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読書まとめ『Notionで実現する新クリエイティブ仕事術』→集める・作る・見せる、自由自在

『Notionで実現する新クリエイティブ仕事術』村上 臣

一言で言うと

集める・作る・見せる、自由自在



概要

『ノーコードシフト』の中で、ウェブデザイン系・データ管理系のノーコードツールとして紹介されていたNotionについて学ぼうと思い、入門書として読んでみました。

上記投稿でも書いたとおり、Notionは過去に使おうとして挫折した経験があります。Evernote(重かった)から別のメモアプリに乗り換える時に、Notionも試してみたんですが当時はうまく使いこなせず、結局GoogleKeepにしたんですよねー。

今回は本書を読みながらNotionにも触って、最初のハードルをちゃんと飛び越えられた気がします。テンプレート機能をカスタマイズしつつ、日常のメモ、タスクリスト、読書リストなどをGoogleKeepからNotionに移行しました。

学研まんがに至っては、読書中のメモやタグ(健康とか財務とか)やURLに加えて、私が独断でつけた評定まで登録してみました。ってことで、今まで読んだ分の平均スコアが出るようになりました。誰得。

本稿では、Notionの利点と活用について、3点でまとめます。



① 同じデータを複数の形式で表示できる

Notionの大きな特徴だと感じたのは、データとビューが分離していることです。他のメモアプリやスプレッドシートとの明確な違いだと感じました。例えばタスクリストを作成したら、カレンダー形式で期日を俯瞰したり、タグごとでボード表示にしたりできます。「未完了タスクだけを日付昇順で表示する」をビューとして登録しておけば、そのビューを簡単に呼び出すことができます。

もちろん、複数の表示機能を持つタスク管理アプリは多く存在しますが、Notionは条件やタグ付けなどの自由度の高さが桁違いです。Microsoft PlannerやGoogle To Doを使っていましたが、カスタマイズの柔軟性はNotionに軍配が上がります。Plannerは同期日のタスクを並び替えられなくて、何度か焦らされた記憶が。

自由度が高いNotionは、ユーザーベースで発展しているツールなのではと思います。ユーザーそれぞれが便利な使い方を考え出して、SNSで共有したりテンプレートとして公開したりしています。例えば、複数データベースへのタグ付けについては、下記投稿の「タグライブラリー」が神でした。調べたり操作したりしながら、自分が求める機能を実装していく過程も楽しめそうです。



② ノーコードでホームページ化できる

Notionのページを「Webで公開」の設定にすることで、ホームページのように使うことができます。この操作が簡単すぎるので、公開するページの選定や、編集・コメントの権限には注意が必要です。

情報を集める場所としてだけではなく、集めた情報の再配置からWeb公開までがワンストップでできるところがNotionのおもしろいところです。『ノーコードシフト』でNotionが「ウェブデザイン系ノーコードツール」として紹介されていたのは、こういう特徴があるからですね。HTMLやCSSの知識がなくても、ノーコードでそれなりのWebページが作成・更新できるようになります。

本書では、Notionで製品やサービスのマニュアルページを作っている事例が紹介されていました。2021年に一躍人気になったClubhouseも、初期のヘルプページがNotionで作られていたとのこと。頻繁に更新する採用情報ページなどは、外注や専用ソフトで編集するよりも、Notionで作成してノーコードで編集できるようにするとスピード感があってよいですね。

もちろん、Web全体に公開するだけでなく、公開範囲の細かい設定も可能です。組織内の業務マニュアルや、パートナー会社とのやりとりを集約したページなどの使い方もできます。Wikiの記法を覚えて試行錯誤しながら表を作ってた私の努力はなんだったのか…



③ 組織での活用のカギは、先駆者と発信の文化

確かにNotionはアウトプットのハードルを下げる優れたツールですが、優れたツールを導入したからといって組織内の全員がアウトプットをするようになるわけではない点には注意が必要です。前進したいけどハードルを感じているような人には効果があるでしょうが、その場に留まり続けようとする人も少なからずいるのが組織ってものです。

Notionを組織で活用するには、組織内に先駆者を作ることが重要だと感じました。本書で紹介されていたNotionを使いこなしている企業の事例を見ても、個人(経営者自身の場合も)や小チームでまず使ってみて、感触がよかったので全社に導入したケースがほとんどのようです。Notionに限らず、有望なツールがあるならまずは自分で触ってみることが大切ですね。

また、自発的に発信する文化が組織に醸成されているかどうかもポイントだと考えられます。Notionは、分散した既存ドキュメントを集約したり、頻繁に更新するウェブページを置き換えたりする用途には適しています。一方で、そもそもドキュメントがなかったり、ウェブページがあっても更新が定型・少なかったりすると、Notionの自由度の高さがアダになって使いづらいと受け止められるおそれがあります。

よって、発信の文化が未成熟な組織でNotionを活用するには、先駆者を中心に、あるいは自分が先駆者となって、全社横断の発信コミュニティを立ち上げる方法が考えられそうです。



下記投稿からも著者様の想いを知ることができます。インプットとアウトプット、どちらにも使えるのはNotionの大きな利点ですね。


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なお、本書はインプレスHD(9479)の株主優待として、電子書籍版を入手していました。DXビジネスモデルの本に惹かれて選択した「ビジネス活用セット」に含まれており、思わぬ掘り出し物でした。

この本。タイトルの裏話がnoteに載ってます。


2023/04/23 追記:
役立つ記事25選。導入から高度な使い方まで、参考になります。


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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。