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【図解】インターネットが真実を飲みこんだ社会

はじめに

私たちはインターネットを信用しすぎているのかもしれない、という気づきを図にしました。


図解

情報の大海の中には、必ず真実とウソがあります。かつて、ネットの情報はほとんどウソだと思われていました(図の左部分)。現在では、真実はすべてネットの中にある、と見なされてはいないか、と感じています(図の右部分)。


説明

会社名をGoogleで検索して、それらしき結果が出てこなかったら?その会社、ちょっと信用できないと思っちゃいますよね。企業にとっては、ホームページ・ランディングページを作ることが、ビジネスの第一歩とも言えるのかもしれません。

インターネットの普及に伴い、情報の信用性を担保するためにインターネット検索を利用しているケースが増えたと感じます。


20年くらい前は、インターネッツに書かれている情報は疑ってかかれ、という風潮でした。個人でコンテンツを作っているのは一部のモノ好きな人たちで、独特なリテラシーがないとケガをしかねない、玉石混淆の世界でした。平成15年(2003年)調査の通信利用動向調査では、

  • 情報検索に手間:10.5%

  • 必要な情報がない:1.5%

といった回答が見られます。

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/040414_1.pdf


一方、今は「ネットに書かれていること」が真実の前提とする風潮があるように感じます。現実やネットで気になる情報を見つけたら、それをネットで検索して真偽を確かめ、ネットに詳しい情報がなければウソと見なされる。そんな世界です。令和4年(2022年)の通信利用動向調査では、前述の「情報検索の手間」「必要な情報がない」が、回答項目に入ってすらいません。検索が身近になり、必要な情報はインターネットがあれば収集できる、という時代の変化を感じます。

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/230529_1.pdf


なお、通信利用動向調査には、今も昔も「情報が信用できない」の回答項目はないようです。生成AIの普及やフェイクニュース問題で、情報の信頼性への注目が高まっているので、今後「情報が信用できない」の回答項目が追加されるのではと思ったり。


おわりに

先日、国連が作ったベン図が話題になっていたみたいで、自分でもベン図を作ろうかなと思いました。批判するのは簡単ですが、納得感のあるベン図を作るのはなかなか難しい。実践あるのみです。

情報源への懐疑の姿勢を忘れてはいけないと感じています。AIの返答には誤りがあるかもしれないから、真実かどうかチェックしましょう、と言われています。ただ、そのチェック方法がインターネットで検索することであれば、同じ情報源を見に行っているだけになる可能性があります。

今回は、信頼できる情報源として、公的統計を頼ってみました。現在と20年前の比較が印象論・感覚論になってしまいそうだったので、統計データを探してみた次第です。欲しい情報がピンポイントで得られたわけではなく、「情報検索に手間」を感じました。ある程度の慣れは必要だと思うので、「この考え、根拠ある?」と思ったら、とりあえずe-STATを見に行くようにします。


直接の情報源はインターネットではないですが、「江戸時代にはふんどしのレンタルがあった」という通説を、私はまだ信じていません。情報求む。


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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。