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【日本アニメ史キュレーション】#01_「宮崎駿さんと手塚治虫さん」お互いへの評価とその理由_前編

こんにちは。アニメ演出家の"おうし"と申します。

先日から日本のアニメ史キュレーション(まとめ)を始めていて、今回はその第2回です。

(前回の記事で今日の朝7時に投稿すると予告していたのに、この時間になってしまいました。。!待っていただいていた方々、大変申し訳ありません。。!)


キュレーションするうえでのコンセプトは、このような感じです。

“ ジャーナリスト” や “ 評論家 ”ではなく【“アニメ制作現場で現役で仕事をしている人”の目線で書くアニメ史キュレーション】

「アニメの歴史や偉人」「現代のアニメ作品とトップクリエイター」「アニメ技術や価値の変遷」「当時の背景」などを事実と主観を交えて点と点をつなげていく....という感じです!


「なぜアニメ史をまとめるのか」と「どのようにまとめていくか」というのは前回の記事をご覧いただけると幸いです。

前回は『“宮崎駿”と“手塚治虫”という巨匠が、互いのことをどう評価していたのか』について書きました。今回はその続きです。


▼ふたりの巨匠がお互いを強く意識していた理由

今回は“宮崎さんの立ち位置で手塚さんのことを考える”ことにフォーカスしていきます。

なお、この連載は『日本アニメーションの力―85年の歴史を貫く2つの軸』という本に書かれている内容を参考にしながら、ぼく自身の主観による推測なども少し入っているので完全な史実というより、あくまで読み物としてお受け取りいただけると幸いです。

▼前回のおさらい

ざっくりとですが宮崎さんと手塚さん、おたがいの評価を確認してみましょう。

◆宮崎さん→手塚さん
「アニメーションに対して彼(手塚さん)がやったことは何も評価できない

◆手塚さん→宮崎さん
「素晴らしい仕事をしてくれる人(表向き)/ナウシカに嫉妬しまくり(本音)」


宮崎さんの手塚さんへの評価、かなり劇烈ですよね。。そして手塚さんから宮崎さんの評価は...すごく人間味を感じます 笑

ではまず、宮崎さんが手塚さんに対してこのような評価をしている理由について紹介していきます。

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