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てつねこ

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「我々はどこから来てどこに行くのか?」 この問いに対する答えは、とっくに出ている。 〜生命教・人工人格・自発的絶滅・「家事」と「生業」〜
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2023年5月の記事一覧

たぶん、実は「文脈」で変わる「自然」

是枝裕和の『ワンダフルライフ』という映画を観た。
と、言っても、映画そのものの話ではない。

最初の面接の場面で次々と登場する「死者」の、誰がセリフを喋ってる俳優で、誰がセリフを喋ってない素人や芸能人かの違いがすぐに分かるのはなぜだろう? つまり、演技でセリフを云っている俳優と、セリフではなく「インタビュー」に答えて、本当に思い出話を話しているだけの人の違いが分かってしまうのは、俳優の演技というも

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墓を作っている間は、人間は人間を殺し続ける。
キミには分かるだろ?
墓を作っている間は、人間は人間を殺し続ける。

生き物はうっかり一人勝ちを目指しがち

生物個体や生物種は一人勝ちを目指す。だが、現実に一人勝ちを実現出来た生物個体や生物種はいない(だからこそ、今、多くの生物個体や生物種が存在している)。そもそも、或る生物個体や生物種の一人勝ちが実現するとき、生命現象そのものが滅びる。

ということを「知らない」ので、生物は無邪気に一人勝ちを目指し続け、それを繁栄と錯覚する。生物の文脈では、絶対的繁栄は自滅の別名。

特に、中途半端に高度化した知性現

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ノストラダムス的なものが好かれる理由

大災害の予言とか人類滅亡の予言が好まれるのは、「予言が示すその日その時まではとりあえず何も起きない」と思えて、安心できるから。

裏を返せば、本当は今この瞬間にも大災害や人類滅亡が起こり得ることを、人間はみんな「知っている」ということ。

だからウソでも何でも「今は何も起きない」「あと30年は大丈夫」と云って欲しいし、云ってもらうと飛びつく。

ドーブツにはこの手の「性癖」はない。

「時短系」のことで

「1.5倍速視聴」とか「ネタバレ視聴」って、コンテンツの「対価」として、カネよりも時間の方が価値が高くなったということだよね。

極端な喩えを言えば、「特に関心もない正体不明の2時間の映画を観ないで済むなら、1000円払ってもいい」とすら思えるようになっているということ。

〔どうしてもこれでなくちゃいけないわけでもないもの〕のために、上限が一日24時間と決まっている「自分の持ち時間」を失うのは馬

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誰かもう、チューリング博士の墓前に報告した?

人間の文章や発言も、所詮は、どこかのタイミングで聞いたり読んだりしたものの〔「口真似」とそのアレンジ〕に過ぎない。その点で、囲碁将棋の「指し手」と何も変わらない。どちらも「状況に最適と思われるもの選ぶ」という意味では同じことをしている。

ChatGPTが人間よりも素早く「整った文・良い文・わかりやすい文」を「書ける」のは、AlphaGo(囲碁用AI)が普通の人間よりも素早く「良い指し手」を「思い

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『LASTMAN』第3話を観て、また「人間の終わり」について考えた

福山雅治と大泉洋の「ぴったんこカンカン」なイメージに釣られて『LAST MAN』を初回から観ているけど、第三話のモチーフが「不倫がバレるより、殺人罪で捕まったほうがマシ」だったので、そんなバカな!と思って、前から考えていたことを、また考えた。

(注:以下、『LAST MAN』とは全く関係ない話ですよ)

「人間の終わり」がどういうものかを既に知ってしまった我々は、人間(地球人類)が歩いている道の

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例えば「スプーン曲げ」を「科学的」に説明する最も安上がりな方法

例えば、「スプーン曲げ」(超能力)を「科学的」に説明する、最も安上がりな方法は、〔この世界が実は『マトリックス』だから〕と言ってしまうこと。『マトリックス』というのは、昔の映画の『マトリックス』のこと。要するに、現実世界だと思っているこの世界は、実はコンピュータが構築した仮想現実で、そこで起きる「超能力現象」や「超常現象」は、全て、プログラム上のエラーの類という「説明」。

この説明が「科学的」な

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