・オブ・グッチ(原題:HOUSE OF GUCCI)を観ました。

〈作品概要〉
  作品名:ハウス・オブ・グッチ(HOUSE OF GUCCI)
   監督:リドリー・スコット(Ridley Scott)
  制作国:アメリカ
劇場公開日:2022年1月14日
 上映時間:159分
 ジャンル:サスペンス

〈あらすじ〉

貧しい家庭出身だが野心的なパトリツィア・レッジャーニ(レディー・ガガ)は、イタリアで最も裕福で格式高いグッチ家の後継者の一人であるマウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー)をその知性と美貌で魅了し、やがて結婚する。しかし、次第に彼女は一族の権力争いまで操り、強大なファッションブランドを支配しようとする。順風満帆だったふたりの結婚生活に陰りが見え始めた時、パトリツィアは破滅的な結果を招く危険な道を歩み始める…。

出典
https://house-of-gucci.jp/

〈ADI Score〉・・・映画のスコアを作品ごとの項目に分けて採点
   人間不信度:★★★★★
  衣装すごい度:★★★★★
  お金は怖い度:★★★★★
   余韻残る度:★★★★☆

〈感想〉
今話題のハウス・オブ・グッチ。グッチ3代目社長のマウリツィオ・グッチの元嫁であるパトリツィア・グッチによる、グッチ家が崩壊するまでの過程を描いた、実話に基づく作品。もはや一周回って潔くてスッキリするような裏切りや、裏切られたことへの華麗な仕返しなど、グッチ家の莫大な財産を巡った人間達によるドロドロとした愛憎劇が非常にうまく表現されていた。ストーリーの面白さはもちろんだが、衣装の素晴らしさに感銘を受けた。マウリツィオの従兄弟であるパオロ・グッチの個性的なカラーの幅広コーデュロイスーツや、段々と派手になってゆくパトリツィアの全身GUCCIコーディネート。服飾に携わる方なら、衣装だけでも楽しめる作品だと感じた。

以下ネタバレあり

世界的なラグジュアリーブランド、GUCCI。その赤と緑のラインが入ったバッグは富の象徴であり、いつかは店に入り2番目に安い商品を買うと妄想するが、その日は来ない。という冒頭のナレーションが、皮肉のようで非常に印象的だった。

パーティーでマウリツィオとパトリツィアが出会ってから結婚に至るまではスピード感満載で描かれ、結婚後の繊細な人間関係は、ドロドロとゆっくり描かれていた。特に、パオロを裏切るシーン。確かにパオロはブランドの方向性を全く理解していなかったし誰がみても凡才だが、ショーを中断するという流れは人間性すごいな〜と思った。

また、マウリツィオがロドルフォのサインを加筆したと疑いをかけられ、警察から逃げるシーンの衣装が非常に印象的だった。フライトジャケットに、ボトムスはジーンズかスラックスかは忘れてしまったが、足元にGUCCIのローファーというスタイリングが非常に痺れ、印象に残った。

そういえば結局、ロドルフォのサインを加筆したのは誰だったのだろうか。冒頭で、パトリツィアがトラック会社に出社し書類を確認するシーン。彼女は誰かのサインをそっくりそのまま写し、賞賛されていた。加筆のことについては最後まで真相がわからないままだったのが非常に気になったのだが(もし見逃していただけなら恥ずかしいが)、もしパトリツィアが加筆していたとしたら、本当に財産目当てで結婚しただけの悪女だ。

マウリツィオ暗殺に至るまでは、彼に浮気されたパトリツィアが占い師にすがって、最終的には占い師の知人である殺し屋がマウリツィオを暗殺するという流れである。『実話に基づく』という説明があったため、流石にここは実話じゃないと思ったが、まさかの実話。呪いだとか復讐だとか、ペントハウスに留守電を残してるシーンが怖かったな〜。裏切られた女性の恨みは恐ろしいと思いました・・・。パトリツィアにも非はあるけど。

誰もが知る老舗ラグジュアリーブランドGUCCIの、一種の黒歴史みたいなものを知れて勉強になった。

お金と愛の恨みは怖い。本当にあった怖い話だ〜。




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