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読書記録:哲学シンキングー考えるってどういうこと?

大人って何かにつけて,
ちゃんと考えなさい
なんて言う。

ちゃんとって,なんだ?
考えるって,なんだ?

考えることを知るための,ヒントとなる本書。

ーーー

「哲学シンキング」

哲学シンキングとは,ビジネスや日々の現場で現れる,さまざまなモヤモヤの糸をひもとき,思考を前に進めるためのメソッドである。

どこに答えがあるのかわからない
何が「正しい」のかわからない

私たちが生きる世界は,
それだけに複雑で,わからないことだらけである。

かといって,誰かが教えてくれるわけではない。
自分で考えることが必要である。

考えるって,どういうこと?


哲学シンキングができること

まず,哲学シンキングができることは,次のようにまとめられている。

・問題の真因を発見できる
・ひとの隠れた本心を引き出せる
・自分(たち)のうちなる意義/基軸を確立できる
・ボトムアップでチームの潜在能力を最大限に引き出せる
・前提をくつがえし,斬新な視点を生む

P.21

もしこれらがなければ,
議論は堂々巡りになることがある。

思考を進めるために,広く,深く,考えるために,哲学シンキングはある。

では,どのようにして考えるのか?


問いを立てる

何か解決したい課題が生まれたとき,
多くの場合,どうしたら解決できるだろう?と考え,
解決方法を挙げるところから始める。

これは,解決志向の考え方である。

哲学シンキングでは,さらなる問いを立てることで,
隠れた前提や思い込みに気づくことになる。

そうすると,解決方法と思っていたものが,的外れであることもある。

家族を喜ばせたいとお出掛けしたものの,
実はみんな疲れていて,家でのんびり家族の時間を過ごしたかった,
なんてこともあるだろう。

良かれと思った解決方法が,的外れになっているのは,
そこに隠れた前提(=家族は疲れている)や思い込み(=お出掛けは喜ぶことである)に気づいていないからである。

では,どのようにしたら,隠れた前提や思い込みに気付けるか?

問いに問いを重ねる

課題に対して立てた問いに対して,さらに問いを重ねていく。

家族を喜ばせたいと思うのは,どうしてだろう?
家族が喜ぶときは,どういうときだろう?
出かけることは,必ず喜ばれることに繋がるのか?
家族にとって,休日にはどんな意味があるんだろう?

こんなふうに問いを重ねていくと,
必ずしも解決方法は「出かける」ではないことに気づく。

自分の隠れた本心を知ることとなり,今までにない発想だって生まれる。


解決志向の考え方と違って,
すぐに答えが出ないことがもどかしく感じるかもしれない。


自分が大切にしているものを大切にしたいからこそ,
解決を急くのではなく,立ち止まって,自分に問いかけてみたい。


ーーー

最近,考えることについて考えている。
いま読んでいる本も考えることについて扱った本である。

学校ではスキルトレーニングはしたかもしれない。
数学の解法は身に付けたかもしれない。
国語の読解力は身に付けたかもしれない。

だけど,考えることが何かわからない。

考えるって,なんだ?

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